8話:突入!激突!魔王城!(前編)
@魅異視点@
「よ〜し、行くぞ〜!」
えっ?いきなり何処に行くかって?それは当然魔王城でしょ!
「でもその前に悟を起こさないと。」
でも此処でどうやって起こすかが重要。
1:いつも通り壁破壊
2:ベタにドアを蹴り開けて突入
3:カッコ良く?窓から忍び込む
4:たまにはほっといて行こう
う〜ん、此処はカッコ良く窓から忍び込むのが一番だね~。!
「我ながらナイスだよ~。」
〜寮の裏〜
「えっと・・・確か悟の部屋の窓は‥これだ。」
よ〜し!一番ベタに飛び入ろう!せ〜の‥
[ピョンバリーン!]「ぐぇっ!」
@悟視点@
し、死に掛けた。
「見事に成功〜。さて悟は・・・居ない?」
上から聞こえる声は・・・当然、魅異だ。
「俺は下に居るだろ!お前に踏みつけられてるから!」
「おっと失礼〜。」
本気で失礼な奴だ。
「さて・・・何故窓から入ってきた!?」
「いや〜、今回は私視点みたいだから普段とは違う侵入方法を‥」
「あ〜、分かった分かった。」
もう俺視点に戻ったけどな〜。んっ?まてよ・・・
「そういえば‥‥どうやって入ってきた?」
「え〜普通に窓をぶち破ってだよ~。」
そうじゃなくてどうやって破ったかだよ。
「そんなもん見れば分かるわ馬鹿。どうやってぶち破ったか聞いてるんだ。」
「えっ?普通に飛び入ったんだけど?」
「・・・どうやったら6階のこの部屋に飛び入れるんじゃーーー!!」
「軽めのジャンプで入れない~?普通。」
「いやいやいやいやいや!普通は無理だから!人外な能力を持ってないと無理だから!」
「私は普通の一般人だよ~。」
何処をどうやったら普通なんだ!?
「悟は身体能力が低いからねぇ~。」
「お前が高すぎなだけだ!それに俺は運動能力もそこそこあるぞ!」
第一、ピョンの音がした途端にガラスが割れたんだから、一瞬で6階まで飛べたって事。アイツは物理学を無視した行動を取ってる事になるぞ!しかもそのジャンプが軽くって‥
「・・・・・・まぁそれは置いとこう。それで何の様だ?」
「魔王城行くんでしょう?早く行かないと、入場規制されちゃうかと思って〜。」
何処かの大人気スポットのつもりか?魔王城で入場規制っておかしいだろ!
「まぁ明らかに狂った理由だが、急ぐ事に損はないな。準備するから部屋で待ってろ。」
装備品も持っていくか。あと学校は半分くらい修理が終わったらしいぞ。
〜5分後〜
「来たよー。」
ジャルスも来たか。俺も準備出来た。
「よし準備完了・・・で、何をやってるんだ?」
魅異が何か着てるんですけど‥
「いやー暇だったから、そこら辺のスライムをそこら辺で狩って来て、家で加工してスライムスーツを作ったんだよ〜。」
「あっそう。そんで着心地は?」
「ウニャウニャのムニョムニョでプニュプニュしてるよ〜。」
分かりにくい発言だなオイ。俺なら絶対着ないぞ!
スライムっていろいろ種類があるけど、この世界では下の方が何処かの粘り気が多い火山の柔らかいマグマみたいな感じで、上の方が餅が焦げた時に膨らんだような形だ。分かりにくいかな?
「そういえば烈が居ないねー。」
細かい所によく気がつくなジャルスは。確かに居ないが問題ないだろ。
「それじゃあウニャムニョプニュ隊、出発ー!」
ウニャムニョプニュ隊!?
〜25分後・魔王城前〜
「途中魔物と1回も戦わなかったな。」
皆スライムスーツを着た魅異を見て逃げてったからな。恐るべしスライムスーツ。
「そんで・・アンタ邪魔。」
「なんだと!?貴様!この城の門番に向かってそんな口を叩くとは!」
邪魔な物は邪魔だ。まぁ相手するのも面倒だし裏から行くか。
「しょうがない、帰るぞ。」
「えぇ〜!帰るの!?」
「嘘に決まってるだろ。他の場所から侵入するんだよ。(小声)」
「なるほど。ナイスアイディア~(小声)」
「それじゃあ、また今度な!」
「二度と来るな!」
〜そして城の裏〜
さて・・・どうやって入るか。
「どうやって中に入るか決めるぞ!」
「じゃあ私に任せて~!」
魅異なら絶対入れるだろうな。俺の部屋に入って来るし。
「ちょっと此処に立っててね~。」
何故か城の前に1列で立たされた。そして魅異がその前に立つ。
「何をする気ー?」
俺もそれは気になるな。馬鹿がやる事はろくな事ないし。
「・・・発射~!」
[ドゴォン!!ドカドカ!バッコォォン!]
死ぬかと思ったが・・・・・・・・・・・何とか生きてた。
「殺す気か!」
とりあえず状況を説明すると・・・
・城、ジャルス、俺、魅異の位置に立った。
・魅異が俺の改造バスーカを城とは逆方向へ発射。魅異が反動で俺達のほうに飛んでくる。
・魅異が俺にぶつかり、俺と魅異がジャルスにぶつかり、そのまま城に激突!
・何とか生き残れて今の状況。
まぁそんなところだ。
「久しぶりに巻き添えを食らったなー。」
ジャルスは久しぶりだろうが、俺は毎日家を壊される時に巻き添えは受けてるからな。
「スライムスーツでダメージ軽減〜。」
ずるいなオイ。とりあえず行くか。・・・と、その前に‥
[バシィン!]
「勝手に人の武器を使った仕返しだ。」
ハエ叩きで叩いておいた。
「とりあえず俺達は敵扱いみたいだから、注意していくぞ。」
「「おぉ〜!」」