61話:異常な師匠と異常な弟子
@羽双視点@
「‥朝ですか。」
時間は‥四時。多少早起きしたので適当に散歩でもするかな‥
ちなみに僕は絶対敬語じゃありませんよ。…誰に話してるのかは分かりませんが。
「さて、行くか。」
あと朝から嫌な気配が‥面倒なので気にしませんが。
散歩のついでに宿泊者リストを見に行きますか。正直面倒ですが一応。
「‥やはりですか。」
宿泊者リストを見てたんですが‥予感は的中してました。
「どうせまだ寝てるでしょうし、見つかる前にこのホテルを出れば問題無い‥か?」
「寝てるって誰が〜?」
チッ、起きてましたか。永眠してれば嬉しいんですが‥とりあえず聞かれた事だし答えでも返してあげますか。
「さぁ‥僕の知り合いですけど‥馬鹿で異常で必要性無しで師匠で生きる価値も無しで邪魔でこの上ない苦しみを味わいながら死んだほうが良い様な‥悪いところしかない人です。」
全て事実ですし本心です。
「それは言いすぎじゃない〜?」
‥これでも全然言い足りませんが。
「消えてください‥貴方はその人に似てるので。」
「奇遇だね〜♪私の弟子に似た人〜♪」
「滅びてください。あと人違いですよ。‥僕は忙しいので部屋に戻ります。」
相手するのが面倒なので。
「え〜、ちょ‥」
「黙ってください魅異さん。」
…癖で名前を呼んでしまった。元々気付かれてたでしょうけど。
「やっぱり羽双‥」
「死んでください。‥そして人違いです。」
所詮は馬鹿ですしこれで納得するでしょう。‥多分。
「そんな事言わずに再会を楽し‥」
「貴方に会えて楽しめる事はありません。‥あと貴方から変なオーラが出ていて気分悪いんで近寄らないで下さい。鳥肌と吐き気がします。」
これだけ言えば少しは堪えるでしょう。
「でもそれは羽双の場合だし一般人の場はそんな事は‥」
「僕は慣れてるから大丈夫ですが一般人の場合だったら重体ですね。死亡率百パーセントは軽く超えますね。貴方なんか邪魔にしかされてないんで死んでください。生きないで下さい。」
「最後のは意味は全部同じだと思うよ〜。あと実は私を馬鹿にするのを少し楽しんでるんじゃないの〜?」
「‥少し楽しんでますけど何か?」
別に何を楽しむかなんて僕の勝手ですので。
「いや別に〜。そういえば羽双は何でこんな所に居るの〜?」
「旅行です。」
魅異さんが居る事の方が変ですが。
「私は三人で旅行をする予定だったんだけどね〜、他の二人と旅行先の意見が合わなくて別々で旅行することになったんだよ〜。」
「‥そうですか。」
どうでも良いかしそろそろ戻ろう‥
「ちょっと待った〜」
「ハァ‥まだ何かあるんですか馬鹿魅異さん?」
‥ちなみにこの人はバカ、ボケ、マヌケの三拍子で出来ているので何と呼ぼうと問題はありません。
「‥何故僕が?」
「いや〜、此処のホテルはバトル自由らしいんだけどほとんどの宿泊者が首を吊っててね〜。」
「…そうですか。‥で?」
…そんなの僕の知った事じゃ有りませんが。
「そこでラジオ体操レベルで羽双とバトルしようと考えたわけ〜」
…ハァ、面倒ですが断っても無駄‥か。
「‥面倒で馬鹿らしいですが特別にやってあげましょう。」
「やったぁ〜。」
特技以上の技‥使う方が良いか?‥魅異さんに合わせて戦うか・・・・・
「一番弟子の実力を見せてもらうよ〜。勇者拳〜!」
高速の速さでの拳攻撃‥凄まじい拳圧で遠距離攻撃としても使える技‥ですか。
多分、近距離攻撃としては空気抵抗を無視してますが遠距離攻撃としては空気抵抗を多少は受けるようですね。
「それ。」
‥別に防御技を使っても良かったのですが‥初めて見る技なのでとりあえず手の平で受けとめました。
「まだまだ〜、勇者砲だよ〜。」
次は光と波動をメインとした光速遠距離攻撃ですね。
「それ。」
今度は水筒に入っていた水を撒く。‥光を水で屈折させる事でこの攻撃を回避できるという訳です。光メインで動いてますので波動も僕には当たりません。
‥鏡で跳ね返すのは波動の勢いで鏡が割れる可能性があるので無理ですが・・・・・
「ハァ、風波」
これは団扇で風を起こして攻撃する技です。‥全力でやれば宇宙全体に空気を送る事が出来ます。ちなみにこれは僕のオリジナル技ですよ。
「新技・勇者扇風機の風があたる気分〜。」
‥特に何かするわけでもなく風に当たってるだけ・・・・・気分の問題ですか‥
「神離流技 地穴レベル三だよ〜。」
「おっと。」
ホテルの下の地面が無くなった‥無事着地できましたが。
「神離流の技ですか‥」
「そうそう〜。私の主に使う流派は勇者流・神離流・魅異流だよ〜。」
全部魅異さんのオリジナル流ですね‥僕も流技位は使いますか。
「‥風飛レベル二」
この技は風を下から上へ吹かせる技です。この技でホテルを空中に浮かせて‥
「早く。」
‥僕の時間を操る技で高速で地面に落とします。…当然効果はホテル全体ですが。
「まだまだ甘いよ〜。神離流技 風飛レベル一だよ〜」
………地面に当たる直前で風飛を使って衝撃を和らげましたか。
「羽双〜、神離流の技を使う時は最初に神離流技とか付け‥」
「嫌です。」
面倒なので。
「まぁどっちでも良いんだけどね〜。神離流特技 天罰レベル一だよ〜」
‥天罰は雷を落とす技ですが特技になってるだけ有ってレベル一でも威力は極端に高いですし何発もの雷が降り注ぎます。
…あの雷は普通の土や岩を盾にしても貫通するはずです。…物理学無視ですね。しかし対処は簡単です。
「それ。」
光の時と同様に水筒の水を自分の上に撒く。…そしたら雷はそっちに誘導されて僕には雷は当たりません。
「次は神離流特技 森林木レベル二だよ〜。」
……森林木は使用者を中心にして木を生えさせる技‥その生えた木の葉や根が相手に攻撃をするはずです。他にも痺れ粉を撒いたりとか‥
「‥特技 熱炎レベル二。」
‥熱炎は酸素を発生させ続けそこへ炎を発生させる技です。酸素が常にあるので技の使用中は半永久的に燃え続けます…
これで木などを燃やし尽くします。
「おぉ〜。神離流技 水流レベル二だよ〜。」
水流はその名の通り水を流す技です。‥水流で火は消えましたが木なども流されましたね。
それどころか…ホテルまで流されましたね。
‥今は空中にいます。魅異さんもですが。下に降りると濡れるので‥
「爆針レベル一。」
「それじゃあ勇者風味だよ〜。」
爆針は大爆発を起こす針を何本も飛ばす技です。
‥勇者風味は強風を起こす技のようですね。味は無いようです…
普通なら爆針が跳ね返って僕に当たるでしょうが…その前に爪楊枝で爆破させます。
「それなら次は〜…」
[PIPIPIPIPI!!]
…時間ですか。
「‥今日は此処までです。」
水は全て何処かへ流れたようですね‥
「そう〜?じゃあホテルに戻ろうか〜?」
「で、そのホテルは何処に?」
「さぁ?」
目の前には何もありませんが。単に滅びた町の後のようなものが一つ‥
建物は一切無いようですが‥
@悟視点@
……………………………
「あのさぁ、俺達ってホテルに泊まってたよな?」
「そうだってば。」
「じゃあさ、今目の前にあるのは何?」
「どう見たって悟の家だってば!」
アミュリーの言った通り目の前には俺の家‥の崩壊状態。烈や雑魚ベーやホテルの瓦礫だと思われる物が突っ込んだようだ。
「何でこんな事になってるんだ?」
「分からないんだってば。」
だよなぁ。…何でこんな事になるんだか…
冷たい風がヒュゥゥ〜と吹く。もう嫌だ…マジで。
@羽双視点@
「61話更…」
「で、何処ですか此処?」
「えっ、後書‥」
「僕に何の用ですか?」
「えと、羽双には神離流の技についての説明を」
「帰ります。」
「えぇ!?ちょっと待って!!説明だけで良いから帰るまえにしてって!!」
「嫌です。」
「お願いです!!寿司を奢‥」
「嫌です。」
「ちょ〜っと待て!マジで少し‥」
「嫌です。」
「じゃ、じゃあ‥」
「嫌です。」
「まだ言って‥」
「黙ってください。」
「いやいや!説明してくれるだけで良いから!」
「チッ‥神離流の技は魅異さんが皆に教えてた技です。説明終わります。」
「ダメ!!もう少し詳しく言え!!」
「……………」
「!!スミマセ」
[グサァッ](包丁で突き刺す)
「グハァ!」
「ハァ‥で、神離流の技はレベルが有ります。レベルに上限はありませんがレベルが高ければそれだけ威力も高いです。」
‥神離流は大勢の人に教えてましたが使えたのは確か僕を含め数人のはずです。…もう帰って良いですね?では。」
「…じ、次回・・・を……お楽し‥みに…がはっ」