74話:いろいろ無茶苦茶小学校
@雨双視点@
んっ?また私視点か?たまにはアミュリー視点でも良いと思うが。
私とアミュリーは学校で五年のA組になった。えっ?私達の年齢はいくつか?残念ながら覚えていない。単に身長平均が私たちの平均と近かったからだ。
学校は予想よりも大変だぞ。まずは始業式でずっと座りっぱなしだったしその後に教室で自己紹介後に質問の雨嵐でなかなか席に座らせてもらえなかったし。
アミュリーはこれは最初だけだと言っていたがな。
あと魅異さんの弟子だと言った途端に全体から自分の班に入ってくれとの勧誘が急殺到して現在何処に行くか考え中だ。
アミュリーも神様をやってると言った途端に勧誘が急殺到している様子。
「それで何処に行く?」
「男子だけの班は嫌です。」
その言葉を聞いて一部の班からグサァという精神的ダメージの音が聞こえた。だが気付かないフリをしておく。
私は別にどっちでも良いのだが。
新しく班を作る方法もある。実際二人以上いれば班を作っても良いらしい。
‥本当に滅茶苦茶なルールだな。
「氷と磁力だね。」
「んっ?」
氷と磁力って事は私たちの特殊能力の事だ。確か自己紹介の時に言い忘れてたから誰も知らないはずだ。
何処の班が見破ったんだ?‥周りの奴が邪魔で分からないな。
「それなら誘ってくるべきだよね!そしたらアタシの班は頂点確定!」
「いや!私の班だから!」
他の奴と違って漫才してるな。あと周りの奴は私の制服を引っ張るな。新しく昨日買ったばかりだぞそれ。
女子が二人だし問題は無いな。
「アミュリー、あの班に行くぞ。」
「分かったです。」
周りの奴達を氷で滑らせて漫才班に行く。何故この班を選んだ理由は私たちの特殊能力を見破ったからだ。
「お前達、この班に入っていいか?」
「あっ!全然オッケーだよ!私達も勧誘に行こうかと思ってたから!」
「此処はアタシの最強の班なんだよ!」
「だから私の班だって!」
結局どっちの班なんだ?まぁ本当にどうでも良いが。
「それではこの後は自由時間にします。あと次の授業から新しい担任の先生が来るので迷惑をかけないようにして下さいね。」
私たちの紹介だけで授業終了か。
「それじゃあ私達の自己紹介をするわね。私は四季間 由希。特殊能力は他人の身体能力が分かる見破り能力よ。よろしく!」
「アタシは縁異 恵音美。基本は元気でかなり天才で非常に強くてとっても可愛いのが特徴だよ!特殊能力はいろいろな物を消し去る消滅能力。よろしくね!」
私達の能力の事を言ってたのは由希か。恵音美は雑魚ベーみたいな馬鹿ナルシストか?
「それじゃあ新メンバーも結成したしアタシは恒例のゲームをする事を提案するよっ!」
「うん良いよ!恵音美にしてはマシなアイディアだねっ。」
ゲームをするのか?分かりやすいのが良いが。
「よ〜し!邪の呪いゲーム開始だよっ!」
[グゥン!]
此処は‥別空間か?
「この邪の呪いゲームは本当はどちらかが勝つまで戦い続ける悪夢のゲームだったらしいけどそのルールを応用してどちらかが勝つまで遊び続けるゲームに改良したんだよ!」
由希がそう説明する。良く改造出来たな‥そういえばこのルールを応用したゲームが特星中で流行ってると聞いた事がある。
「それじゃあアタシがルール説明をするよ!このゲームは遠距離攻撃で相手を気絶させたら勝ちで相手の半径五メートル以内には遠距離攻撃しか通らないバリアが張ってあるんだよ。チーム戦でそっち対こっちでやるんだよ。」
アミュリーとペアか。遠距離が中心なら十分に勝機は有る。
ステージ構造は天井はジャンプしたら手が届く位の低い高さだが広さは体育館並みに広い。
「「よーいスタート!!」」
「先手必勝だイメージアイス・ソード!」
氷の剣を横三列で投げつける。避けれるはずはないだろう。
「恵音美!食べちゃって良いよっ!」
「いっただきまぁーす!」
た、食べたぁ!?‥私の経験上このパターンは初めてだ。
本当に恵音美が馬鹿だということは分かった。
「基本は元気でかなり天才で非常に強くてとっても可愛い私には通じないよぉっ!」
天才はないな。
「磁力球です。」
見えないが二人に磁力球を投げて付けるアミュリー。前に私と戦った時は私の氷の壁につけたのだろうが人にも付けれるのか。
「あれ?何も起こんないよ。」
「スチールナイフ・ストレートです!」
でたアミュリーのお得意ナイフ投げ。ストレートは回転させずに刃の先を敵に向けて直線的に投げつける技だろう。
「この程度横に避けれる事くらいアタシには簡単さ!」
「磁力を忘れたら駄目だよ!」
由希が恵音美に注意するが聞いていない様子。磁力球が付いてるって事は鉄やスチールを引き付けるって事だ。
「えっ!変化した!って助けてぇぇぇぇぇ!!!」
恵音美が今頃危険な事に気付き逃げるが磁力で付いてくる。しかも磁力の速さは半端じゃなくリニアモーター並の速さだ。これから逃げ切れるわけない。
「まだまだです!」
アミュリーは追加攻撃でナイフを数十本追加で投げてるし。微妙にアミュリーが鬼か悪魔か人でなしだと私は思う。純粋に楽しんで笑ってるし。
「さて、私は鑑定屋の相手でもするか。」
「誰が鑑定屋だコラー!」
私の言葉を由希が否定するが鑑定屋しか思いつかないから諦めろ。
「私は能力を見破る事しか出来ないから武器で何とかするしかないかぁ。」
「イメージアイス・ストリング!」
糸並に細い氷を由希に飛ばす。ストリングは細すぎたか?
「火炎放射器!」
何でそんなものを持ってるかは知らないが由希は火炎放射器で氷を溶かしていく。
「イメージアイス・ハンマー‥」
「その程度回避できるよっ!」
氷で出来たハンマーを回避する由希。だが油断は命取りだ。
「リターン!」
「えぇ!?げふぅ!」
技名は最後まで聞け。まぁ気絶したから放って置く。
「アミュリー、そっちは倒せたか?」
「それがまだです。」
恵音実はスチール製のナイフ数百本から異常な速さで逃げ回っていた。
「多分リニアモーターより速いです。」
「多分じゃなくて確実だと私は思うぞ。前からナイフを投げたらどうだ?」
「前方向からの同時攻撃も試したけど隙間から逃げられたですー。」
どれだけ凄いんだ?追い詰められた馬鹿はとんでもない底力を発揮するな。
‥フール教に入ってる私も追い詰められたらとてつもない底力を発揮できるのか!?
いや別に発揮してみたいわけじゃないぞ、うん。ちょっと出来たら良いなって程度だ。底力があった方が便利で良いっていうか‥そんな事よりも恵音美をなんとかするか!
アイツは単純に馬鹿な奴だから扱いは楽だ。
「氷壁。」
恵音美とナイフ全部を氷の壁で囲む。これでこれ以上逃げれず私達の勝ちだ。
「うわゎぁぁ!」
そのまま壁に突撃してナイフの餌食ってのが私の予想だったんだがリニアモーター並の速さで走ってる恵音美の突撃に壁が耐えられなかったらしく壁を破壊して走り続けている。
「だが甘い。アイスウェーブ!」
恵音美の走って正面から氷の波を放つ。氷の波自体は破られたが氷の波により凍った地面で‥
[ツルンッ]
普通転ぶ時には聞こえないが案外良く使われている効果音で見事に転んだ。その後はナイフの刺さる音と共に気絶した。まぁ刺さってはいないのだが。
よし何とか帰ってこれた。
「おぉ、やっと帰ってきましたねぇ。」
‥おい、何で雑魚ベーがいる?
「何でお前が居るんだ?しかも職員用の教科書とかを持って。」
「雨双さん‥制服姿も可愛いですねぇ!」
「ハッ?って抱きついて回るなぁぁ!」
「うぅ‥気分悪い。」
三十分間抱きつき回転を喰らったら流石にキツイぞ。その後アミュリーや由希や恵音美にもやってたが‥
「私は面白かったですー。」
「アタシも!」
「私も楽しかったよ!」
お前達は恐らく雑魚ベーへの耐久性を持っているんだ。‥持ってないのは私だけか?
「雨双さん、気分が悪いのなら私が治るまで看病してあげましょうかぁっ!?」
「絶対に悪化するから断る。」
とりあえず気分が治るまでの間に雑魚ベーが皆に自己紹介をしている。最悪な事にこの学校の教師をするらしい。しかもこのクラスの担任だ。
私達がこの学校に入ると知って職員の希望届けを校長に昨日提出したらしい。
あの校長は確か悟達の高校の校長もしていると言っていて悟達からは自由に好き勝手する校長だと体育祭の時に聞いた。
いや本当に自由好き勝手だ。何故なら雑魚ベーに毎日の授業内容を決めて良いと言ったらしい。しかも終了時間も自由というありえない位何でも有りの設定だ。
「それじゃあ今日の授業は此処までにしますよぉっ!」
‥この学校は学校としてやって行けるのかが心配だ。
@悟視点@
「75話&イラスト更新!雑魚ベーは長髪だからイラスト描くと女みたいに見える事があるから大変だ。」
「それなら俺のイラストを描けばいいだろ?」
「お前の場合は顔の表情とか非常に描きにくいからNGだ。」
「描きにくいか!?」
「あぁ。‥ところで今回の話は小学校での話だったわけだが分かりにくい!」
「いや何が?」
「由希と恵音美の喋り方だ!基本的に両方とも口調とかないから喋り方が似てて心境でどっちが何と言ったとかを伝えないと駄目なんだ。」
「あぁ、だからこの小説に出てくるキャラは大抵喋り方とか口調が違うのか。」
「あぁ。由希と恵音美の喋り方の違いは自分のことを私というかアタシというかの違いだ。」
「一応違いはあるんだな。」
「まぁな。さて、それでは皆さん次回もお楽しみにっ!」