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知らない世界で街づくり  作者: 星野 シラセ
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第2章 17話 生きるもの

洞窟の中にあった街の探索を開始する。


「この家はホールスネークに壊されちゃったのかな?」


「街の通路は何かが這って行ったような跡があります。たぶん予想通りでしょう」


クロは歩きながら周りを警戒してくれている。


「でもそんなに古いものではないですよ。埃の具合からしてもここ数カ月ぐらいじゃないですか?」


ティカがいうことも確かだ、建物が崩れているが、あまり埃が積もっていないのだ。この様子だとあまり日数は経っていない。


「どこにも死んだ人がいにゃいにゃ」


そうなのだ。全員食われてしまったとしたらわからないが、ふつうは骨ぐらい残っていそうなものだが、一つも見当たらないのだ。


神秘の力を使い周囲を探索してみる。実際にはこの能力を使わなかったのではなく、完全に忘れていた。意識すれば使えるが最近必要がなかったので使うことを忘れていた。


意識をするといくつか動いている神秘の力がある。村人は神秘の力を見分けることが出来るが、わからない反応が結構ある。洞窟の中かどうかまではよくわからないが、周囲にばらけていくつかあるためこれは生き残りかもしれない。


「みんな、蛇は今のところこの街の入り口だったところで止まってる。今周囲の神秘の力を調べたらいくつか反応があったからそこを調べてみたいと思う」


「わかりました。今のところ倒すことも難しそうなので先に生存者がいないか調べましょう」


みんな了解してくれたので、まず一番近い反応のところに向かう。方向しかわからないが、街を抜けたところにあった通路を進んでいく。分かれ道は近い方向に行けるほうを選び進んでいくと、一番近い反応のところに近づいた。


ゆっくりと近づくと、何もいない。あれ?確かにここに反応があるんだけどな。


次の瞬間何かが飛んできて頭にぶつかっていった。


「ユウ様、お気を付けください。スニーキングバットです!」


それは蝙蝠なのだが、よく見えない。洞窟の岩肌と同じような色をしているのでどこにいるかわかりづらいのだ。魔物がいるなら、ホールスネークは魔物もエサにしていたのかもしれない。


蝙蝠は体当たりをしながら血を吸うタイミングを図っているようだ。


ここでミミが一瞬で蝙蝠をダガーで切り捨ててしまった。さすが猫!動くものに敏感に反応する!


「ミミありがとう。動きが早くて目で追うのがやっとだったよ」


「スニーキングバットは昔よく倒したにゃ。あのぐらいならすぐ倒せるにゃ」


心強い。そんなことを話していると、弱いが新たな神秘の力が現れた。なんだこりゃ?いきなり出てきたぞ。近くのためその場所に向かうと、小さな蝙蝠が丸まっていた。


「なんか、スニーキングバットの小さいのがいきなりあらわれたんだけど!」


「あぁあれは発生したばかりの魔物です。魔物の出現は現在確認されているもので3種類あります。人と同じく交配により数を増やすもの、魔気が集まるところに自然発生するもの、他の魔物により魔物にされたものです。スニーキングバットは自然発生するものもいます」


自然発生って何よ。他の二つはわかるんだが、自然に魔物が発生しちゃだめでしょ。魔気は悪い気が集まる場所とでも考えればいいだろうけど、だからといってゲームみたいに自然発生はないでしょ。


「そっ、そうなんだ。知らなかった。じゃあ、神秘の力を感じ取っていても、魔物の可能性もあるってことか・・・じゃあなるべく単体じゃない場所を探してみよう」


群れを作る魔物はいるかもしれないが、一人でこの洞窟の中を生きながらえている方が考えづらいので、次は6つの力が集まる場所に行く。


ホールスネークを確認すると、反応が別の場所に移っている。穴を開けるのをあきらめて他のルートを選んだのだろう。ただどうやって後ろに戻ったのかはわからない。


神秘の力の反応が集中している場所に行くまでにはいくつか魔物に出会ったが、前に廃墟で倒していたものだったため、時間をかけずに進んでいった。


ミミはちゃんと売れる部位を拾っていたため、無限リュックに入れておく。前の主人の奴隷をしていたときに、あとで一人で生きていくことを考えて、洞窟で戦っていたときだけはまじめに言うことを聞いていたらしい。


6つの反応があった場所に来たが、特に何もない。これは上かしたにいると考えられる。下を向いて意識を集中すると、6つの力があるのがわかる。さらに地下にいるようだ。


土のマテルを使い少しずつ使い地下に階段を作っていく。螺旋階段のように作っていったが、いつ底が抜けるかわからないのでどきどきだ。


2mほど掘ると底が抜けた。するとそこには光のマテルがあり明るかった。


「何かが入ってきたぞ!!!」


下のほうで声を上げた人がいる。やっぱり生き残りがいたんだ!!


「まって!!敵じゃない!君たちを助けにきたんだ」


高さが2mぐらいあったが飛び降りて声をかける。そこには背が1.2mぐらいの小さな少年?がいた。


すると他にも4人ほど剣や槍、杖をもって走ってきた。


「だっだれだ!ここに私たちがいるって何でわかったんだ!」


リーダーなのか?さっき声を上げていた少年が質問をしてくる。背が小さいが、体は筋肉質でしっかりしており、耳はとがっている。そして特徴的なのは真っ赤な目だ。魔物の目と似ている。


(ユウ様、あれは妖魔です)


(妖魔?)


(はい、魔物と妖精族の間に生まれたものです。他にも人魔じんま犬魔けんまなどもいますが、あの者達は妖魔のようです))


妖精族、体が小さい種族で手先が土族と並ぶぐらい器用らしい。ただ、魔族との間に生まれたもののため、忌み嫌われ、迫害されて地を離れるものが多いとのことだ。


妖精の村を出てこの地にたどり着き、ドワーフと一緒に住んでいたのかも知れない。


「オレ達は、この上の地上に村を作っているものだ。オレはユウ、こちから従者のクロ、ミミ、ティカだ。井戸を掘っていたらこの洞窟に当たり、大きな蛇から逃げてきた」


「あいつはまだ生きているのか!くそっあいつのせいで俺たちの町は・・・私はズズ、こちらから、グノ、ホツ、ピリ、シナ」


やはりあいつが原因のようだ。とりあえず上の穴をマテルで塞ぎ、妖魔の人たちと話をする。


「貴方たちは私たちのことが恐ろしくないのですか?私たち・・・妖魔のことを」


「恐ろしい?ちっちゃくてかわいいけど・・・それに目が赤くてかっこいいじゃん!」


「?!・・・なんとまぁ、珍しいことだ」


なんだかわからないが目の前の妖魔は驚いて感心しているようだ。


(ユウ様、妖魔や人魔など半分魔物のものは、その姿や魔物の能力を持つせいで、嫌われて・・・恐れられている存在なのです)


今嫌われてるって言ったよね?まぁそういうものなんだろう。オレは何も先入観がないから普通に見た目で判断しちゃったけど、世間一般的には魔物の部類にされちゃうのかな?


「さっき街を通ってきましたが、何があったのですか?そしてなぜここに?」


「・・・私たちの生まれははるか遠い妖精族の村だ。迫害され、この地に住み着いたのは20歳を越えたあたりだった。それからは、土族に弟子入りし、いろいろなノウハウを教えてもらった」


やはり土族は居たんだ。弟子入りしたといっていたから、いろいろな技術は知っているだろう。


「ある日突然、あいつは現れた。洞窟を這い回り、いつの間にか一人、また一人と姿を消していった。原因がわからず何があったのかわからなかったが、あいつが姿を現してすぐに街が壊滅し、ほとんどがやられてしまった」


なんか行き当たりばったりでここの街にたどり着き、餌があるから居着いちゃった感じだな。


「命からがら逃げて、地下で生きながらえていた。土族から地下での生活の仕方を教わっていたから私たちは今までやってこれた」


土族との生活が今に生きたんだろう。でもこのままおびえて暮らしていくのだろうか?


「もし、私たちがあのホールスネークを倒したら、僕たちの村に住んでもらえませんか?」


「?!それは・・・本気で言っているのか?」


「本気も本気。大真面目です」


「村ということなら他にも住民がいるのではないか?昔のように迫害されるなら、ここに居た方がまだましだ」


結構頑固に拒んでくる。他の種族とやっていくのが怖いのかな?


「それは大丈夫です。私、村長のユウがそんなことをしたものは罰するようにします、うちの村にはあなた方が必要です」


手先が器用な種族は必要だ。やっぱり鍛冶屋とかがあれば村としても少し発展してきた感じもするだろう。そのためには来て欲しい


「すぐには返事ができないが、あいつを倒してくれるのなら・・・考えよう」


とりあえず他の3人はまたポンコツになったら邪魔なだけだから、俺だけで行って来よう。


3人に説明したら、だいぶ引き止められたが、一人の方がいいので命令として残らせた。


さて、さっきの戦いは焦りもあり、結果敗走となってしまったが、今度こそリベンジを決めよう。

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― 新着の感想 ―
[一言] ポンコツ従者はもっとポンコツな主人の従者だからポンコツなだけだろ。ポンコツ!
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