魔法高専
どうも、この前の1話を載せたら、
にじで書いてた頃に応援してくれた方々がまたも、
温かく応援のメッセージをくれ、
こちらの予想を反して、楽しみにしていると、言って貰えたので、
一先ずこっちを進めました。
まぁ、細かい説明はあとがきに載せるので、
今は、第2話いきま~す!
あっ、最初主人公たちが通う学校の設定についてですが、
そんな重要じゃないんで、流し読みでも大丈夫です。
設定自体は大したものではないんで…
『国立愛鷹魔法高等専門学校』
それが、これから大河と竜登が通うことになる学校の正式な名前である。
遥か昔から世界の技術の中心は魔法だけであったが、十八世紀に起こった産業革命以降。
世界の注目は、機械工業や化学工業へと集まり、人々の魔法に関する関心はどんどんと失われていった。だが、それから立て続けに起こった第一次世界大戦や第二次世界大戦で活躍したのは、まだ歴史の浅い科学技術でなく。人々と常に共にあった魔法であった。改めて魔法の重要性を理解した人々は、再び魔法技術の発展を試み。これまで当たり前のように習っていた魔法をより深く学ぶ為に各国で魔法を専門とした学校を作った。
と、言うのが、小学校までに習う大まかな『魔法専門学校』の歴史である。
これだけ聞けばかなり重要な学校のように思われるかもしれないが、今日人々の生活を支える技術発展の中心は結局のところ科学であり。科学技術が発達しているこの世の中で一流の才能を必要とする魔法を真面目に取り組む者はあまりいないのが現実である。大抵の人間は、中学まで義務化されている魔法授業が終わると魔法の勉強から離れて普通に勉強をして高校や大学に行き一般的な技術者や科学者といった職業、もしくはごく普通のサラリーマンなど魔法と深く関わらない仕事に就いて、何一つ不自由のない生活を送るのが一般的な学生達の将来設計である。
だが、『国立愛鷹魔法高等専門学校』こと『魔法高専』に通う学生達は違う。
専門と言う文字が付いている様に、ここは魔法を専門として学ぶ為の学校である。
その教育理念は、『卒業までにすぐれた魔導師を育成すること』。
魔導師とは優れた魔法使いを意味する者の事で、一般的な大学などで手にする事の出来る学士や準学士のような称号の魔法界用の言葉である。種類としては、専門学校や大学で深く魔法を学んだ者は『魔術師』。そして、魔法を扱う者として優れた実力。もしくは実績を残した者には、国から認められ『魔導師』の称号を得る。
掻い摘んで言うと魔法を扱う者のスペシャリストだけが名乗れる称号だ。
『魔法高専』とは、そのような魔導師となるべき人材を集め魔法分野を集中的学ぶ専門教育機関であり。通う学生達は魔導師となるべく集まった魔法に秀でた者達だけである。
そんな学校という事もあって、この学校に入るのもそれなりの実力がないと試験さえ受けさせて貰えず、試験資格を得たとしても受かるには生半可な実力では受かる事はなく。
もし、受かれば一般の学校に通う学生達からは尊敬の眼差しを向けられる名前自体がブランドの一流学校としても知られている。
「オイ!遅れるぞ!」
「ジャン○も見ずに朝過ごさせといて、これ以上俺に何を望むんだよ!!?」
「そのノリ付き合わないとダメか?とりあえず答えると、学生らしい普通の入学式だ!」
つまり、今このふざけたやり取りをしている大河大河と夏火竜登は生半可な実力以上を持っていて、一般人から尊敬の眼差しを向けられるにたる逸材という事だ。
だが、
「ほらっ!早く来い!」
「もういいよ…帰ってさ、オカキ食わない?」
「いい訳ねえだろ!何でオカキ!?」
コンビニを出てからも続く二人のふざけたやり取りからは、特別な学校に通う特別な人物という印象は一切感じさせていなかった。
「あぁあ!ほら見ろ!もう俺達以外入学生一人もいねえじゃねえか!」
『魔法高専』の校門に着いた夏火が適当に見渡したみたが、校門や先に見える生徒玄関付近には同じ入学生らしき生徒は誰もおらず。いるのは、まだ完全に入学式の準備が整ってないのか体育館に入っていない学生達の親族達だけだった。
「(クソッ、やっぱりもう体育館に入った後か、案内の人もいねえし…)」
事前に配られた入学式のしおりには「当日は、案内の者がいるので指示に従って下さい」と書かれていただけなので、その言葉通りに案内の者とやらに指示を貰えなかったら、どうすればいいのかまでは、夏火には分からなかった。とりあえず、そこら辺で世間話をして時間を潰す親族にでも、新入生達がどうしたのか聞いてみようかとも思ったが、
「おいっ!君達新入生か!?」
夏火が行動を起こす前に『駐車場はコチラ』と書かれた看板を持った教員らしき男性が二人に近づいて来た。
「はい。そうですけど…」
「なら急ぎなさい!あと十分もしないうちに入学式は始るよ!」
その言葉を聞いた夏火は、ゲッ、とでも言うような表情を浮かべた。予想はしてたものの具体的に数字で表されると、自分達がどれだけ遅れてきたのかが、まじましと伝わってきてしまったのだ。何にせよ、もう一々確認している暇はないようなので、夏火どこに行けばいいのか分からないまま大河の服の襟首を掴んで生徒玄関へと向かって走り出す。特に当てがある訳ではなかったが、とにかく玄関の側に行けば何か簡単な案内くらい書いてあるだろう。というちょっとした期待があったからだ。ただ、そんな期待に頼らずとも、しっかりと救いの手は差し伸べられた。
「あぁ!君たち!正面の生徒玄関は空いてないよ!新入生は『本党』教員用の入り口を使って入りなさい!それと、入ってすぐの階段を上った2階で荷物をまとめて置く部屋があるから、そこに荷物を置いていくように!」
「は~い!ありがとうございまッす!」
「ま~すッ!」
スピーディーかつ簡潔にまとめられた指示をくれた教員に感謝しつつ、夏火と大河は指示に従って速やかに正面生徒玄関のある『第一棟』から西へ少し離れた場所にある『本党』の教員用玄関へ向かう事にした。そして、教員用玄関に着くと二人は靴を入れる為に予め持ってきていたビニール袋に靴を入れ、上履きへと履き替えて『本棟』へと上がった。
『本棟』には、まず教師達の待機場である職員室があり他にも二人が受験の時によく訪れた事務室、他にも選択授業などで使われる美術室や音楽室などが設備され、普段は使われる事が少ないが、このような時には、丁度いい荷物置きの場として活用されている。
これまで二人は入学試験関係で事務室を訪れる事はあっても、それ以外の部屋や上の階に行った事がないので『本棟』の事は詳しくないが、それでも上に行くための階段くらいはすんなりと見つけられたので、先ほどの言われた指示に従うのも問題はなかった。
こうして、さくさくと二階へと足を進められた夏火と大河は、次に荷物を預ける教室を探しを始めたが、
「あれ、君達…新入生かい?」
そこでも先ほどのようにしっかりと救いの手が差し伸べられた。今度の救いの手を差し伸べたのは荷物置き場となっている音楽室の扉の前で立っていた教員だ。
「はい。そうですけど…」
「まだ来てない子って、君達の事か!?」
この教員の驚き様から察すると、どうやら夏火と大河の二人以外の新入生はもう荷物を預け終わっているらしい。恐らく個人情報保護法的には見ていいモノではないのだろうが、教員が手に持っている新入生を確認する為の名簿をチラッ、と覗いて見るとチェックを受けた生徒の名前がズラリと書かれていた。
「あ~もう、時間がないから名前を言って荷物を預けなさい。すべての荷物はクラス毎に分けて後でクラス別に取りに来ることになってるから」
教員は遅れてきた二人に呆れた様子で呟くと、名簿へと視線を移した。
「あぁ~、そうなってるんですか?でも、俺達何組か知らないですけど…」
答えたのは夏火でなく大河の方だった。
「正面玄関に張ってあったはずだが…見なかったか?」
「「あ~」」
そう声を揃えながら、二人は少し前のことを思い出す。
確かに言われてみれば、なんか白い紙がデカデカと張ってあったような気もした。
「はぁ…もういい、二人とも名前を言って行きなさい。私が調べて置いておこう」
二人の反応から自分クラスを知らないことを悟り、その教員はなんとも親切なことを提案してくれた。
「じゃあ、名前を…あ~苗字だけでいいよ」
「はい!俺は大河大河っす!大きいにサンズイの方の河でおおかわ。
もしくは、大河ドラマのたいが。どっちかを二つ並べて「おおかわたいが」でっす!」
「はいはい…大河君っと」
大声で元気よく彼の持ちネタとも言える自己紹介をしたのが、教員は興味なさげに黙々と名前を書き続けた。急にこのようなことを言う生徒を前にしても、一切気に止めないというのも中々すいことだが、もっと凄いのは大した反応もして貰えずとも尚、落ち込まずに表情を変えない大河の心の強さかもしれない。
こいつは、うまくいけばいい芸人になるんだけどな…。
などと別に言われても大して嬉しくなさそうな賞賛を夏火が心の中で送っている間に次は夏火の番となっていた。
「それで、君は?」
「夏火竜登です。ナツは季節の夏。ヒは燃える方の火で夏火です」
大河とは対照的に何の変哲もない自己紹介を聞き、教員はささっと名前を書くと名簿を持
っていない右手を差し出した。
「鞄を預けなさい、体育館『第二棟』一階の渡り廊下から行けるから」
「は~いっ!」
「お願いします」
二人は言われた通り鞄を渡すと、すぐさま走りだした。
本来なら学校の教員らしく「廊下は走るな」と言いたい所だが事情が事情であるし、何より注意しようかなどと考えている内に二人の姿はもう見えなくなっていた。
一人残った教員は、受け取った荷物を二人のクラスの場所へと置いておくために改めて先ほど名簿に書いた二人の名前を見る。そこで、ふと教員は二人の名前に何か引っ掛かるモノを感じた。
それが何なのか渡らず、教員は暫くその場に立ち尽くしたが、引っかかったモノが何なのかすぐに答えは出た。
「大河に、夏火?どっかで………あっ、錦山先生の言っていた「おもしろい子」か!?」
以上です。
正直いうと最初はもっと『魔法高専』の説明は簡単だったんですが、
思いうのほか、楽しみにしてるといって貰えたので、大幅に書き換えました。
ぶっちゃけ長すぎたんじゃないかとも思ってます。
おかげで、万事屋幻想殺しが進んでません…
まぁ最初いろいろ長い事書いてますが、そんな重要な事ではないんですよね。
設定を簡単に説明しますと、まず時代は、今、現代。
つまり、21世紀です。
もし、現代に魔法って技術があるとどうなるか、
っていう考えから最初は思いついたんですが、
ここら辺の世界観はジャン○の旧作品エ○ゼ○を意識してます。
自分、あれ大好きなんですww
後、『魔法高専』ってのは、
普通に現実にある「工業専門学校」から考えた学校です。
今はもう違いますが、そこで過ごした日々を
ちょっとファンタジー風に描ければな。なんて、思ってます。
後、これ自分はジャンプの影響受けまくってるんで、
主人公の設定とか、むっちゃ後の方で書くと思うんで、
これはたまってから読んだ方がいいかもしれません。
自分で考えた最初の方って全然面白ろくないんですよ…
って、まぁそこは自分の腕がないだけですが、
では、とりあえず2話ここまでです。
3話はこの後すぐ出しますので、読むならこの話は流し読みで
3話の方をメインにって感じで…3話はギャグが多くて、
自分の中ではそっちの方がメインだと思ってます(笑)。