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夕焼けと半分の記憶

作者: 秋桜

 

 人とは忘れる生き物だ。

 何かを覚え、何かを学び、何かを忘れてはやがて思い出を作る。堅苦しい言葉も簡単な言葉遊びも人が忘れる生き物だからこそ生まれる。


 故に人が人生でよく覚えてる記憶は『陽』ではなく『陰』。


 楽しい、嬉しいという記憶は『怖くない』。

 悲しい、悔しいという感情は『怖くなる』。


 覚えておきたい記憶ほど楽しく忘たくない。

 覚えておきたくないものほど早く忘たい。

 脳の不思議ではあるけれどもよくわかりやすい言い方がある。


「夕焼け」である。

 夕焼けという景色の中で思い出して欲しい。

 何が印象的で、何が色濃く覚えているだろうか。

 楽しかった? 悲しかった? また明日と言っていた?


 一年、十年と時が経つにしても覚えているものは覚えてる。

 それは大切なもの、価値観は人それぞれだ。


 けれども、いずれ半分くらいの記憶にしかならない。

 脳とは万能ではなく容量が決まっている。

 夕焼けの時間がごく僅かであるように。


 追憶こそあれど、後悔し悔やみ悩みは何処に消えぬもの。

 故に自分が好きな言葉を覚えていく。

 やがて思い出話ができるのなら、刹那の片隅に。


久しぶりのエッセイです。

なかなかに執筆が追いつかないなかで

久しぶりの企画参加ですが、なんとか筆が進みました。

お読みいただきありがとうございます。

ご感想お待ちしております。

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― 新着の感想 ―
[一言] ジャンルはエッセイでしたか。 記憶と夕焼けをめぐる詩的な表現が良かったです。
[一言]  脳の容量と、夕焼けの僅かな時間をリンクさせる発想が、独創的で、面白いと思いました。   ジャンルは、エッセイですが、ラストは詩のようでもあるし、全体の内容としては、哲学が盛り込まれているよ…
[一言] 脳の容量と夕焼けの儚さを対比して書かれているところがとても印象的でした。 子どもの頃は夕焼けを見ると「帰らなきゃ」とすこし寂しい思いがありましたが、大人になってからは楽しい夜の時間が近付いて…
感想一覧
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