6話
某国の神殿にて。
「教皇様、大変です!聖女より、あの虚構の大森林に新たな王が誕生したと報告がありました」
そう報告したのは、まだ若い神官であり、教皇に近寄れるほどの実力者でもある。
教皇と呼ばれた男は煌びやかな装飾が施された法衣を着た、少し白髪交じりの男である。
「虚構の大森林。通常の者であれば、気が狂ってしまう、恐慌の大森林だ。そこの王となれば通常の者ではない。新たな魔王が誕生したか。」
「いかがなさいますか?」
「決まっておる。急ぎ、各国に通達。生まれたての魔王とて、そうすぐには行動に移る事も出来ん。しかし、すぐに討伐隊を送り出してもあの大森林では寄せ集めの戦力では危うい。来るべき戦いに向けて、戦力を集めるのだ。これは聖戦である。しかし、無暗に藪をつつく必要は無い。近隣国家には、監視体制の強化にだけ留めて置くようにも伝えよ」
「畏まりました。ではそのように」
若い神官が立ち去った後、教皇は神の祭壇に膝をついて祈りを捧げながらつぶやく。
「我らが神よ、未だ他の魔王も猛威を振るっているなか、更なる試練を我らにお与えになられるのですか。どうか神の子等に祝福を」
***
虚構の大森林にて。
とある。モンスターのクイーンと呼ばれるモンスター。
「この森に王が誕生したのを感じる。他のクイーン達より先に王に合わねば。我が子等よ。王の所在をを確認し、急ぎ取次ぎを」
「母上、恐れながら申し上げます。今まで、この森はいくつもの女王がいます。今更、王が誕生したとこで我らの配下に加えるべきでは?」
「馬鹿物!我らは所詮クイーンに過ぎん。キングとは違うのだ。一族の存亡がかかっていると思え!」
あまりのクイーンの威圧にに側近の子ですら畏怖を覚えた。
「申し訳ありません、すぐに捜索隊を組織し王の所在を確認いたします」
若い側近のクイーンの子は急ぎ、新たな王の所在を確認するための部隊を編成する。
「我が母がそこまで、気にするほどの王なのか?我らの王たるか私が直に確かめるべきだな」
そこに、側近のモンスターが知能あるモンスターが話しかける。
「若様、クイーンの言葉は真摯に染まる言葉でありました。あまり無茶をせれませんように気を付けねばならないのでは?」
「何を言っている。この森は長らく王などどの魔獣に
もなれない者ばかりだぞ?突然現れた王とやらに無条件で従うつもりなどない。母上も臆病風に吹かれているに過ぎん。長年にわたりこの森はあるゆるクイーン達の縄張りと常に争ってきた。それが王が誕生したごときでそう簡単に従えるものかよ。所詮生まれたての王であり、そこまでの力は無いはずだ。今が我らの一大勢力を伸ばす機会だ。うまく王とやらをを手駒にしてしまえばいい」
かくして、この大森林のしのぎをを削ってきた、クイーン達が動きだす。
***
朝が来た。
昨日は、チートが加速しましたなぁ。
相変わらず、モンスターとしか出会ってないけどね。
虚構の森の支配者カオス、うん、厨二が入ってますなぁ。
数時間で、育った樹木。
仙丹の実がなる木。
食べて、納品して、あら不思議、気功という力を手に入れた俺が無双する時がきたぜ!
って誰に対して無双するんじゃー!
しかし、拠点ってサイズじゃないぐらいの土地を手に入れてしまった。
俺的には家が立派になって、豪華な屋敷とか、難攻不落の要塞とか、ロマンあふれる移動要塞とか、空中に浮かぶ城とかさ、考えてたわけよ。
虚構の大森林全部が俺の拠点ってどうなのよ?
それに不可視の壁は機能してるんかね?
念の為、拠点のメニューを確認。
『虚構の大森林の支配者の為、神の壁は無くなりました』
無くなったんかーい!
てか、やっぱり俺をこの世界に送り込んだ爺さんは神さんだったのか。
考えても仕方ないのでその辺は考えないようにしよう。
俺の家も小屋サイズだし、もうちょっとアップグレードしてもいいかな。
といわけで、拠点メニューを確認。
やはり、小屋のアップグレードが可能のようだ。
色々とアンロックされている。
西洋風の城に日本の城、後、日本家屋の屋敷とかたくあるな。
どれにしようかな?
やはり、電気、ガス、水道が完備されてるいる家がいい。
現代風の一戸建てもある。
現代風って、世界の現代風か?
よくよく選ばないと落とし穴がありそうだな。
おっ、タワーマンションなんてのもある。これは魅力的。
絶対、電気ガス水道ついてるでしょ。
最上階とか一回住んでみたかった。
エレベータもついてそうだし、やってみるかな。
良しそうと決まれば、ボタンポチっと・・
そこで、起きた狼のちび助とゴロウと目が合った。
合ってしまった。
2匹は朝の挨拶のつもりか俺に突っ込んできた。
とてもかわいいからいいんだけど、今ね、俺は新たな家を決めてるところなのだよ?
そして、俺は押し倒された。
案の定、押し倒された俺は間違って他の家をポチッと押してしまっている。
恐る恐る確認すると、そこには、『迷い家(主人カオス)』となっている。
何でじゃー!
迷い家、知っているだろうか?
日本の昔話に出てくる不思議な家。
旅人が夜に迷っていると、明かりのついた屋敷が突然見つける。
旅人は、明かりもない夜の為、一晩だけでも泊めてもらおうと家に近づく。
すると門は空いており、声を掛けるが返事もない。
旅人は家に上がり込んで、人を探すが誰もいない。
すると、和室の一つに明かりがついているのを見つける。
ふすまを開けると、まるで旅人を待っていたかのように、ごちそうがそこには配膳されている。
それも旅人一人分だけ。
お腹を空かしていた旅人は感謝を伝え、食事を取る。
そして、気が付くと寝るための布団まで、用意されていた。
旅人は又感謝してその布団で寝て、その屋敷で一夜を明かす。
旅人は朝になると屋敷をでて、歩きだす。
ふと、屋敷があった後ろを振り返るとそこに合った屋敷は忽然と姿を消していたのだ。
それが、俺が知る迷い家。
一応、主人が俺になっているがどうしたものか。
『材料が足りません、拠点内の資源をつかいますか?』
やって、しまったのはしょうがない。
とりあえず、物の試しだ。
ゴロウとちび助を外に連れて、ぽちっとな。
『迷い家が完成』
完成したらしいが、俺のもとの小屋は地面に沈み。
肝心の迷い家がない。
「おい!俺の家は!?まさか、この拠点内で探せとでもいうつもりか!?ざけんな!出てこいや!」
すると、突然、霧がかかり、迷い家が現れた。
何気に便利なのか?
拠点ないならどこでも召喚可能なのかな?
とりあえず、中に入って部屋を物色。
明かりは常に俺が感じてた近代文明に家とは違い、常にあちこちにろうそくの火が灯されていてまあ、明かりはある程度確保されている。
電気はなかいかぁ。
それでも夜の暗闇だけでも解消されたの有難いと感謝しとかねば。
晴れてる日は日光で十分生活できるだろう。
案の定、食事が勝手に用意されている。
それも和食。
白いご飯に味噌汁、焼き魚、漬物。
異世界ファンタジーだと、米ってないもんね。
これだけでも十分食生活は満足できる。
自分で調理しなくていいのは楽だしね。
続いて、お風呂を確認。
浴槽には立派な大浴場。
この香りヒノキの香りがする。
なんか、高級旅館って感じだな。
迷い家め、やリおる。
流石、俺専用。
結構広いし、これなら十分過ごせるな。
というか、外観と中の広さに違和感が感じるの俺だけか?
やけに広く感じる。
所有者が俺になってるせいか、何処に行けばいいかわかるのも有難い。
自分の過ごす家で迷子とか洒落にならんしな。
拠点
迷い家
ゴブリン兵士(封印中)
命樹(仙丹の桃)
ゴロウ(レッドベアーの幼体?)
黒狼集団(リーダー、ハナ)
支配地 虚構の大森林
主人公
精神耐性
気功