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知らない世界で街づくり  作者: 星野 シラセ
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第2章 37話 単純

誤字脱字が多くて申し訳ないです。後でまとめて修正していきます。

「おっおま、お前!その両手に集めている神秘の力はなっなんなんだ!」


ドルナーキスの配下でマテル使いの男が、オレが両手に集めた神秘の力を見て怯えながら聞いてくる。


まぁ通常ならあまり目にできない量の神秘の力を一気に両手に集めてるからそりゃびっくりするよな。


適当にスルーして両手を地面につけて力を一気に放出する。すると人族達がいる周辺を囲むように10cm間隔で、かなり硬度を上げた直径5cmぐらいの石の柱を四角く立てていく。


「なっ?!」


人族達が全員びっくりして腰を抜かす。


そのまま柱は3mぐらい伸び、そのまま屋根まで作成する。普通に三角の石の屋根だ。これなら雨はしのげる。


「なんなんだこのマテルは?!こんなマテル聞いたことないぞ!」


「そりゃそうだ。このマテルはオレが作ったマテルで家を作るマテルだからな」


「おっお前を金貨100枚で雇ってやろう。この村からは手を引く、それならお前は村長を続けても大丈夫だろう?必要な時に手伝ってくれればいい」


「お前の配下になる気はない!それにお前は奴隷になったんだ。そんなことできないんだよ」


とりあえずこれでいいだろう。あとはどんなふうにして奴隷商に引き渡すかだよな。とりあえず村の復興が先だな。


-----


その後、村人の全員で復旧を行う。使えるものを集めて不要なものは一か所に集めていく。


「なんかこうやって集めてみるといろいろあるね」


「はい、私やミミ、ティカ、ユウ様4人分の私物がありますからね。おや?これは・・・」


クロが何やら家の残骸の中から取り出した。


「あっ!それはオレのペンとノートだな。リュックから出して部屋に置いておいたんだけど忘れてたよ」


日記まではいかないが、こっちに来てから不安だったのもあって書けるときにはその日にあったことを書き留めていた。


「今までのこといろいろ書き留めてるからさすがに人には見せられないね」


日記を人に見られることほど恥ずかしいことはない。


ティカが興味深そうにノートを見ていたけど、さすがに見せてあげる気にはならない。


ここでクロから教わっておいた闇のマテルを試してみる。


空中に黒い渦が現れてクロと同じように闇ストレージが現れた。


「いつの間にできるようににゃったにゃ?」


「この前クロに教えてもらったから、練習してやっと出来るようになったよ」


そういいながら、ペンとノートを闇ストレージの中に入れマテルを解除する。


「やっと?教えたのは10日ほど前の事です。そんな短期間で使ったこともない闇のマテルを使えるようになることはおかしいのです」


「?!10日でその便利なマテルを使えるようににゃったのかにゃ?私は頑張ってるけどまだできにゃいにゃ」


ミミは耳としっぽをへにゃっとさせて落ち込んでしまった。


「イメージは黒い霧で箱を作るようにしてみるといいかな?あとはクロにもっとしっかり教えてもらってね」


ミミも使えるようになればだいぶ楽になる。ティカにも後で教えてみるかな。


「ティカ、あとでティカにも闇マテル教えてあげるからやってみる?」


「はい!私もやってみたいです」


ティカは竜の涙の力もあるだろうけど、個人的にもちゃんと練習をしているらしく奴隷解放した直後からするとかなり神秘の力もスムーズに引き出せるようになりしだいぶ上達した。


大きな残骸はオレのマテルハンドで集め、だいたい分別が出来たところで、家のあった場所の土を一度マテルを使い整地する。そして同じ間取りの家を作り直すが、今度は女性の部屋の壁を花柄、男の壁は剣や槍をもとにした柄をつけてみた。


「前の家と同じと聞きましたが、装飾が施されてすごく素敵です!」


ティカが家の中を見て気づいたようだ。


「おはにゃの模様がついててかわいいにゃ。こういう壁は見たことないにゃ」


「私の部屋にも剣と槍をクロスさせた図柄が壁に施されていました。このように壁に装飾を施すことはあまりしませんが、これだけで高級な風合いが出ますね。リビングの壁にも施してみてはどうでしょうか?」


「いいね。みんな集まる場所だからここの壁にも剣と槍の柄をつけてみるね」


家は数分で作り直しが出来た。その様子を見ていた人族の奴隷たちは口を開けたまま身動き一つ取らずにあっけにとられていたようだ。


あとで他言無用と言っておかないとな。主人の命令が絶対だから、他の人には話をできないはずだ。


家は直ったので畑に向かうと、馬たちに荒らされてしまいひどいありさまになった畑を、ババルさん達オーク族の人が悲しそうに見ていた。


「せっかく実ったププカの実も、ワッハの葉も食われてしまった。せっかく育てた野菜たちが・・・」


ババルさんが肩を落としている。他のみんなも食べ荒らされた野菜のだめになった部分を取っている。


「ババルさん、この野菜はもう枯れてしまうのですか?」


「いや、とりあえず実はまた出来るが時間がかかる。ワッハの葉はだめになった部分を取れはいずれまた他の葉が出てくる。ただ、茎と芽を食われてしまったものはもうだめだから抜くしかないな」


そっか、まだ実がなるものや葉が育つものはどうにかなるかな?神秘の力で人を癒すことが出来るなら野菜とかでも神秘の力で成長を流すことが出来ないかな?


「ババルさん、野菜に神秘の力を注いだら成長が早くなったりします?」


「確かに俺達も多少の神秘の力は使うが、一部病気になった野菜を治したりするぐらいで成長させたりはしたことないな。でもできなくはないだろう」


「では試してみますね」


神秘の力を一気に両手に集めて土に手を付きそれぞれの野菜に届くように流していく。


すると、野菜がすくすく大きくなり、今以上に葉が茂り、花が咲き、実になった。ワッハ言われていたサニーレタスのようなサラダにして食べる葉物の野菜も一気に葉が伸びて前以上に大きくなった。


やはり茎や芽を食われてしまった野菜は一定の大きさにまで育ったが、食われていない野菜に比べて小さかった。


「なんてこった。俺もいろいろ試して野菜を作ったが、こんなに色がよくて大きな物は見たことないぞ!それに・・・」


ババルさんはおもむろにププカをもぎ取って噛り付いた。


「うっうんっっ!?なんだこの甘さは?!こんなうまいププカは食ったことないぞ!お前これを食ってみろ!」


「っう?!なんですか?この果物のような甘さのププカは?!さっきユウ様が何かされた後にいきなり出来ましたが、ユウ様の能力ですか?」


まぁ能力と言ったらそうだけど、たぶん栄養が十分にいきわたって一気に実に集まったから甘さが凝縮されたのかもしれないな。でも通常の3倍ぐらいのデカさがある。甘くてうまいけど、ケチャップにするには今までの酸っぱいぐらいがいいな。


「神秘の力をいっぱい吸わせたらこんな大きくて甘くなったんだ。あっちのワッハもでっかくなったね」


それからオーク族のみんなは手分けして収穫をし始めた。みんな顔が笑顔になった。やっぱり育てた野菜を収穫できるのはうれしいのだろう。


次は井戸だな。井戸に使っていたマテル備蓄の石はドルナーキスから返してもらったからちゃちゃっと土のマテルで井戸を修復して、マテル備蓄の石を井戸の底に設置し力を注ぎ完了した。


もう日が傾き始めたので今日はここまでにしてみんなで無事を祝うパーティーを開くことにした。内容は言わずとも焼き肉パーティーだ。


今日はワッハと甘いププカもあるためいつもと違うアレンジを加える予定だ。


「みんな広場に集まったかな?簡単なバーベキュー用の台とテーブルを作っておいたからみんなで手分けして準備しよう!今日はいつもの焼き肉にくあえて少し違う食べ方の物も用意するよ」


「新しい料理だって!?」


なんか料理のことでみんなうれしがってくれているようだ。


料理全体のバランスはティカにお願いして付け合わせや主食のパンなどは用意してもらい、いつもの焼き肉はクロに頼む。そして俺は焼肉より小さめにカットした肉を焼き始める。


肉は塩、コショウだけの味付けだが、ワッハの葉が大きく育ったので、それに巻いて食べてもらうおうと思っている。サンチュの代わりだ。


そして、今回は鶏肉も使う。鶏肉と言ってもコッカという鷲のような見た目だが飛べない鳥の魔物の肉なのだが、味はニワトリの肉と大して変わらない。


実は俺は豚肉のようなロッコ肉も好きだが、コッカの肉も大好きなのだ。そしてトマトに火を通したものも大好きなのだ。


石で作った少し深めの皿に焼いた鶏肉と切ったトマトを並べて、その上に小麦粉に近い粉とバター、モーンのミルクで作ったホワイトソースをかけて、チーズをたっぷり乗せる。


闇族の住処でピザを焼くときに使った窯を造り、その中で焼いていく。そう、グラタンを作っているのだ。マカロニは入っていないが、実際に地球で作っていたのでうまいことは間違いない。


ちなみに、ホワイトソースを入れないでチーズだけをかけてオーブントースターで焼くだけでもうまい!お勧め!


すると周りのみんながピザを食べたいと言い出したので、急遽ピザも何枚か焼くことにした。


食事の準備ができ、みんな席に着いたので乾杯のあいさつをする。


「今回はみんな大変だったね。被害はあったけど怪我だけで済んでよかった。これから非常事態の時の対処法も決めていこうと思うからまたみんなの意見を聞かせ欲しい。それに今日から新しい仲間も増えた!鱗人族の6人はまだ村のことがわからないからいろいろと教えてあげて惜しい。みんなお疲れ様!乾杯!!」


「乾杯!」


それからみんなの料理品評会が始まった。


「このププカはなんですか?!こんな甘くておいしいププカは食べたことありません」


「この「ぐらたん」とかいう食べ物は格別だ。暑い季節でもうまいが、もう少し寒くなってから食べたら体が温まるな」


「このワッハで焼き肉をくるんで食べるとさっぱりしてうまい!」


「私はやっぱりこのピザがいいですね。いくらでも食べられそうです」


みんな自分たちの好みを言い合いながら楽しんでくれているようだ。


「こっこんな豪華な料理を食べていいのですか?」


エクたちが驚いている。闇族の住処でピザとか食べたけど、今回は村のみんなで食べるためいろいろな料理が出てるし、量が多いのでびっくりしているようだ。今までは目が見えなかったのでこんなに料理がいっぱい並んでいるのも見たことなかったのだろう


「遠慮せずに腹いっぱい食べな。村の住人になった歓迎会でもあるんだよ」


「いっぱい!たべる!べる!」


ピリュもだいぶ言葉が話せるようになってきた。でも子供だからだろうか、声は出るようになってきたが喋り方がかなり子供っぽい。


鱗人族のみんなは料理を口に運びながら、村の住人に質問をいろいろされているようだ。だいぶ驚いているようだが、だんだん話がスムーズになっているようだ。


俺は一通りみんなと話をした後、ティカに頼んで料理を分けてもらう。


「私もお手伝いします」


ティカにも手伝ってもらい、人族の奴隷たちの分の料理を運ぶ。


「おい!お前らの分の料理だ。いっぱい作ったから喧嘩しないで平等に分けて食えよ」


「なんでこいつらと同じ料理を食わなくちゃいけないんだ!オレは貴族だぞ」


「何言ってるんだ?お前は奴隷だぞ。他の奴らと同じだ。そんなこと言ってるとまた苦しくなるぞ」


「うっそっそれは・・・わかった」


やっとドルナーキスも自分の立場が分かってきたようだ。


「なんだ?!このまずそうな・・・ぎっぁぁぁ!」


悪口を言った人族の傭兵が苦しみ始めた。まぁ苦しんでもちゃんと反省すれば苦しくなくなるからすぐ収まったみたいだ。


「まずいかどうかは食べてみてから感想を述べてくれ。こっちの肉料理はオレが作った。こっちのサラダやパンはうちの料理人が作った」


みんな警戒して手を出さないが、傭兵の一人が空腹に耐え兼ねてピザに手を出した。その様子を固唾を飲んでみていたが、ピザを食べた傭兵が驚いた顔をして次のピザに手を伸ばしているのを見て次々に食べ始めた。


「みんなでちゃんと分けて食べるんだぞ!量はいっぱいあるから喧嘩するなよ。後飲み物もここに置いておくぞ」


それから人族の奴隷はみんなでそれぞれ驚きの表情で料理を食べ始めた。


「こんなうまいもの食ったことないぞ!」


「見たことない料理だが・・・こんなうまいものを毎日食っているのか?」


「奴隷なのに腹いっぱい食わせてもらえるのか?」


少しずつだが傭兵の一部で村の待遇が人族貴族の配下としていた時よりいいのではないか?と思い始めているようだ。まぁグングルトの街の中だけで生活しているとほかの街での生活なんかほとんど興味ないだろうしな。井の中の蛙状態だろう。


-----


それから数日の間壁の修復と門の修復、広場の掃除や家の中の整理などいろいろと行って過ごした。


その間、人族の奴隷はやることがないので暇なら工芸品を作ってみれば?と材料を置いておいた。初めは嫌がっていたが、あまりにも暇すぎて一人がやりはじめ、二人がやりはじめ、いつの間にか全員で作業をして出来を競っているようだった。


簡単なアクセサリーだが見栄えが悪いと妖魔のズズが容赦なくやり直しを言うので結構本気になっているようだ。


なんか単純で馬鹿だな。


食事は初日よりは質素だが、ティカとケンの作った料理を交互に食べさせていた。ケンの料理はさすがにはじめはすごい嫌がっていたが、食べ方を教えてからは文句を言わずにちゃんと食べている。


そんな平和な日々を送っていると、森の入り口近くにいくつか気配が近づいてきた。


この気配はミルアン様達かな?


前に村に来たいと言っていたからいつかは来ると思っていたが、さっそく来てくれたようだ。


「クロ、ミルアン様が来てくれたようだ。今日は歓迎パーティーをするからみんなに伝えてくれ」


この話を聞いていた人族の奴隷がざわめき始めた


「村長さん!もしかしてまたパーティーやるのか?あの「ぴざ」とか「ぐらたん」とかまた食わせてくれるのか?」


「そうだな。今からミルアン様が来るからちゃんと静かにしていればみんなの分用意するよ」


「よっしゃ!」


やっぱり単純だな。よく言えば純粋なのかな?人族とはいえ、貴族の奴らにいいように操られいたような状態だったから、本当はうちの村のヴァンスさん達と同じように人族でも根はいい人なのかもしれない。まぁだからと言ってうちの村にこいつらを住まわせる気はない。


それからまたみんなで歓迎会の用意をしつつ、何を作ろうかと考えるのであった。

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