タイトル未定2026/05/08 13:44
冬の本番といったような乾燥したふと思い出し、「今日はクリスマスだったな。」とそう呟いていた
自分がいる近くではイルミネーションが行われていて、明るくライトが照らされている。灯りとともに楽しそうな雰囲気が漂っている。俺はクリスマスが嫌いだ。子どもの頃はとても好きだったが、年々嫌いになっていく。その理由はと言いたいところだが今はやめておこう。
そんなことを考えながら帰り道を歩いていた。今日の朝通った通学路を折り返すようにいつもと変わりない光景を見ながら帰宅していった。10分ほど歩いたところで家に着いた。「ただいま」と言いながら家に入り、母がキッチンで料理をしながら「京介おかえり」とそれと同時に姉にも言われ家に帰ってきたなと実感を得ながら、階段を上り自分の部屋に入っていく。
俺は母・姉・自分の三人で暮らしている。父は俺が物心ついたころに家を出て行ってしまった。今でもしっかり覚えている。いつものように仕事に行く服装で「いってきます! 京介▢▢▢▢」といっていた。俺は行ってきますと言われたことは覚えているが、そのあとに数秒間ほど何かを言われたことをいつも思い出せない。その場面もモザイクのように靄がかかっていて、顔の表情や口がどんな形をしているのかが本当に見えないのである。そのあとの父の姿はとてもはっきり映っていたのに。とりあえず俺が見た父の姿はその日で最後である。その日の夜に母から「父はもう帰ってこないかもしれない」と言われて大泣きしたのを覚えているそれから10年もたったが、一度もあってもいない。そして母があっているところも見たことがない。母に父のことを聞くといつも「そんなことより、、、」という切り出しで話をそらされる。俺は父がいなくなる前に父と母がけんかをしていたような記憶がない。そして元からけんかをするような夫婦でもなかったため、今でも不思議に思っている。今ではこのように冷静になってかんがえることができるが、五歳ほどの自分は全く状況がわからずにただ大量に涙をこぼしていた。ものすごく泣いたので俺ははっきりと覚えている。そのような父のいない生活にも10年もたつと慣れて、三人で生活するというのが日常である。
少しぼぉーとしていたら下から母が「ご飯を作っている間にお風呂いってきなさい」という声が聞こえてきた。俺は「すぐ準備していくよ」と返した。タンスの中からパジャマ類を取り、カバンからは今日食べた弁当箱や水筒の二つを持ち、両手がふさがっている状態で階段を下りた。
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