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 裏サイト〈椚山シスターズ研究会〉チャットルームより抜粋 その五

 通行人『みんな《 謝罪の言葉はトップ画面にも書かせてもらいましたが、ここでも改めて謝らせてもらいます。ご迷惑かけてすみませんでした。僕の身勝手であんなことをしてしまって、申し訳ないと思ってます。もうこれ以上ないほど信用をなくしてしまったかもしれませんが、これからはその信用を取り戻せるように精一杯がんばりたいと思いますので、どうか皆さん、僕を見捨てないでください』

 恢都『今日の会長のキャラはボクっ娘ですか?』

 通行人『恢都さん《 え? いえ、これはキャラとかじゃなくて、素なんですけど……』

 メグ☆『ええ!? ツッキーって、素でボクっ娘なの!? どうしよう、アタシはサスケ一筋って決めてたのに。でも、どんなにカッコよくても、ボクっ娘には敵わないかも……。でも、でも、アタシはそんな簡単に男を乗り換えるような尻軽女じゃないの!』

 漆間太郎『そもそも女じゃないっすからね』

 通行人『みんな《 あの……、僕の話聞いてくれました?』

 メグ☆『やめて! それ以上僕という言葉でアタシを誘惑しないで!』

 漆間太郎『ちなみに自分は半分ぐらいで読むのやめたっす。いやあ、素の会長も恢都さんに負けず劣らずカタイっすね』

 通行人『漆間さん《 いや、カタイというか、迷惑かけたからにはこれぐらいが当然だと思ったんですけど』

 サスケ『エウィゴー! 今日も来たぜ! サスケ様が!』

 恢都『私思うんですけど、自分に様付けする人って、痛いですよね。』

 漆間太郎『あと、絶対に英語の意味わからずに使ってるっすよね、ルイージ』

 サスケ『ルイージじゃねえ、ピーチ姫だゼ!』

 漆間太郎『いや、どうでもいいっすけど』

 メグ☆『サスケ、ゴメン!』

 サスケ『おう、どうしたメグ?』

 メグ☆『アタシとしたことが、ボクっ娘に誘惑されて浮気しちゃいそうになって……。でも信じて! アタシはボクっ娘なんかには負けない! アタシはサスケ一筋なの!』

 通行人『メグさん《 すみません、ちょっと話に割り込ませてもらいます』

 通行人『サスケさん《 こんな場で言うのもなんですけど、僕の話を聞いてもらってもいいですか?』

 メグ☆『やっぱり勝てない! ボクっ娘最強!!』

 サスケ『なんだ会長? 話って』

 通行人『サスケさん《 リアルの話をこっちでするのはマナー違反ですけど、でもここしか言う場所がないので、ここで言います。今日は助けてくれてありがとうございました』

 サスケ『ああ、あんなの気にすんなっつの。あん時も言ったろ、オレッチにかかれば、戦闘員三人ぐらい楽勝なんだゼ』

 通行人『サスケさん《 だからこそです。あそこで味方してくれたのがサスケさんじゃなかったら、もっと大変なことになってました。サスケさんが強い人で、本当に良かった。感謝してます』

 サスケ『ああもう! ムズ痒いっつの!』

 漆間太郎『サスケさんって、そんなに強いんすか?』

 恢都『意外です。てっきり口先だけの人かと思っていたのに。』

 通行人『恢都さんと漆間さん《 本当にすごかったんですよ! 僕がなんとか一人倒してる間に、三人の大男を倒してほとんど怪我してなかったですから』

 漆間太郎『何か柔道とかそういうの習ってたんですか?』

 サスケ『ああ、まあ、ガキの頃にちょっとな』

 漆間太郎『へえ、すごいっすね』

 恢都『なんか答え方が曖昧で怪しいです。』

 サスケ『んなことねっつの! なんだよ恢都! リアルの話はマナー違反じゃねえのかっつの!』

 恢都『この場合は特例です。』

 恢都『そしてごまかすことで更に怪しさが増してます。』

 サスケ『ワリイ、親が風呂入れだってさ。オレッチ今日は落ちるわ』

 恢都『逃げましたね』

 サスケ『そんなんじゃねえっつの!』

 漆間太郎『あ、自分も落ちます。明日朝早いんで』

 メグ☆『サスケが帰るなら、アタシも帰ろっかな。あ、でもツッキー、最後に一個だけ、いい?』

 通行人『メグさん《 なんですか?』

 メグ☆『あのさ、たまにでいいから、その僕キャラやってくれないかな?』

 通行人『メグさん《 いいですけど……。僕は男ですから、ボクっ娘じゃないですよ?』

 メグ☆『いいのっ! そこは脳内補完で何とでもなるの! それじゃあバイバイ☆』

 恢都『脳内補完とは、痛い言葉が出ましたね。』

 通行人『恢都さん《 あの、あなたにもお礼言っておきたいんですけど』

 恢都『お礼? 何のですか?』

 通行人『恢都さん《 過去ログを見たんですけど、僕がトップ記事を書き換えた次の日に、漆間さんと一緒に僕をかばってくれたじゃないですか。あれ、すごく嬉しかったです。特に、「これぐらいじゃシス研は潰れない」って一言に、感動しました』

 恢都『あれは別に会長の為ではありません。事実を言ったまでです。』

 通行人『恢都さん《 その言い方、僕が前にやったツンデレみたいですよw』

 恢都『…………』

 通行人『恢都さん《 どうしました?』

 恢都『会長は、私のことをどう思っていますか?』

 通行人『恢都さん《 え、プロポーズですか? 男の人はちょっと……』

 恢都『真剣な話です。』

 通行人『恢都さん《 ……どうって、ネットだけの付き合いですからはっきりしたことは言えませんよ。カタそうな口調の割に冗談も通じるし、結構良い人だと思ってますけど』

 恢都『そうですか。』

 通行人『恢都さん《 どうしてそんなこと聞くんですか?』

 恢都『会長に忠告しておきます。会長は、人を信用し過ぎると思います。』

 通行人『恢都さん《 どういう意味ですか?』

 恢都『そんなに人を信用していると、いつか痛い目に遭いますよ。』

 通行人『恢都さん《 痛い目って……』

 恢都『今回のことなんて比べ物にならないほど、酷いことです。物理的に痛いのではなく、精神的に立ち直れないほど痛い目に遭います。』

 通行人『恢都さん《 そんなラスボスっぽいセリフ言って、これも何かのギャグなんでしょ?』

 恢都『……そうですよ。ギャグです。』

 恢都『全く、せっかく今まで暖めてきたネタなんですから、最後までやらせてくださいよ。』

 通行人『恢都さん《 やっぱりそうだったんですか。すみません、水さしちゃって』

 恢都『もう、いいです。私も落ちます。おやすみなさい。』

 通行人『恢都さん《 おやすみなさい』

 通行人『…………』

 通行人『独り言《 一人になっちゃいました』

 通行人『独り言《 そういえばみんなへのお礼言うタイミングを逃してしまったので、ここで言っておきます』

 通行人『独り言《 みんなが許してくれて、本当に嬉しかった。口では許すとは言ってなかったけど、でも言われなくても、許してくれてるって伝わってきた。みんな、本当にありがとう』

 通行人『独り言《 それじゃ、僕も落ちます。さようなら』

 ……………………

 …………

 ……

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