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知らない世界で街づくり  作者: 星野 シラセ
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第2章 34話 解決

翌日、昨日と同じく2チームで別れて素材集めをする。


オレ達は28階まで竜の涙を使って一瞬で移動する。移動先に魔物がいたときのために、戦闘準備をして移動したが、幸い魔物はいないようだ。


ケンたちは通常通り歩いて移動していった。戦闘にもだいぶ慣れてきたので10階前後で魔物狩りをしているらしい。


「それじゃ、昨日の続きで魔物を倒しながら昨日の原因を探ってこう」


魔物を倒しながら進み33階まで来たとき、異様な気配を感じた。


「ちょっと止まって、この下の階に今までにないぐり強力な気配を感じる。倒せないことはないだろうけどかなり強いから、オレが一人で前線、クロとミミは陽動、ティカは後方支援でいこう」


「承知いたしました」


少しずつ進み、強い気配の正体を確認できるぐらいまで来て一度止まる。


通路の角から少し広めの部屋を覗いてみるとそこには、まがまがしいオーラを放つ猿がいた。


「この先に嫌な気配を放つ猿がいるんだけど」


「さる?ちょっと聞いたことないですね。私も見てみます・・・あっあれは!まずいです。すぐに引き返しましょう」


「クロ、何そんなに焦っているんだ?」


「あっあれは私も一度しか見たことありませんが・・・ガルといます。前の主人はあいつに殺されました。強力なマテルを使い、頭がいいのでいろいろな罠を仕掛けてきます。そしてあの嫌な瘴気を浴びると立っていることも辛いぐらい毒気にやられてしまいます」


小刻みに震えながらクロが説明をしてくれた。そんなクロの様子を見てミミが肩を抱いて慰めている。


「そんなに厄介なのか。でもあいつがいることでほかの階の魔物にかなり影響が出てるんだよな。ちょっと行ってみるよ。みんなはここで隠れてて」


「待ってください!私の話しを聞いていたのですか!あれは関わってはいけないのです」


クロの制止を振り切ってオレは猿に見つからないように進んでいく。


神秘の力を展開して周りに罠がないか確認するが、ところかしこに罠が仕掛けられていた。


まずはスナイパースパイダーの糸を使い、罠が仕掛けられていた。糸に引っかかると両側から岩が倒れてきて下敷きになるようだ。


次に落とし穴。典型的だが暗い足元をよく確認せずに歩けばすぐに落ちるだろう。


そのほかに上から岩が落ちてくるし仕掛けや、足に絡みついて取れなくなる仕掛けなどいろいろな仕掛けがそこらじゅうにかけられていた。


このまま進んで行っても近くに行く前に気付かれちゃうな。


ここでもう一つの新技を試してみる。


魔物の群れに放ったのはクラスター爆弾と名付けたマテルだ。


次はレーザーのようなマテルを使ってみよう。


神秘の力大量に使い指先に集めていく。指先から放つので昔よく見ていたアニメの主人公のワザにあったレ〇ガンとほお同じことになる。


マテルを集中していると、ガルがこっちに気付いてしまった。


「ちっ!」


ガルがこっちに火のマテルを放ってきた。結構な威力がありそうなので神秘の力を集めている右手ではなく左手でバリアをイメージし、マテルを受け止める。


咄嗟に作ったマテルバリアだったがうまく火のマテルをはじいてくれた。


「今度はこっちの番だ!いけっ!」


指先からレーザーのような強力な光のマテルを放つ。


「ギャギャッ」


ガルには当たったが、腕を片方切り飛ばしただけでまだ仕留めていない。


やばい!レーザー放つのに集中して罠に引っかかっちまった。


大きな石が両端から倒れてくる。急きょ土のマテルで柱を作り倒れてきた石を支える。


その隙をついて、ガルが残った片手でマテルを放ってきた。風のマテルでかまいたちを放ってきた。


オレは顔は両腕を前に出してガードしたが、体や足は鋭い風の刃で切られてところどころ血が出ていた。


前にクロに言われてちょっといい装備品を買っておいてよかった。安物だったら肉をかなり削られていただろう。


オレの様子を見たティカが昨日覚えたばかりの土のマテルでガルにマテルを飛ばす。


当りはしないがいい牽制にとなってオレに近づけ無いようだ。クロとミミも弱いながらマテルを放ってくれている。


その間に自分に治癒のマテルをかけ傷をふさいでいく。


そのとき苛立ち始めたガルが水のマテルを3人が隠れていた壁の方に放ちティカに水がかかりそうになったその時、竜の涙の力が発動し、クロとミミも含めて半透明の光の球体が包み込んだ。


するとその球体に水が当たっても水はティカ達の後ろに流れていくだけでダメージは受けていないようだ。


ちょっと焦ったがこれで一安心だ。とりあえず後ろを気にせず戦える。


片手をなくしたガルは自分に治癒のマテルをかけたが、腕は戻らず、血を止めただけにとどまった。


そんなガルに一瞬で近づき神秘の力を纏った手刀でガルの首を狙った・・・がしかししゃがんで躱されてしまう。


ガルに近づいたことで胸焼けするような毒素を含んだ瘴気を浴びてしまったが、神秘の力で治癒しながら近づいたためすぐに回復した。


高速移動したことで周りのトラップはほぼ発動し、すべて空振りに終わったようなので少し安心して動くことが出来る。


相手も頭がいいし神秘の力で周りの気配を読んでいるようなのでお互いにどれだけ相手の裏をつけるかが勝負を決する要因になるだろう。


まずは水のマテルと風のマテルを使い霧を発生させる。神秘の力である程度分かってしまうが、やはり目で見えないと正確性はかけるので少しは時間を稼げるだろう。


霧が立ち込めオレが見えなくなってから移動を始める。しかし、相手も風のマテルで霧を飛ばしてオレの姿が見えてしまった。


ガルの火のマテルが飛んできたがマテルバリアで弾いて防ぐ。


次にガルの周りに土のマテルで沼状態にしたが、ガルは飛んで逃げてしまう。


しかし飛んで逃げた先に水が浮かんでいて水に入った瞬間に風のマテルを使い水を凍らせる。これは予想していなかったのかガルは体と残っていた腕が固まり辛うじて着地をしたが動けなくなっていた。


先ほど霧を発生させたのは自分の姿を見せなくしたのではなく水のマテルを空中に浮かばせることを隠すためのカモフラージュだ。


土のマテルで沼を作ったのもジャンプして逃げることを想定してわざとやったのだが、ここまでうまくはまるとは思ってなかった。


うごけなくなていても顔には殺気を込めた目で睨みつけ、必死に足をばたつかせ体の氷を割ろうとしている。


近づくとまた瘴気にやられて面倒くさいので遠くから土のマテルで10発程度のクラスター爆弾を放つ。


あまり動きが取れなかったためまともにくらいガルは絶命した。


その様子を見て3人が近寄ってきた。


「ユウ様、やったのですね。あの・・・あのガルを。前のご主人様の仇を・・・」


クロは涙を浮かべながら言葉を絞り出していた。


「にゃんかすごい戦いだったにゃ。水のマテルがなんであんなところにあったのか全く気付かなかったにゃ」


ミミもオレの作戦にかかってしまっていたようだ。


「もう・・・どれだけ私が肝を冷やしたか。あんなに怖いと思ったことはないです。もうあんな危険な目には合わないでください。私の寿命が縮んでしまいます」


怪我をしたためティカがかなり心配してくれたようだ。


「みんな心配かけてごめん。でもどうにか倒せたよ。これで少しは廃墟の中も魔物が落ち着いて探索しやすくなるだろう」


それからガルの素材を集めた。気持ち悪かったがレーザーで切り落とした腕も回収しておいた。


廃墟も35階まで探索し今日は疲れっため闇族の住処にもどることにした。


-----


それからケンから売るものを受けておりクロと一緒に商人のところに行く。


すると、商人のにいちゃんは顔を見るなりちょっと待ってくれとジェスチャーをしてほかの商人を呼びに行ってしまった。


少しして昨日と同じ商人たちが集ま


りさっそく袋を渡し中身を確認していく。


「ん?この変な腕は何だ?後こっちの毛皮みたいなのもよくわからない品だが・・・」


「それはガルって魔物の腕と毛皮だよ。倒すのにかなり苦労したからちゃんと評価してくれよ」


「ガル?!あんたガルに勝ったのか?伝説と言われる最悪の魔物。滅多に表れないが、現れると廃墟が荒れて使い物にならなくなるともいわれる」


「あぁそれは私も聞いたぞ、先日魔物の群れが来て探索者たちが慌てて出ていったと・・・ちょっとまて!昨日あれだけの素材を持ってきたのはその魔物の群れを倒したからではないのか?」


やばいばれてる。変に嘘ついてもいずればれちゃうから話しておこう。


「そうです。私のチームは9人の大人数なのでどうにか狩ることができました。今日もたまたまガルに会ってしまったのでどうにか倒せたんですよ」


「少し時間をくれ、これは値段が値段だ。じっくり話し合ってから金を払う。それまではこのガルの品は持っていてくれ。だれにも売らないでくれよ」


「わかりました。とりあえず今日はその品の費用をもらえればと思います」


それから10分で話し合いがついたらしい。


「とりあえず今日の分で金コイン3枚でいいだろうか?後は明日の朝ここに来てくれ」


オレは了承して金コインを3枚もらい、明日の朝また来ることを約束し闇族の住処に帰った。


-----


翌日の朝、商人のところに行くと驚いてしまうほどの金額を提示された。


「きのうよく話し合ったんだが、金コイン10枚でどうだろうか?」


「オレはそれでいいが、利益が出るのか?」


「ああ、この金額でも十分利益を出せる。それほど価値のある伝説の生き物なんだよ」


オレは文句なく了承し金コイン10枚を受け取った。


かなり資金が貯まったが、もう少し稼いでから村に帰ろう。


その日も廃墟の中に探索に向かうのであった。

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