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知らない世界で街づくり  作者: 星野 シラセ
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第3章 22話 人員確保①

遅くなりましたが更新です。

今回は4話一気にupします。

村を拡張してから1ヶ月過ぎたころ、大臣に任命した4人もそれぞれに工夫をしながら村人の増加に対応してくれている。


「ユウ様、今夜少しお話があるのですがよろしいでしょうか?ほかの面々も集めます」


「ん?いいよ。夕食の後でいいかな?」


「はい、ありがとうございます」


朝食を食べているとクロが夜に話があると言ってきた。最近みんなで集まったり話をしたりする機会も減ってきてしまっている。


原因は簡単でみんな忙しすぎて時間が合わないのだ。


村の住人は一気に150人近くにまで増えた。それに行商人達からモーン村が拡張したという話や、条件付で移住ができるという話が出回ればさらに人が増えるだろう。


一応、移住する条件をクリアし村に定住したとしても、犯罪や差別など何かしら問題が起これば出て行ってもらうこともある。今のところ裁判所を作る予定はないので、真実を見抜くことのできる司祭の人にお願いして対応している。


問題の程度にもよるが、すでに何組みかの家族は村から出て行ってもらった。


厳しいように思うかもしれないが、もともと小さな村でうまくやっていたのに人が増えて混乱するなら少しぐらい厳しいほうが良い。これでも他の街と比べてもまだやさしいぐらいなのだ。


他の街では街を出て行かされることがないが、財産の没収した上での追放や、重い罪だと片手を切り落とされることもあるらしい。


それから比べるとただ出て行かされるだけという条件はまだやさしいほうなのだ。


-----


村の拡張した部分の手入れやみんなの手伝いをしているとすぐに夜になってしまう。


忙しいときや楽しいときはすぐに時間が過ぎてしまうが、暇なときや辛いときはなんで長く感じるのだろう。


夜の食事を取り、お茶を飲みながらゆっくりしていると、少しずつ村の住人が集まり始めた。


集まったのはヴァンスさんやカイルさん、ドーンさんやズズなど今リーダーを務めている初期から居る面々だ。


後はいつものクロ、ミミ、ティカ、ナミの4人に何故かケンガイコンビとジュウシマツコンビも来ている。


こいつら呼ぶ必要あったのか?


そんなことを考えているとクロが話し始めた。


「ユウ様、そして皆さん、今日はお疲れのところ集まっていただきありがとうございます。本日お話させていただく内容は村のことについてです」


村のことについて?まだ漠然としていてわからない。


「この村の現在の状況としては、急激な住人の増加によって皆さんのお力を借りてどうにか回している状況です」


確かに一気に住人が増えたから店も増えたし警備も大変になっただろう。働く場所は確保できているようだし、ちょっとした民芸品として村の周りに豊富にある木を使った木彫りのモーンも売れていると聞いた。


木彫りのモーンと聞いてはじめに思い浮かべたのは、田舎の家には何故かよくある木彫の熊だ。北海道土産の定番だったらしいが、地球にいたころ実家の近所友達の家には9割近くあったと思う。


しかし、木彫りのモーンといっても立体的ではなく、版画のように木の板を彫り浮き上がらせるタイプのものだ。手のひらサイズだったので俺がキーホルダーにちょうどいいと思い、鞄などに付けやすいように上部に小さな穴を開けて紐を取り付けるようにアドバイスしたらヒット商品になったようだ。


ちなみにオレは腰の小物入れに付けている。


そんなこんなで急激に変わっていく状況を混乱しないようにみんなに協力してもらってどうにか回しているのだ。


「さらに今後も大きくなっていく村を制御するのは大変です。そこで3つ提案があります」


クロの提案とは何だろう?人員確保は前から言っていたから入っているだろう。基本的には人選は任せているが、まだ学校が浸透していないので一般人はあまり教養もなく採用できないようだ。


しかし他の2つは何だろうか?


「まず1つ目は人員の確保です。これは各担当大臣からも意見が上がっておりますので急務となりますが問題は教養です。育てるのはできますが今すぐに戦力にはなりません。しかし素養があるからといって貴族を連れてくるのはみな嫌がります。そこでユウ様お願いがあります」


「ん?なんだい?」


「今までと同じやり方ですが、各町の奴隷商を回って即戦力になりそうな人材を確保していただきたいのです。希望としては最低30人です。計算ができるものや戦闘経験のあるものなど素養があるものを選んで適材適所で配置いたします」


そうか、奴隷であればすでに能力があるものだけを選別できるし変なやつははじめから省けばいい。どんどん人口が増えていたから奴隷を買ってくるってことは考えてなかった。


「わかった。人選は俺だけじゃ不安だからクロが一緒に来てくれよ」


「わかりました。次にモーン村はこのたびの拡張でかなり大きくなりました。今はユウ様のマテルに頼り切っていますが今後は街の整備などを行う部隊を編成したいと思います。」


これは何れそうしないといけないと思っていたことだ。最近はクロやミミ、ティカも手伝ってくれるけど忙しいことが多いのでほとんど俺が一人でやってしまっている。


昔からいる住人はマテルを使用できるのでその中から土のマテルが得意なものを中心に部隊を編成し、村の拡張や整備を任せることが出来ればオレも少し楽が出来る。


「オレはもうそろそろ用意したほうがいいと思っていたんだ。マテルが得意な者から声をかけて編成してほしい」


ほとんど俺が作業をしていたため、他のみんなもどうにかしたいと考えていたようで反対意見は出なかった。


「ありがとうございます。それでは明日から編成を考えさせていただきます」


これはクロに任せておけば大丈夫だろう。はじめは編成された整備部隊と一緒に村の整備をするが、いずれは任せてもいいだろう。


「最後に、住人が増えると今までのように歓迎パーティーなどを開くことも難しくなります。よって、日を決めて定期的に住人で祝う日を決めたいと思います」


この提案には集まったみんなが賛成のようで、「そうしよう!」とか「楽しみだ」というような言葉が出ていた。


「そこでユウ様、祝う日を決めていただきたいのですがいかがいたしましょうか?」


「そうだな。規模の小さな祭りは各大臣やリーダーに任せるけど、村全体で行うのは年3回、暑い時期と寒い時期の切り替わるころとあと年が変わるときにやろうか」


この世界では祭りというものはほとんどない。たまに新しい廃墟が見つかったりすると人が集まり祭り状態になるらしいが、俺は見たことがない。


そんな事情もありこの村で以前に定期的に行われていた「歓迎会」はみんなが楽しみにしていたのだ。それに焼肉パーティーも久方やっていない。


もうすぐ寒い時期になるからちょうどいいし、日本人なら正月はやっぱり祝いたい。新年になり気分を切り替えるという意味でもいいと思う。


「もうすぐ寒い時期ですので、さっそく計画をしましょう。また詳しくは皆さんにご連絡いたします」


話しが逸れるが、今年は暑い時期がそこまで暑くならなかった。日本の様にじめじめした暑さではなくからっとした気候のためさほど暑く感じなかったが、冷夏と言っていいほど猛暑日が少なかったようだ。


しかしその方が過ごしやすいのは明らかなので特に気にしていなかった。すごく暑い夏もいいが過ごしやすいちょっと暑いぐらいの気候の方がオレはいいと思う。


クロの話が終わりみんな解散してからいつものメンバーで話をする。


「クロ、祭りでいろいろな料理を出したいんだけどどうかな?」


「はい、そこら辺は考慮しております。ミルアン様のところにも声をかける予定ですので、いつものメイドや執事のメンバーが手伝いに来てくれるように要請していたします」


やはり有能だな。すでに考えていたようだ。


「そしたら今までの料理に加えてまた新たなメニューも追加しよう」


祭りと言ったら焼きそばやお好み焼き、たこ焼きに綿あめ・リンゴ飴、チョコバナナや杏子飴など、考え出したらきりがないぐらいいろいろなものがある。


近年はからあげやドネルケバブ、クレープなんかもあったので再現できるものを片っ端から再現してみよう。


ズズたち職人チームに頼んで簡単に組み立てができる屋台を作ってもらおう。そして屋台で料理を出店してくれる人には材料費と村への税金1割を差し引いた金額は売り上げとしてもらってもらう。


そして治安維持のための警備隊や運営陣の賃金を村に入る税金1割から出せばみんなが損をしない祭りが出来るだろう。


交代で対応してもらうようにすればみんな祭りを楽しめるだろう。


だいたい3ヶ月ぐらいで年を越すらしいのだが、年越し時期は雪が降る可能性があるそうなので本格的な冬となる前、2ヵ月後ぐらいに祭りをやる予定となったのでそれまでに新たな人員確保に行くとしよう。


-----


それから数日経ち、オレも少し時間に余裕が出来てきたのでクロ、ティカ、ナミを連れて奴隷を見に行く。


ミミにも声をかけたが、「私はやることがあるから行かないにゃ、警備隊の人員もしっかり確保して来てほしいにゃ」と行って今回は着いてこなった。


「まずはエーテハイムの奴隷商のところに行くか」


オレは習得した転移のマテルを使ってみる。廃墟の中にある闇族の住処をイメージして光のマテルに神秘の力をどんどん籠めていく。光がまぶしくて目をつぶった次の瞬間には闇族の住処の中のリビングに立っていた。


「本当に自分のものにしちゃったのね。これじゃ私の価値がガタ落ちね」


「そんなことないですよ。ユウ様は特殊すぎるのです。私やクロさんはナミちゃんのことも頼りにしてますよ」


ティカが拗ねているナミを慰めている。なんかすごい言われようだが、出来るものは仕方ない。これでもちゃんと努力はして会得したのだから使うのに遠慮はしない。


今回は手分けをすることにした。奴隷をすぐに連れて帰るので食事の用意と服の用意をティカとナミにしてもらい、オレとクロで奴隷の買い付けに行く。


廃墟を出て街に繰り出す。街はいつもの通り活気であふれ、各店で威勢よく商売を始めている。朝早いがお客さんが多く食事をする人、買い出しに来た奴隷、店の準備をする人々など様々な人の往来を見ることができる。


「おはようございます。店主はいるかい?」


奴隷商の店に入り、入り口近くにいたメイドに声をかける。


「少々お待ちください」


メイドさんは一礼してから店の奥に入ってい行く。すると他のメイドさんが近くのテーブルに案内してくれ、お茶を出してくれた。


「こんな朝早くから誰だ?」


そんな声が聞こえ、店の奥に顔を向けるとミミを買ったときの奴隷商が姿を現した。


「なんだお前さんか。随分と久しぶりだな。また奴隷あさりでもしてるのか」


「おはようございます。まぁそんなものですね。自分で作った村が大きくなったんで新しい人員を増やすために各町の奴隷商を回る予定です」


「そりゃ随分と景気がいい話だ。ん?まてよ、最近急激に大きくなった村があるって行商人たちが話をしていたな。たしか・・・モーン村だとかいう村のことか?」


「そうです。モーン村が私の作った村です」


これは驚いた。村の事ばかりに目を向けていたので周りでどのような評価になっているか全然気にしていなかったが、やはり行商人の間でも話が出ているようだ。


そりゃ1年も経たずに村の住人が急激に増え、人種を問わず面接にパスすれば家をもらえて住みつけるってことでだいぶ噂が立っていたとは聞いていたのである程度予想していたが、村の住人以外から直接話を聞くとすごく実感が湧く。


「まぁマテルを使って急激に拡張したので今は管理が大変になってしまいました。ここで以前に購入した奴隷たちも今ではうちの大切な住人となってもらっています」


俺の言葉を聞いて店主は「うんうん」と言いながら嬉しそうな表情を見せる。前にも思ったがこの店の奴隷は他の奴隷商のところより丁重に扱われているように見られるので店主がやさしいのだろう。時には理不尽な扱いを受けるところに奴隷を売らなくてはいけないこともあるだろうが、他の奴隷商よりは信頼できると思う。


「そんで、今日はどんな奴隷が必要なんだ?」


すると、クロが俺の代わりに説明をしてくれる。


「その説明はユウ様に代わり私が。今回必要としているのはある程度教養のあるものです。人種は問いません。計算、マテル、戦闘など一芸に秀でている者や一般より優秀な者です。怪我や病気などは問いません。人数も居るだけ出していただいてこちらで確認させていただければと思います」


「わかった。少し待っててくれ」


いつも通り店主が店の奥に消えていく。


「クロ、30人ぐらいって言ってたけどいい人材がいればもっと買っちゃってもいいからね」


「はい、資金としては潤沢なのでとりあえず優秀な者がいれば選ばせていただきます。まだほかの街もありますがここでは目標は15名以上としています」


15名か結構な人数だな。でも今回はいつものように服装を整えてからではなく、選んだものはすぐに連れていく予定だ。理由は闇族の住処で食事を与え、事前に用意した服を配布するからだ。


食事はティカにお願いして、明日からはナミと一緒に廃墟で少し訓練してもらおうとしてる。理由は街で警備隊をするものも選抜するため戦闘能力を見るという事、もう一つは村の住人は結構戦闘能力が高いため入ってきた者の力の底上げを狙っている。


死ぬようなことはさせない。弱い魔物の倒し方を教え慣れてきたら10階層ぐらいまでいけるようになればいいと思っている。一般的な探索者の中でも強い部類に入るかもしれないが、そのぐらいのことなら初期からいる住人ならやりこなすだろう。


しばらく待っていると、ぞろぞろと20名以上の奴隷をつれて店主が戻ってきた。


「お待たせしました。丁度先日新しい奴隷が入ってきたのでご要望に沿う者がこれだけいました」


特段珍しい種族はいないが、何人かは病気で元気がないものや怪我をしているものがいる。


店主から一人ずつ得意な事や能力などの説明を受け、クロが一人ずつ声をかけていく。


その中からお眼鏡にかなったものはそのまま残ってもらい、対象外となったものは店の奥に帰ってもらう。対象外になる者の大半はオレやクロに色仕掛けをしようとして来るやつや、良からぬ考えを持っている奴だ。


猫族の女の中に魅了の効果を持ったチャームのような能力を持った者がいたが、オレやクロは神秘の力が多いので特に何も感じず平然としていたためガックリと肩を落とし自信を無くしていた。


またオレが座ったまま気づかれないように神秘の力を展開して一人ずつ深層心理を探って行ったため、怪しい考えを持った奴や買ってもらった後に主人を裏切ろうと画策しているやつはすぐに見抜いて省いた。


「ご主人、今回はこの者たちを購入させていただきます。今回はこのまますぐに連れていきますので費用の計算をお願いいたします」


「?!この人数をこのまま連れていくのか?それはいいが・・・わかった。すぐに計算しよう。あと奴隷の主人はいつも通りお前さんでいいんだな?」


「ああ、よろしく頼む」


結局クロが選んだ奴隷は18名になった。戻した奴は8人ぐらいいたのだが結構残ったな。


奴隷たちは一様に驚いた顔をしている。すぐに連れていくという言葉に驚いているのだ。


それに先ほど一人ずつに話しかけた質問や会話から強制労働や身の回りの世話をさせるのでは無いということは何となくわかっているようだが、怪我をしていたり病気だったりするものも連れていくというのだから驚いているというより戸惑っているのかもしれない。


しばらく店主が計算に集中しているのでオレが代わりに奴隷の契約を済ませることにした。


本当は一人ずつやるのだが、18人もいたら時間がもったいない。一気に全員をオレの奴隷として奴隷契約をする。契約をすると言っても罰則事項は特にない。自害しようとしたり周りの仲間を傷つけたりすることに対してだけ罰則を設けたがそれ以外は何もしていない。


逃げようとしてもオレやクロからは逃げられないだろうし、オレ達を殺そうとしても無理なので簡略化したのだ。


「・・・お前さんのことを見ていると、奴隷商としての自信を無くしちまう」


店主がオレの契約方法を見て呆れたようにつぶやく。


「元々は俺がお前さんに奴隷契約の指輪を渡したんだ・・・まぁいい。計算が終わった。今回は同時に何人も買ってしくれたから安くはするが、もともと能力値が高い奴隷が多い。健康な奴は一人5000バルで14人だから70000バル、病気や怪我の奴は一人1500バル4人6000バル、合計76000バルになるが、このまま連れていくということと怪我や病気の割引を入れて70000バルでいいだろう」


おっと、ずいぶん思い切った割引をしてくれたようだ。まぁ病気や怪我をしているものは能力は高いがこのままだとあまり長生き出来ない状態だからただ同然と考えればこんなものだろうか。


クロも特に問題ないようなので言い値で買うことにした。


「わかった。じゃあ現金で支払う」


そういってオレは金コインを7枚テーブルに置く。


18人の奴隷が700万という事は高いのかどうか微妙なところだがこれからの村のことを考えれば必要経費だろう。


「それでは皆さん、今日からこのモーン村の村長ユウ様があなた方の主人となります。皆さんを家族と思ってくれるとても優しい主人ですので期待にこたえられるよう努力をしてください。では行きましょう」


店主に挨拶をして店を出る。俺達2人+18人でほとんど奴隷の服を着ているので街のみんなはじろじろとこちらを見ている。


奴隷の内訳としては


人族男3人

人族女2人

猫族男1名

猫族女2名(1名重症)

犬族の男2名(1名重症)

オーク族の男1名

オーク族の女2名

兎族の女2名(2名病気)

鱗人族の男1名

鱗人族の女2名


となっている。重症や病気の者はとりあえず他の奴隷たちに肩を貸してもらったりして一緒についてきてもらっている。


さすがに人前でホイホイと治すのは問題があるので廃墟まで移動してから治療をする予定だ。


しかしこれだけの奴隷を連れて廃墟に入って行くとなると、貴族が使い捨てに奴隷を買い廃墟で金もうけしようとしていると勘違いされるな。


まぁそんなことはどうでもいい。予定通り廃墟の中に入り、周りを確認してから闇族の住処に入って行く。


奴隷達は廃墟の中にこんな家があるということに驚いていたが、拠点に着いてから振る舞われた大量の食事の方が驚きは大きかった。


「さぁ!皆さんは今日から私たちの村の住人です。これからはみんなで協力するのですから今日はいっぱい食べてゆっくり休んでくださいね」


ティカが笑顔で話しかけるとみんな戸惑いながらどうしたものかと躊躇っている。


「みんな気にしないで腹いっぱい食えよ。あっ!とその前に病気の奴と怪我してるやつをこっちに連れて来て」


4人の奴隷を他の奴隷が連れてくる。4人は怯えた顔で震えながらこちらを見ている。


「ごっご主人様・・・わ・・・私はもう先が長くありません。だから・・・だからこの子だけは助けてください。私のことは好きなように扱っていいですから」


病気の兎族の女がオレに訴えてくる。


「勝手なことを言わないでくれ。オレはそんな願いは受け入れられない」


オレが言い放つと訴えてきた兎族の女はうなだれ、他の3人もあきらめの表情となった。


あれ?なんかオレ変なこと言ったか?


「ユウ様、その言い方ではこと人たちがひどい扱いを受けると勘違いしてしまいます」


え?!なんでそんなことになるんだ?


オレは勝手に死なれては困るって言い方をしたつもりなんだが・・・


まぁいい。とりあえず辛そうだからすぐに直してやろう。


オレは神秘の力を展開してまずは病気の二人を治療する。この世界の医療やマテルの力で治すのには膨大な費用をかけなければ治らないらしいのだが、オレが治すと3分で完了する。


我ながらチートだな。


「?!」


二人とも顔色もよくなり、体が軽くなって行くのを実感したらしくやけに驚いている。


「よし!これで二人の病気は治ったな。勝手に死ぬなんてオレは受け入れられないんだよ。ちゃんとみんなには住人として村に貢献してもらいたいんだ。これからもよろしく頼むよ」


オレの言葉に放心状態の二人。それを見ていた残りの16人も開いた口が塞がらなくなっている。


「じゃあ次に怪我している二人も治すからじっとしていてくれ」


神秘の力を展開して怪我の具合を見てみる。


一人は手と足の骨が折れている。もう一人は剣で刺されたらしく内臓に損傷がある。よく生きていたものだと感心してしまうほどの怪我だ。


まぁオレにとってはどんな怪我も変わりないのでいつも通りに治していく。こちらは5分ぐらいかかったが完全に完治した。


「よし!完了。じゃあみんな聞いてくれ。これからみんなにはいろいろと手伝ってもらうからいっぱい食べていっぱい休んで体調を整えてくれ。飯も好きなだけ食っていいからな!あと、今奴隷解放するから」


オレがさらっと最後に行った言葉にみんな開いた口が塞がらないどころか、気を失ってしまうものも何人かいたようだ。


いきなり大所帯になったから大変だが当分はにぎやかになるだろう。


そういいながらみんなで食事をとることにした。

いろいろと忙しくてなかなか書き溜められない。

書いても更新できないなどご迷惑をおかけしています。

書き込みへの返答は時間を取れたときに一気にします。

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