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《JACK》  作者: 時雨 咲綺
12/15

No.12

「さて、お前達!今日から新しい捜査官が此処に入るから紹介するぞ」

父さんがその場にいた人に叫ぶ。

「んん?何ですか?金森そうさかん....?」

その場にいた人達は寝ていた。

余程日々の疲れが溜まっていたのだろう。

「おい、起きろ!」

「はいぃい!」

全員見知った顔だった。

「あれ?天崎君?どうして、、?」

「え?でも名前が......」

その場にいた人達が一斉に俺の名札を見る

「え?金森......?」


「ほら、挨拶しろ」


そう背中を押され視線が集中する。


「今日から《JACK》対策本部に配属されまし、た、金森 蛍です。これからよろしくお願いします」

見知った人に自己紹介するというのはとても恥ずかしいと感じた。

これも初めての経験だった。

「え......?天崎くんが、捜査官で、、、ってか!これからは俺達の上司になんの!?

天崎くんは、金森捜査官の親戚......?」


皆が混乱している最中、かねも、父さんが


「蛍は俺の子供!親戚じゃない!」

と言った。

「はぁ!?どういうこと!?」

結局15分くらい捕まった。


「お前なぁ、こんな早く此処に来るなんてなぁ」

「、!村上さん!」

身体能力がずば抜けていた村上さんが肩によりかかってくる。オンオフが激しいことで有名だ。

「皆には言っていなかったが蛍は数百の超能力を操る超能力者なんだ、上層部も知らないからこれは内密に。この超能力が《JACK》の対抗勢力になるだろう。」

これは、約束の内容だ

俺は今回奴等に復讐するのに《JACK》の皆に動いてもらうと困る。結局世間に上層部のしでかした事を明かせば、人権に問われる。

死ぬまで牢から出られないらしい。

流石に俺は殺したら捕まる。

そうしたら俺が幸せになれないと断られたのだ。

ひとまずは警察内部から奴等に近付く。

それまでに《JACK》は潰す。

俺が、俺達、JACK対策本部が捕まえる。

そうなったのだ。でも、《JACK》は能力者の集まり。対抗するには能力者しかない。

能力者となった経緯は話さず能力を使い《JACK》を捕らえる。

それが父さんと決めた約束。

「へぇー見せてよ、その超能力。」

皆は興味津々で中でも村上さんは目を輝かせていた。

「いいんですか?」

「モチロン!」

新作ゲームを買った子供みたいに言った。

「......行きますよ」

できるだけ制御しないと最悪生死に関わる物もある。できるだけ......力を抑えて......

「うわっ!と、飛んでる、?!」

まずは羽を広げ飛んでみせる。


これはかつて、黒羽と呼ばれた俺の別名。


「飛行の能力ですよ、村上さん」

「”この場にいる全員が10秒間動けなくなる”」

言霊を使う。

「うッ!あ、ッ、アッ」

呻き声をあげながら全員が固まった。

10秒経ち一気に動き出す。

「畏怖」

そう言った瞬間全員が床にヘタりと座り込んで


恐怖で震えだした。


これはそういう能力だから。


「終わりです。」

そう言った瞬間に俺の能力が解け全員が呼吸を取り戻す。


「これ以外にあと366の能力が使えます。

中には人を殺してしまえる程脅威的な能力もあります....けど..すいません、やりすぎました」

怖がられたかと思い衝動的に謝る。

「だ、大丈夫、確かめられて良かった。舐めててごめんね。俺達で《JACK》を捕まえてやろう...!これからヨロシクね、年下だしこんな感じでいいかな、蛍捜査官?」

皆が口々に褒めてくれた。

凄いね、天才だ!、驚いちゃったよ、褒めて貰えたのは初めてだった。わしわしと髪をぐちゃぐちゃにされながら撫でられコノヤロ!と言われたり皆、笑顔だった。怖がられると、思ったのに。

「どうしたの?蛍捜査官?」

「え?」

ぽろぽろと眼から水?目の下を触ると水で濡れていた。今も尚出ていた水。水....?涙?

俺は泣いている?何で......

嬉しかったのか、、、?褒めてもらえて。受け止めて貰って。

「どうしたの!?何かしちゃった?」

前野さんが心配して背を摩ってくれる。

「い、いや、違うんですっ!?俺が......」

「それこそ心配!無理しないでね、?」

俺が言っても耳に入っていないのか、ずっと背を摩ってくれる。背を摩られたのはいつぶりだろう。懐かしくて余計に涙が出て来る。

「えぇ?ごめん!!強かった??!」

また泣き出した俺にペコペコと謝る前野さん。

「いや、違うくて、前野さんが悪いんじゃ....」

「お前ら、仕事しろよ。今夜だぞ?《JACK》が来んの。」

「やべっ!準備準備!」

皆が一気にそれぞれの机に移動して準備し始める。俺も真新しい机に自分の鞄を置き中にスマホ、作戦のメモ、筆記用具を入れた。一瞬硬いものに触れた気がして出すとそれは、《JACK》の面だった。俺の、CLOWN独自のデザイン。

「どうしたのー?行くよ、蛍捜査官」

急いで中に入れた後チャックをして肩からかける。

「はい!」

ガタガタと動く椅子を直して外に出た。

皆、ごめん。俺は今回は本気で行くぞ。

▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒


「今回だけど、CLOWNが何故か抜けた今俺達は今まで通り宝石を盗んで奴等に報復して行く方針で行く。まだ動く時では無いと思うから。」

俺は皆にそう伝えた。CLOWNが居ない今、動くのは厄介な事になると思えたから。

何で凛月が抜けたのかは分からない。

殺すという発言は聞き捨てならない。

そこまで恨んでいたことを俺は知らなかった。

......今はアイツの事は考えずこの後のことを考えろ。今は俺がリーダーだ。

「行くぞ、《JACK》!」


▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒


「そういや、その場に張り込んでる奴からの電話で《JACK》からCLOWNが抜けたらしいんすよねー、俺達としては願ったり叶ったりですけど。

戦力が結構落ちますし。」

鈴木くんはガ⚫ガ⚫君を食べながら後部座席で言った。CLOWNという単語に肩が上下に揺れた。

「でも、上からの指示通りでいけばイチバン捕まえないといけなかったのはCLOWNでしたよね、

何か上と事情があるんじゃないですかねー」

その言葉にもドキッとしたのは秘密だ。

「いいから、今は目の前の問題に集中しろ。CLOWNはそれからだ」

父さんは運転しながら言った。

「もうすぐ着くぞー、お前ら」

目の前にホテルが見えてきた。

「いけるか?蛍」

「......もちろんです」


把握の能力を使う。


「カタハとカイユは3階エレベーター前、ライは1階ロビー、スイとは10階の客室1001、ナキとニキは展示スペース、モモはホテル入口付近、ユウは駐車場です。それぞれの見た目をテレパスで伝えます。カタハとカイユは俺と村上さん、ライは終わってから俺が行きますね、スイは鈴木くんに任せます、ナキとニキは父さん、モモとユウは前野さんで。」





「皆さん、頼みました。これより作戦を開始します。」


「りょーかい!」

「蛍、頑張ろうな」

「ヨロシクー」

「皆もガンバ!」

「気を付けてね、皆。」

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