超名曲
えー、そんなわけで、皆さん聞いてください。超名曲が完成しました。これは歴史に残ります。まず、素敵なフレーズを七編用意しました。一フレーズ約二分前後です。この七フレーズは、それ単体でも完璧に成立しています。その完璧な七フレーズを、転調しながら繋げていきました。それぞれのフレーズに、CからBのキーを割当てました。半音(#とか♭が付くやつ)は省いてあります。フレーズが変わるごとに、キーが上昇します。最初のフレーズはAのキーです。CからBまでのキーの中で、一番素敵なキーはAなのです。Aから始まり、二つ目のフレーズに繋ぎます。キーB。その次のフレーズはC。その次はD。で、七個目をGキーで演奏した後、Aキーに転調して最初のフレーズを再度演奏します。A→B→C→D→E→F→G→Aでフィナーレです。この、七つのフレーズを廻った後に聞く最初のAフレーズが良すぎて困ります。分かりますか?一番最初に聞いたときは変なフレーズだな、って感じるのに、一番最後に聞いたときはまた違って聞こえませんか?同じフレーズなのに、七つのフレーズを経たことにより、より味わい深くなります。まさに超名曲!です!
ビートルズはミュージシャンの必修科目だ。音楽好きの必修科目とも言える。例えば、いつもいつも耳に残り、心の中で延々とリピートしている曲があるとする。衝撃を受けた曲でもいい。その曲を創ったアーティストの他の曲を聴き、なぜその曲が良いのかということを考える。それが自分の哲学に触れるまで考える。そして、そのアーティストに影響を与えたアーティストの曲を聴く。どのような曲のどのような部分が、自分の大好きな曲に影響を与えているのかを考える。それが自分の哲学に触れるまで考える。次は好きなアーティストに影響を与えたアーティストに影響を与えたアーティストの曲を聴く、というように遡っていけば必ずビートルズに突き当たる。そういう風にできている。ビートルズに影響を受けた奴等が今日の音楽、ロックンロールを創っているのだから。だからビートルズを真剣に聴いたことのない奴の創った音楽なんて糞なんだ。聴く価値が無い。ペラペラの音楽を得意顔で演奏し続ければ良いよ。
She Said She Said という曲が好き。混沌と退廃の世界にトリップできるから好き。『「死ぬってどういうことか、私は知っている」って彼女は言った』ってジョンレノンが歌ったから好き。『「悲しみってどういうことか、私は知っている」って彼女は言った』ってジョンレノンが歌ったから好き。『「誰がそんなことを、君に教えたんだ」って僕は言った』ってジョンレノンが続けたから好き。って自分が思っているから好き。
Deep Purple の Smoke on the Water を演奏している男を見た。金沢の楽器屋で見た。ギターの試し弾きということで、何を演奏するのかなと思っていたら、 Smoke on the Water だった。デッデッデー、デッデッデデー、デッデッデー、デッデー、って弾いてた。ギターの試し弾きって、何を弾くのが正解なのか分からない。なんていうか、他人の目を気にしすぎてしまう。真剣にギターを決めたいんだけど、誰かが俺のこと見てるな、俺が何を演奏するか聞いてるな、俺が下手だと思ってるんだろうな、とかそんなことが頭をちらつくと、もう集中できない感じ。ギターを選びたいだけなのに、ミスしてはいけない、みたいな変な気分に潰される。演奏を止めたくて仕方なくなる。ということは、誰の耳にも引っかからないような、空気のような曲を演奏するのが正解なのか?とにかく、Smoke on the Water は絶対弾いてはいけないと思った。その店にいる人全員が聞いてた。聞いてないテイで全員聞いてた。
良い音楽っていうのが何なのか、ずっと考えているけど結論が出ない。でも考えているときは楽しい。いつか説明できるようになりたいな。悪い音楽が分かれば、その逆が良い音楽ということになるんじゃないかと最近気付いた。男だったら、「この曲かっこいいわー」「やべーかっけー!」みたいな格好良い基準の音楽。女だったら「この曲かーわーいーいー」「kawaii!!」みたいな可愛い基準の音楽。この辺は悪い音楽って感じる。つまりこの逆が良い音楽なんだろうけど、この逆って何なんだろう。
エフ氏は音楽を聴くことが趣味だった。趣味が高じて、エフ氏はこの世界に存在する全ての音楽を聴きつくした。エフ氏は、この世界に存在していない音楽に思いを馳せる。十年後の音楽、百年後の音楽、千年後の音楽、死んだ後に「あの世」で流れている音楽。エフ氏はこれらの音楽を聴くために、ある機械を発明した。星新一先生のショートショートでは、機械が出てくるパターンの作品が好き。音楽好きのエフ氏のためなら、星新一先生はどんな機械を出してくるかな。読みたい。
じーちゃんが言っていた。自尊心を擽る作品こそが、人の心を打つ名作だと。「他の人には理解できないかもしれないけど、私は好きだな(笑)」って全員に半笑いで言わせれば勝ちってこと。全員理解できるくらいに分り易いんだけど、一見分かり難く見えて、「分かり難いけど私は分かった(笑)」って思わせるのが上手いやり方なんだってさ。さすがGちゃん、Eこと言うね。年の功だね。この超名曲はどうかな?上手くいってるかな?感想を是非お待ちしています!
えー、そんなわけで、皆さん聞いてください。超名曲が完成しました。これは歴史に残ります。まず、素敵なフレーズを七編用意しました。一フレーズ約二分前後です。この七フレーズは、それ単体でも完璧に成立しています。その完璧な七フレーズを、転調しながら繋げていきました。それぞれのフレーズに、CからBのキーを割当てました。半音(#とか♭が付くやつ)は省いてあります。フレーズが変わるごとに、キーが上昇します。最初のフレーズはAのキーです。CからBまでのキーの中で、一番素敵なキーはAなのです。Aから始まり、二つ目のフレーズに繋ぎます。キーB。その次のフレーズはC。その次はD。で、七個目をGキーで演奏した後、Aキーに転調して最初のフレーズを再度演奏します。A→B→C→D→E→F→G→Aでフィナーレです。この、七つのフレーズを廻った後に聞く最初のAフレーズが良すぎて困ります。分かりますか?一番最初に聞いたときは変なフレーズだな、って感じるのに、一番最後に聞いたときはまた違って聞こえませんか?同じフレーズなのに、七つのフレーズを経たことにより、より味わい深くなります。まさに超名曲!です!