裏サイト〈椚山シスターズ研究会〉チャットルームより抜粋 その三
恢都『こんばんは。』
恢都『まだ誰も来ていないようですね。』
恢都『待ちます。』
漆間太郎『ちわーっす。遅れてすみません』
恢都『こんばんは。』
恢都『別に謝る必要はないと思いますよ。』
漆間太郎『それもそうっすね、と。あれ? 会長来てないんですね。珍しい』
恢都『そうみたいです。』
漆間太郎『どうしたんっすかね』
メグ☆『ヤッホー! みんなこんばんは!』
漆間太郎『こんばんはっす』
恢都『こんばんは。』
メグ☆『ねえねえウルるん。前から気になってたんだけど、ウルるんのその体育会系な口調って、リアルでもそうなの?』
恢都『リアルのことを訊くのはマナー違反ですよ。』
メグ☆『いいじゃん、ちょっとくらい』
恢都『駄目です。ルールを守らないと、無法地帯になってしまいます。』
メグ☆『もぉ、カタイなあハイトちゃんは』
恢都『カイトです。』
漆間太郎『あざっす、恢都さん。でも俺は別にいいっすよ。これぐらいでリアル割れしないっすから』
メグ☆『だよねだよね。カタすぎだよねハイトは』
Θ~椎太~『こんばんは』
メグ☆『あ、こんばんはー』
恢都『こんばんは。』
漆間太郎『こんばんはっす』
恢都『初めての方ですよね?』
Θ~椎太~『そうです。よろしくお願いします』
恢都『これはこれはご丁寧に。こちらこそよろしくお願いします。』
漆間太郎『これはどこのお見合いっすか? それとも引越しの挨拶っすか?』
メグ☆『しいちゃん、ハイトちゃんみたいにカタくしないでいいよ。力抜いていこー』
Θ~椎太~『しいちゃんって僕のことですか? どうもありがとうございます』
メグ☆『おお……! 僕、だって! 来た、来たよ。ついにボクっ娘が!』
恢都『恐らく男性なので、娘ではないと思います。』
漆間太郎『ってかその反応。絶対にメグさんって男ですよね』
Θ~椎太~『すみません。ちょっといいですか?』
漆間太郎『はい、なんっすか?』
Θ~椎太~『最近出た今月の特集のことなんですけど、どうしてメインが水城ちゃんじゃないんですか?』
漆間太郎『あー、あれはっすね。特集を出す前に何人かの主要メンバーで話し合って決めてるんすよ。水城ちゃんを出すって話も出たんすけどね。ってか自分がその話出したんすけど、前回も出てましたし、今回は別の人で行こうって話になったっす』
Θ~椎太~『その主要メンバーって、誰が決めてるんですか?』
漆間太郎『シス研によく顔出してる人とか、他の主要メンバーからの推薦だったりとか。でも最終的に指名するのは、会長っすね』
Θ~椎太~『ということは、会長の好みで選んでるんですよね? つまり特集も会長の思いのままなんじゃないですか?』
漆間太郎『それは違うっす。主要メンバーの話し合いもちゃんと公開されてるっすから、それを見てもらうとわかるっす。会長の思い通りにはなってないっすよ』
Θ~椎太~『そう見えるようにメンバーや会話を操作してるんじゃないですか?』
漆間太郎『会長はそんな人じゃないっすよ。会長と話してみればわかるっす』
Θ~椎太~『なんでそんなに信用できるんですか? 所詮ネットの会話でしょ? そんなのわかんないじゃないですか』
恢都『椎太さん、それぐらいにしておきましょう。苦情があるなら苦情受付に行けばいいじゃないですか。ここはのんびりとした会話を楽しむところですよ。』
Θ~椎太~『あんたはなんなんですか? 別にここの管理人じゃないでしょう? でしゃばらないでください』
恢都『すみません。気になったので、つい口出ししてしまいました。』
漆間太郎『恢都さん、大人っすね』
Θ~椎太~『なんなんですか? ここは一見さんお断りですか? なんかすっごい疎外感感じるんですけど』
メグ☆『別に古いとか新しいとか関係ないしぃ。アンタがキモイからハブられてるだけじゃん(笑)』
Θ~椎太~『うっせ。黙れネカマ』
メグ☆『きゃはっ。キレたキレた~。ネカマってね、アタシからしたら全然悪口になってないのよ?』
恢都『やめてください。』
恢都『ここで喧嘩をしないでください。』
Θ~椎太~『ウザイ、でしゃばんなデブが』
メグ☆『あ、ゴメンネ、ハイトちゃん。たしかに迷惑だよね。アタシ落ちるわ~。バイバーイ☆』
漆間太郎『あなたも早く落ちたほうがいいっすよ、椎太さん』
Θ~椎太~『お前に言われたくねえよハゲが。命令すんな』
漆間太郎『あんたが落ちないなら俺が落ちるっすけど』
恢都『私も落ちます。』
Θ~椎太~『なんなんだよここは。二度と来るか』
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漆間太郎『もういないっすかね?』
漆間太郎『いないっすね。ついでにみんなもいないみたいだけど』
漆間太郎『……ほんとは愚痴りたい気分ですけどね。やめときます。不毛なんで』
漆間太郎『それよか、会長はどこ行ったんすかね。会長がいれば、もうちょいマシだったはずなんすけど。会長が顔出さないなんて、珍しいっすね』
漆間太郎『ま、会長も人間だし、たまには休むか』
漆間太郎『誰も来ないみたいなんで、今度こそホントに落ちるっす。んじゃ』
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