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ファルコンZ  作者: 大橋むつお
20/29

20:銀河連邦大使・1

ファルコンZ 20 

『銀河連邦大使・1』         





☆………銀河連邦大使


「嫌なやつと出会いそうやな……」


 チャートを見ながらマーク船長が呟いた。

「誰、嫌なやつって?」

「銀河連邦のオフィシャルシップ。無視してくれたらええねんけどな。バルス、不自然やない航路変更はでけへんかか?」

「1パーセクしか離れてません。航路変更は不自然です」

「無視してくれよな。こっちはイイ子にしてるさかいに……」


 直後、大使船がモニターに映し出された。緑の船体に連邦のマークが描かれている。


「カメラを強制指向させられました」

「ご挨拶で済んだら、ええんやけど……」

 やがて、モニターに絶世の美女が現れた。

「こんにちは、マーク船長。大使のアルルカンです。情報交換させていただければありがたいんですけど」

「敬意を持って……でも、ボロ船ですので、お越し頂くのは気が引けます」

「スキャンしているので、そちらの様子は分かっています。歴戦の勇者の船らしい風格です。ただ、手狭なようなので、私一人でお伺いします。いかがでしょう?」

「大使お一人でですか」

「ヤボなガードや秘書は連れて行きません。あと0・5パーセクで、そちらに行けます。よろしく」

「心より歓迎いたします」


 そこで、いったんモニターは切れた。


「切れましたね」

「あ きれましたかもな。みんな、ドレスアップしてこい」

 みんな交代で着替えに行った。

「ミナコのも用意してあるから、着替えてくれ。ポチもな」

「めんどくさいなあ」

 そう言いながら、ポチもキャビンに向かった。

 やがて、みんなタキシードに似たボディスーツに着替えた。体の線がピッチリ出るのでミナコはちょっと恥ずかしかった。

「でも、大使ってきれいな人なんだ……」

「あれは、擬態や。赴く星によって、外交儀礼上替えてるそうやけど、オレはあいつの個人的趣味やと思てる」

「本来の姿は?」

「解放されたら教えたる。予備知識を持つとミナコは態度に出そう……」


 また、モニターに大使が現れた。


「ただ今より、そちらに移ります。タラップの横に現れますのでよろしく」

「お待ち申し上げております」

 全員がタラップに注目する中、大使が現れた。モニターに映る倍ほど美しかった。

「こんにちは、みなさん。連邦大使のアルルカンです。ベータ星からの葬儀の帰りなので、喪服で失礼します」

 大使は帽子を被れば、まるでメーテルのようだった。長いブロンドの髪と切れ長の黒い瞳が印象的だった。

「いっそう艶やかになられましたな、大使」

「ありがとう船長。でも擬態だから……あなたにはオリジナルを見られてるから、ちょっと恥ずかしいですね」

「航海日誌、ダウンロードされますか?」

「いいえ、直接船から話を聞きます」

 大使は、ハンベから直接ラインを伸ばし、船のCPUの端末に繋いだ。

「……そう、苦労なさったのね。マクダラと戦って、クリミアに……この情報は戦歴だけコピーさせていただきます。惜別の星……また墓標が増えていますね……三丁目じゃ、ホホ、いいことなさったわね……コスモス、あなた体を奪われたのね……」

「ええ、でもバックアップで、復元してもらいましたから」

「かわいそうなコスモス!」

 大使は、コスモスをハグした。とても悪い人には見えない。

「ありがとうございます、大使」

「ロイド保護法の改正を連邦に願ってみるわ。もっとも、連邦といっても、まだまだ名ばかり。少なくとも地球での地位向上には努力します」

 それから、大使は再び船との会話を再開した。


「船も、はっきりした目的地を知らないのね……クライアントの情報も無いわ」

「そういう契約なので」

「……このお二人を、私の船にご招待してもいいかしら」


 大使は、ミナコとミナホに目を付けた……。



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