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心ときめきするもの

作者: 黒野みゆう

 やっぱさ、好きなヤツのこと考えてっと……男でもこう、きゅんきゅんしちまうよな。

 この前もよ……で、デートに着ていく服とか考えてたんだけどな。朝、髪洗ってよ、そんでそのままワックスとかつけるわけじゃん? まぁ、女の子でいう、化粧みたいなもんよ。身だしなみとしては。で、で、服着てさ、俺の持ってる中で一番高い香水してみたんだよ。そしたらもう……なんかテンション上がったよな。別にそんときは、誰に見せるでもねぇんだけど……こう、次これ着てあったら、アイツどんな反応してくれっかなーってさ。へへっ……。

 あ、あと、あんとき! この前、俺ん家で晩飯をな、一緒に食うことになったんだよ。したらもう、妙に緊張しちまってよ……合鍵渡してあっから、いつ扉が開くかと思ってソワソワしてたらさぁ、雨とか風が当たる音にも、いちいち「おっ!」って思っちまうんだよな、あれ。……わ、笑うんじゃねぇよ。いいだろ、別に。

 ……はぁ、早く会いてぇなぁ…………。








原文

『心ときめきするもの。(略)かしら洗ひ化粧じて、かうばしうしみたる衣など着たる。こ

とに見る人なき所にても、心のうちはなほいとをかし。待つ人などのある夜、雨の音、風の

吹きゆるがすも、ふとおどろかる』


現代語訳文

「心がときめくもの。(略)髪を洗い、化粧をして、香の薫りがしみた着物などを着たと

き。とくに見てくれる人がいなくても、心の中はやはりとても快い。恋人を待っている夜

は、雨の音や風が戸をゆるがすのにも、はっとしてしまう」

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