04 早くもピンチなんですが。
……というわけさ、改めて入らないかい?」
先程話しかけてきたおじさんに説明を求めると、まぁたらたらと長い説明をしだしてもう10分ほどたった。
おじさんの代わりに私が要約すると、モンスターのドロップ品を換金したり、依頼を受けて達成してお金もらったりできるところ、要はギルドに入らないか? そういうことみたい。
説明なげーんだよ!
まあ、説明が長いのは置いておいて、「二人で相談する」と言ったらそのおじさんはいなくなってしまった。 10分もこっちの時間を取っておいて……。
とにかく
「どうする?」
わたしは晴香にそう言った。
「説明長かったですね。でも、入っときましょうよ。さっきみたいに粉々にしなければドロップ品も取れますし、そうすればお金も入ります。」
「そうだね!依頼をこなせばお金も入るし!」
ということでわたしたちはその冒険者協会へと向かった。
中は割ときれいな方で、荒くれた感はない。
そのうえ、みんなやさしそうに挨拶をしてくれる。 のどかっていいね!
わたしたちはそのままカウンターへ向かった。
「冒険者の登録お願いします。」
と晴香が言うと感じのいい受付嬢さんが出てきた。
「ではまずステータスを拝見します。これに手をのせてください。」
受付嬢さんがそう言って水晶と紙を出してきた。この水晶に手をのせると横にある紙にステータスが表示されるとか。
まずは晴香からだ。
晴香が水晶に手をのせるとすべてのステータスが表示された。もちろんアチーブメントも。
まずいまずいまずいまずい!
ばれる!こればれる!
まずいのはそれだけじゃない。晴香の攻撃力や素早さ、魔力を見て「LV1なのにここまでぇ~!」と驚いた受付嬢さんが協会の一番偉い人を呼んでくるほどのステータスらしい。3200でだ。
へぇーこの世界にはレベルなんてものがあるのかぁー。(棒)
じゃなーい!
次わたしに回ってきたよー!
やべー、やべーよ! ここでポンと「Lv1で640000ですー」とか言おうもんなら……。
ましてやアチーブメントなんて見られたら「ゆっくりスローライフ!」なんて言ってらんないんですけどー?
あーあーあーあーあーあーあーあー
もういいや、何とかごまかそう。または見られても最悪黙っててもらおう。
わたしは覚悟して水晶を触った。
ん?