case6
長らくお待たせいたしました。…待ってる人いたのかな…?自己満足でいいのです。テストはなかなか辛いものですが夏休みを夢見てあと一息…!
「お嬢様、ネックレスはどちらにしましょうか。」
「そうね、ちょっと重たいけどこっちの方がドレスに合うかしら…」
「そうですね、パーティの間我慢できるのでしたらこちらの方がお似合いですよ。」
そうは言ってくれたけど…
ドレス?
–––どうでもいい。
ネックレス?
–––どうでもいい。
髪型?
–––どうでもいい。
だって出ないから。いや、出る前に…
ああ、でもやっぱりどうでもいい、じゃあダメよね。そう、
ドレスは
–––身動きできないようなのがいい。
ネックレスは
–––引っ張られるような、重たいのにしよう。
髪型は
–––バランスを崩すくらいに、出来るだけ飾りをつけて。
一気に首が折れるように。
すぐに楽になれるように。
あ、でもダンスが予定されてるから気持ち、程度にしか無理か。
「お似合いですわ。」
「ありがとう。そうね、折角だしちょっと会場の様子を見に行きたいわ。」
「そうですね…向こうも支度が済んでいるでしょうし、見に言ってみましょうか。いつもよりもアクセサリーが多いので落としたりなさらないようお気をつけくださいね。」
「ええ、わかっているわ。」
この国で未婚の女性は公式、非公式を問わずイベントごとではその一族を表すアクセサリーをつける。
母方の一族の物を1つ。父方の一族の物を1つ。そして婚約者ができたらもう1つ、婚約者の一族の物を。
そして、クレムフィル家はネックレス、母方のエルツォ家は指輪。今日はアクセサリーが多いと言われたけどそれは婚約の発表に合わせてもう1つ、つけているからであって、
「…婚約相手、隠す気ある?」
「すみません、何か仰いましたか?」
「いいえ、なんでもないわ。」
今日、多いと言われた「もう1つ」それは
–––王家を表すイヤリング。耳に飾り民の声に耳を傾けるということの象徴、そのものであった。
設定出すタイミング大丈夫だったかな…