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神は人の王と会う

このセカイ、人間の言葉で言うなら『レジス=セトロ』。

 

 総面積は、およそ 2,544,745,000km2(25億4474万5千 平方キロメートル)という広さであり。雄大な海には6つの聖大陸が浮かんでいる。

 その中で一番大きな大陸『アクロア』には人間種が治める1番大きな王国『カーディア』があり、その国の今日の城内はいつになく騒がしかった。


______________________________


辺りが青白い光に包まれたかと思うと次の瞬間、俺はどこかの国の城の中にいた。


「うわぁッ!? どこだここっ!!」


 目の前にいる黒髪黒目の少年が叫ぶ。


「え、え? ええぇぇえぇ!?」


 隣にいる黒髪少女が腰を抜かす。


「……はぁ~っ!?」


 後ろにいた銀髪少年の顎が外れる。


「うるさっ……耳栓、持って来れば良かった!」


 白亜に輝く壁で包まれた豪華な城内は、とつぜん異世界に連れて来られた230人達の叫び声や雄叫びで満たされる。

 

 その人々の混沌の中でまったく関係の無いことを口走ったのは超絶冷静な俺ただ1人だけだった。

 

 それにしても、みんなパニック状態に陥ってるせいで本当、めちゃくちゃ煩いな。耳が壊れそうだ。

 

 誰か静かにするように呼びかけてくれる奴はいないのだろうか。

 俺?俺はやらないよ。だって他力本願だもの。


 そんな、ふざけてる事を考えていたらキーンと耳をつんざくような不快な耳鳴りが俺達を襲った。


「あーっ、あー、おほんっ! みなさまーごせいしゅくにぃ~!!」


 いつのまにか前方に出現していた白い台、そこにはまだ10才、いや8才くらいであろう、愛らしいピンクのツインテールにあどけなさの残る顔立ちをした少女が立っていた。

 

 今、俺は台から結構うしろの方にいる。ここからでもあの小女が見えるということは少女が乗っている台は、とても高い位置にあるのだろう。

 

 落ちたら……ひとたまりもないな。

 とりあえず、()の俺は落ちたら確実に死ぬ(・・)


「わたしのお名前はー! ありす・そぉーとびゅーれ、といいますー!」

「いまからー! みなさんに~! とても、とても、だいじなお話をさせていただきます~!よろしくおねがいしますー!」


 ゆっくりとした口調で少し間延びするような、変わったしゃべり方をする彼女はアリスというらしい。

 何気なく後ろを見てみたのだが先程の銀髪の少年がアリスを見て、魂を抜かれたように幸せそうな顔をしていた。

 

 ……こいつは危ない奴かもしれない、俺、子供の姿とかじゃなくてよかった。


「まず、ゆうしゃ様方がー、ここに、よびだされたわけですが__。」


 ぴくんっ


 アリスの口から発せられた『ゆうしゃ様方』というその言葉にほぼ全員が反応する。

 ガッツポーズをする者や嫌そうな顔をする者、無表情で何を考えているか分からない者など反応は千差万別だが、今のところ元の世界に帰してくれと怒りだしたり泣き出す者はいないようだ。


 俺を含めてその場にいた者、全員がアリスの言葉に気を取られていたときだった。


「そこは余から説明してやろう。」


 どこからか見知らぬ誰かの声がして、アリスの立っている台より更に上に大きなイスのような影が浮かびあがる。


 蜃気楼のように揺れながら現れるソレに皆が息を呑みこんだ。

 

 ま、俺は驚かないのだがな。先代、先先代の王といい、この国の演出はいつも同じものばかりで見飽きている。

 

 しだいにユラユラと揺れていた虚像だったが、実体をもって人々の前に姿を現した。


 空中にあらわれた金色の玉座。

 そこにふてぶてしく座っていたのは齢18程の若き王。

 

 人形のように整ったその容姿をみて一瞬、誰もが目を奪われる。


 そんな反応に彼は満足そうに微笑んだ。

 そして、ゆっくりと。

 そう、ゆっくりと口を開いた。


「はじめまして、余に会えて光栄であるな勇者達よ。余の名はハイラと言う。」

「この国の王であると同時に余はこの世でもっとも世界神に近い存在だ。」


 自信に満ち溢れたその声はこの城全体に響き渡った。

 こんにちはー!どどめき です!

 1話で話をまとめようとしたのですが無理でした。

 少し長くなるかもしれませんが引き続きお付き合いください!


 3/26 本文修正しました。

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