69話:馬鹿は悪い事ではありません!
@悟視点@
体育祭での疲れがようやく取れてきた!さて、そろそろ元に戻るか!
「おし!元に戻れたぜ!」
〔なんだ元に戻れたじゃないか。‥ってボケ役がメイン!?〕
おっ、本当だ。今回はお前に出番は無いっ!
〔何ぃぃぃっ!!〕
って訳で今から発言するなよ〜。
〔そんなぁぁ‥〕
「おっ、魅異じゃないか!」
「おぉ〜、丁度良いところに来たね〜。」
「丁度良いって事は何かやってるのか?」
「実は新しくフール教を作って、メンバー集めをしてるんだよ〜♪」
「フール教?」
「フール教は馬鹿達を集めて、馬鹿の重要さについて語り合う場所ってところかな〜。日本語で馬鹿教だよ〜。」
おぉっ!流石は魅異だ!馬鹿は確かに重要だと思ってたところだし、俺も入るか!
〔馬鹿だこいつら。〕
フフフッ、甘い!甘すぎるぞツッコミ役!本物の馬鹿ならその程度の事は気にしない!なぜなら馬鹿だから気にする必要も無いっ!!
〔いやいやいやいや、単なる馬鹿だろそれは。〕
だぁかぁらぁ!馬鹿で良いんだよ!馬鹿だから許されるって事だ!そして異議は…認めちゃう!
〔んな無茶苦茶な‥〕
「とりあえず魅異!俺はフール教に入るぜ!」
「オッケーだよ〜。これで三人目〜♪」
「俺以外に誰が入ってるんだ?」
「私とアミュリーだよ〜。」
「それなら、もう二人呼べるな。まずは‥雑魚ベー!!」
「とぉう!」
なんかの掛け声と共に、空中から回転しながら登場した(降ってきた)のは、さっき俺が呼んだ雑魚ベー。
「宿敵と可愛い子の居るところに現れるこの私!その名も雑魚ベー!此処に参上ですよぉぉぉっ!!」
〔既に雑魚ベーの名前を認めてるな、こいつ‥〕
フール教に入るには相応しい名前だから問題は無いだろ。
「雑魚ベー、フール教に入らないか?」
「フール教?馬鹿者教って意味ですねぇ。フッフッフ、私が入るのに相応しそうな名前ですねぇ。」
〔馬鹿だ!知ってたけど馬鹿だ!〕
馬鹿はそんなことは気にしなくて良い!
〔馬鹿って‥俺が!?〕
俺が入った時点で、お前も強制的に参加する事になるからな。
「それじゃあ、メンバー表に書き加えておくね〜。」
「ついでに雨双さんも誘ってみるので、付け加えといて下さいねぇ。」
「分かったよ〜。」
雑魚ベーは雨双を誘いに行ったし、俺も誰か誘ってくるか。
〔その前に雨双って馬鹿に分類されるのか?〕
さぁ?
その後に俺は烈を誘って、魅異から前に作った星に来るように言われて、とりあえずやってきた。
いやー、流石に凄いと思うぞ、うん。星一つ作るなんて普通は無理だからな。馬鹿だから出来る。
「確か西が魅異の別荘で、東に新しく何か作ったとか言ってたな。」
〔でも西に行っても東に行っても別荘だったぞ。俺が前に来た時は。〕
あぁ、それは多分、まだ別荘と此処しかなくて、星を一周したんだろ。新しく東に何かを建てたから、別荘を更に西に行けば、その何かに行けるって訳だ。もちろん此処から東に行った方が早かったりするんだけどなー。
「さて到着だ!」
到着したところは、家でも神殿でも建物でもなく、敷物が敷いてある場所だ。だが敷物の端はしっかり地面に固定されてるから、飛んでくことはないな。
敷物の広さは大きめの部屋一つ分くらいで、俺以外は皆揃ってた。
「やっと来たね〜。それじゃあ今から色々と意見を出し合うよ〜。まずは私からね〜。」
とりあえず、俺も座って聞く。敷物の下が芝生だから、座り心地は悪くないな。
「まずは馬鹿の存在についてだけど、馬鹿は人には必ず必要だと思うんだよね〜。」
うんうんと、一部の馬鹿が頷く。
「特に天才やエリートでも、根本が馬鹿な人は、世界的な発明をする場合があるんだよ〜。何故なら、馬鹿と言うのは悪い事に聞こえるけど、普通の人と視点・思考が違うという場合があるよ〜。普通の人が失敗するとか決め付ける事も、馬鹿なら失敗の計算とかが分からないから、決め付ける事なく実行して、それが大発見に繋がる事だって有る筈だからね〜。」
良い演説だ!普通人の自分の価値が正しいという先入観・一般常識!それに覆われている、新たなる事実に新発見!馬鹿でなければ見つけるのは難しいぜ!無知の勝利だな!
〔いーやいやいや、仮に馬鹿の方が新発見しやすくても、その確率は本当に低いだろ。0,2%が0,4%みたいな感じでさ。それなら、知識をつけたほうが便利だと思う。〕
その知識がそもそも本当は間違いじゃないのか~?
〔世間で間違いじゃないなら別にいいじゃん。〕
そうか。それなら、主人公と魅異の結婚話を、世間に真実として広めようぜ!
〔んなもん、世間が認めても俺が認めるかぁぁぁぁ!!!〕
「結論的に私が言いたい事は『馬鹿はパラレル遺産よりも価値がある』って事だよ〜♪」
〔さっきまでの演説がパラレル遺産とどう関係あるんだ!?いや、パラレル遺産って知らないけどさ!何?パラレル文化遺産とか、パラレル自然遺産があるのか!?〕
馬鹿はそんなの気にする必要は無い!
〔そ、そうかぁ?〕
「私の意見はこんなところかな〜。次の意見を言う人居る〜?」
「それじゃあ俺の番だ!!」
「じゃあ次は烈ね〜。」
あぁ!魅異の次は俺が意見を言おうと思ったのに出遅れた!
「俺は馬鹿の思考は生活する上で、非常に大切だと思う!!理由はただ一つで、エンジョイ心があるからだ!!最近は生活が辛い者とかもいるかと思う!単純でハイテンションな馬鹿とかは、辛さなんかすぐ忘れて、次々とやりたい事を見つける筈だ!!何故かと言えばそれは馬鹿だからだ!!!」
〔単純でハイテンションって烈の事だよな。烈程うるさくはないが、ボケ役もだろ?〕
当然!俺は馬鹿だぜ!でもこいつの場合は、馬鹿というか何というか。
「だから世の中の全員は馬鹿になるべきだ!!そしたら社会が楽に成り立っていく筈だ!!」
烈も良い事を言うじゃないか!流石は俺が誘っただけの事はある!
〔世の中の人全員が烈みたいになったら、社会が崩壊すると思うが。〕
だからそういう風に決め付けるのが駄目なんだ!一回試してみないと分からないだろ!…烈っぽいのは嫌だが。
〔試したくもないから!…特に烈っぽいのは。〕
「結果的に俺が言いたい事は『馬鹿は世界を変える』って事だ!!!」
〔まぁ、悪い風に世界を変えることは有るかもな。〕
悪い風にねぇ?俺としては、俺か魅異の善悪しかあてにしないけどな!
〔自分勝手な奴。〕
いやいや、行動は別だぞー?ちゃんと一般的には悪い事だと自覚して、俺は皆に迷惑を掛けてるんだからな。
〔たちが悪いな!〕
「良い意見だったね〜。次は誰〜?」
「フフフ、それでは次は私の意見を言いましょう!!」
でた!馬鹿の中でも上位の馬鹿だ!
〔雑魚ベーか。‥雑魚ベーの場合は変態交じりの馬鹿でもあるよな。〕
「私は馬鹿とは、真のチャレンジャーの事を表す言葉だと思いますねぇ!だって普通の人がやらないような普通じゃない行動を起こすにはそれなりの覚悟と勇気が必要なんですよぉっ!だから馬鹿な人は勇敢であり普通の人より多くの体験をしてるのですっ!!
た、確かにそうだ!いままで気付かなかったがこれは重要な事だ!!
〔魅異の意見と被ってるような。〕
「結果的なことを言いましょう!『馬鹿の意味は良い意味』だと言う事ですよぉっ!!」〕
「良い演説だったね〜。次は誰かな〜?」
「次はアタシの番だってば!」
次はアミュリーの瞳イエローバージョンか。
〔イエローは平仮名が読めない程馬鹿なのに、ちゃんとした演説が出来るのか?〕
「アタシは馬鹿は良い事だと思うんだってば!しかも馬鹿であれば馬鹿であるほど、普通の人には理解できない、独自路線のイレギュラーになると思うんだってばー!馬鹿は異常になるために、必ず通らないといけない道だと思うんだってばー!」
正しくその通りだ!馬鹿は最高で異常になるために通らないといけないな!
〔異常は良いことかなー?〕
「アタシが結果的に言いたい事は『細かい事を馬鹿は無視する』と思うんだってば!」
「馬鹿を分かりやすく説明した良い演説だったね〜。次は誰がいく〜?」
「次は私が言う。」
おっ、強制参加させられた雨双か。
〔やっぱり強制参加かよ!?〕
「言いたい事は唯一つ。『お前達本当に馬鹿』だ。」
〔まともな意見がでたあぁぁぁ!!〕
「それだけ言えば十分。」
「雨双から皆に良い褒め言葉が送られたね〜。」
〔「ええぇぇぇぇぇ!!あくまで馬鹿を褒め言葉扱い!!??」雨双も驚いてるよ!〕
魅異の言う通り!馬鹿は立派な褒め言葉だ!
「って訳で最後は俺が言うぜ!俺もシンプルに一言にするか。『馬鹿になった事を誇りに思うのが大事』だ!!」
おぉぉぉぉ!と、雨双を除いて皆が声を上げる。我ながら良い事を言ったぜ!
「それじゃあ全員言いたい事は言ったね〜。これを機会にどんどん馬鹿になっていってね〜♪それじゃあ飽きたから解散〜。」
〔やっぱ暇つぶしだったか!〕
〔結局、今回は大した出番が無かった。‥でも、その事がオチだなんてぇぇぇぇぇ!!バカな奴らのバカァァァ!!