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機械仕掛けの魔法使い~シム誕生編~  作者: チク


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ABCD


「ブルってエルフなんだってね」

 タツキはそんなことを思い出した。


「そうだったの? 知らなかったわ」

 なんて言うシズクの言葉も、タツキには意外だった。

 少なくとも、タツキよりはテッドの舟に関しては詳しいと思っていたのだ。



「エルフがテッドの舟にいたのね?」

「テッドの舟のエルフはブル一人だよ」

 カマボコをすっかり食べ終えたメノウが答えた。


「エルフって惑星Aに多いイメージ」

「ワクセイエー?」

 聞きなれない単語にタツキは首を傾げた。


「知らないの? エルフが多い星を惑星Aっていうんだよ」

 得意げにメノウが説明する。


「惑星AとかA惑星っていう言い方をするみたい」

 シズクが補足する。

「テッドの舟を宇宙を漂ってるわけでしょ。惑星ABCDって呼び方をしてるみたい。ちなみにここは惑星D」


「ふうん」

 タツキにはあまり興味のない話だった。

 カマボコを食べてメノウの機嫌がよくなったみたいだからまあよかったな、なんて思った。


「ヤイノだったら興味持ちそうなのに」

 とつぶやいて、シズクはこんなことを思った。

「ヤイノがナマズを発見してくれたから、近いうちにナマズのカマボコも作れるかも」


「俺はカマボコよりも桃のジュースのがいいな。シズクとリューオスが一緒に住んじゃえば最強じゃん」

 タツキは目を輝かせそんな提案をした。

 桃とジュースとどっちも欲しいという子どもっぽい打算的な考えなのはわかっていたが、一緒に住むというフレーズにシズクは赤くなっていた。




     * * *

 

「残念だけど、今の僕じゃ、ゲートは扱えないんだ」

「えー? そんな! せっかく来たのに」

 さも心外そうにユーテムがつぶやく。

 少年はますます申し訳なく思った。


――シムはどうやってゲート開けたんだろう?

 少年はそんな疑問を抱いた。

 疑問を抱くと同時に、やはりシムをインストールして正解だったと強く思う。


「じゃあ、天空岩へはいけないのね」

 ルイセもすっかりがっかりした様子だった。



「いやいや、天空岩へはゲートじゃなくて、魔導エレベータで行けるよ」


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