65話:資格を取ろう!
@悟視点@
「アミュリー、神様の中で、上の方のランクや下の方のランクは、どうやって決めてるんだ?」
何となく思いついた事を、瞳レッドのアミュリーに聞いてみる。俺の予想では、能力値の高さか、実績順のどっちかだと思う。
「確か、神様検定でもらえる資格で決まるですー。」
「神様検定?」
神様の中でも、検定とかあるのか。意外だな。
「神様検定は勉強能力と、戦闘能力と、思考能力の三つをテストして、一級とかの資格が貰えるです。準一級以下は、全員下級神様になるです。」
厳しいなオイ!
「ってか、準一級以下が下級なら、一級が中級だろ。上級はどうやって決めるんだ?」
「特級を取れば上級になれるですー。」
特級!?一級より上が有るのかよ!
「特級の資格なら、私も持ってますよぉ!」
そういって、アミュリーに飛び掛って登場したのは雑魚ベー。お前が取れる資格なんてあるのか?
「お前が資格なんて持ってるのか?あと、アミュリーを抱きながら転がりまわるな!」
「後者の頼みは断るとして、私は少女鑑定の資格の特級や、少女好きの資格の特級などですねぇ。ちなみに少女鑑定の資格を持っていると、外を歩いている中学生未満に見える子供の写真を、勝手に取って良いのです。少女好きの資格を持ってると、親しい相手であり、尚且つ相手に迷惑が掛からないなら、抱いたまま転がり回わって良いんですよぉ。特級は便利ですねぇ〜。」
かなり嘘っぽいし一個目はプライバシーの侵害だと思うぞ!
「とにかく、特性では資格を持ってると、大抵メリットがあるです。特に特級はメリットが大きいです。」
「なるほどな。検定の日とかは決まってるのか?」
「決まってるのもありますが、決まってない資格の方が多いです。雑魚ベー、そろそろ目が回ってきたです。」
ってか、いつの間にか高速回転になってる!これは確かに目が回るな。
「おっと、私とした事が‥すみませんねぇ。」
「雑魚ベーは一応、相手に迷惑が掛からないようにしないとダメですー。そうじゃないと、少女好きの資格を失ってガァァーンな状態になるです。」
「おぉっと、それは困りますねぇ。では抱いてるだけにしましょうか。」
抱いてるだけで既に迷惑だっての。
「資格習得所は、毎日二十四時間営業なので便利です〜。」
「そうなのか?それじゃあ、今から行ってみるしかないな!!雑魚ベー、アミュリー、道案内をしてくれ!」
〜資格習得所〜
家から自転車で走ってきて到着したところは、例の資格習得所!ちなみに何故か、雑魚ベーとアミュリーも付いてきている。‥あっ、道案内を頼んだのは俺か。
「それにしても、かなりの大きさだな。」
「此処は資格関係の施設が全てそろってるのです。だから、全部合わせたらかなりの大きさなんです。」
「なるほどな。」
アミュリーはこの施設について説明してくれる。それに対して雑魚ベーは‥
「あぁ!とぉ〜っても可愛い美少女の子達が沢山!いやぁ、やっぱり此処は安らぎの場ですねぇ〜。」
ってな感じで、少女鑑定特級の権利を利用して、写真を取りまくってる。マジで資格の乱用を禁止したい気分だ………
「ってか、何で小学生達があんなに居るんだ?しかも何人かコスプレしてる子も居るし。」
「此処の近くに小学校があるので、皆で来てるらしいです。ちなみにコスプレの資格もあって、それを持ってるといくつかの衣装などが安値で売ってもらえるです。多分親に、資格を取って安値にしたら、衣装を買ってもらえるという約束でもしてると思うです。あと、資格を取るための料金は基本は無料です。」
小学校がこの近くに?‥って後ろにあった!親が居ないって事は、子供達だけで来てるんだな。子供がいつの間にか資格を取ってきて、衣装を買えと言われる親の姿が目に見えるように浮かぶ。
「よし、それじゃあ行ってみるか。アミュリー、悪いが雑魚ベーは引きずってきてくれ。」
「ラジャーです!」
まず中に入ったらホールに出た。結構人が多いな。
「こっちですー。」
「案外ホールにも人が居るが、此処では何をしてるんだ?」
「疲れた人達が休憩してるです。何回でも挑戦できるけど、資格を取るための評価が厳しいのです。」
なるほど‥一筋縄じゃあ無理だって事か。
そこから少し歩いたら長い廊下に出て、その廊下は何本かの分かれ道になっていた。看板とかも沢山ある。
「じゃあ私達は別の場所を見てくるです。」
「女の子ぉ〜♪」
おっ、雑魚ベーが今頃復活した。とりあえずアミュリーに頑張れと言って別行動をする。
「何から行くかな?おっ、射的の資格発見。」
射的命中資格って書いてある。まずは趣味から行くのが普通だよな。
「いらっしゃいませ。今日は何級を受けに?」
「もちろん特級だぁ!」
「分かりました。そこのドアを出た所に射的場がありますので、そちらへどうぞ。
おっ、結構流行ってるのか、射的場には挑戦者が数十人居るな。でも特級の挑戦者は数人か。
ちなみにさっきの受付に銃を貸してもらった。これは赤外線の銃で、これで撃って的に当てれば、成功のデータがこの銃に送られて、特級の資格をもらえるらしい。
「特級用の的は‥って小さっ!?」
看板に五キロメートル先にあるビー玉と書いてある。狙う以前に、普通は見えないだろ。
いや!それよりもビー玉からこの銃に成功データが送られてくるのか!?
「まっ、こんな事もあろうかと、双眼鏡を持ってきて良かった。」
本当は雑魚ベーの監視用に持ってきたんだが、別行動だから意味なかったな。
とりあえず、双眼鏡を覗いてみる。微妙にビー玉みたいなのが有る様な無い様な‥
「大体の場所は分かったし、試しに撃ってみるか。」
当然、半分くらいは勘で撃つんだが、一応距離とかも計算したから大丈夫‥か?
とにかく双眼鏡で確認しながら銃で狙って撃つ!
‥結果は合格!よっしゃぁ成功だぜ!
「後はこれを受付に渡せばいいんだな。」
「確かに成功のようですね。では第二審査に移ります。」
「第二審査!?」
そんなの聞いてないって!
「第二審査は、射的命中資格の管理代表から、話し合いで貰って下さいね。制限時間は三分です。失敗したらまた的当てからやり直しですのでご注意ください。」
制限時間短いし話し合いでかよ!?んな無茶な‥
それで、結局銃の資格は取れなかったし、他の資格も特級で挑戦したが、全て話し合いで失格になった。いや‥マジで無理だあぁぁぁぁ!!!
しかも戻り道が分からないし!!
「あっ‥お前、何で地面で転がり回っているんだ?」
「おぉ雨双か!ってか何で此処に居る?」
「それは私の台詞だ。何で資格を取る所で転がり回っている?」
資格が取れなかったからに決まってるだろぉぉぉ!!
「ってか雑魚ベーとアミュリーには会わなかったのか?」
「別に会わなかったけど。」
会ってないのか‥チクショー、これじゃあ帰り道が分からん。
「私はもう帰るけど、お前はどうする?もし着いて来るなら、私が近道を知ってるから、そっちを案内してやる。」
「それじゃあ着いて行くぞ。」
ナイスタイミングだ!これで帰れるぜ!
その後家で、雨双が先に帰ってた雑魚ベーに抱きつかれて、三十分くらい転がり回っていた。
‥資格の乱用の取締りとかした方が良い気がする。