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幼なじみ2人は百合すぎる  作者: 天音ココア
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第9話 郁磨の悩み事 1

俺の名前は櫻井郁磨。

中学3年生だ。

今日は何時も見てくれている読者さんには悪いが僕視点での話になる。

もし「え?百合ないの?じゃあいいや」とか「男興味無いから」という人はサイトを閉じてもらっても構わない。

このままだと前置きが長くなりそうだからそろそろ本編へ入るとしよう。

それで俺の大変な大変な日常の始まり始まり〜。



◇◇◇◇◇◇◇


ピピピ。ピピピ。

とある家の部屋にて目覚まし時計の音が鳴り響く。

針はちょうど6時を指していた。

この部屋の主である男の子はゆっくり起き上がり時計を止める。

そして1階に下りエプロンをつける。

この家では·····櫻井家では両親がいない間郁磨が家事を担当している。

自堕落でズボラな姉では到底できない。

コンロをパチッとつけ、フライパンを乗せる。

郁磨は器用に卵を割りジューといい音が鳴る。

もう片方のコンロで味噌汁も作る。

郁磨は(せわ)しく台所を動き回る。

郁磨は今年受験生だが姉が姉なため家事をやらざるを得ない。

卵焼きがいい色に焼きあがったところで菜箸を使い巻く。

そして用意しておいたお皿に盛り付ける。

余った分は姉と自分の弁当に詰める。

この一連の流れは何年も前からのことなので体に嫌という程染み付いている。

一通りできたところで上で寝ている姉(+1名がいるかもしれない)を呼ぶ。

「ねーちゃん!!下来てー!」

返事はなくシンとしている。

「ちっ······」

仕方なく階段をあがり姉の部屋に入る。

「ねーちゃん、はよきて!」

バンッ!と思い切りドアを開けると······

「桃寧·····ダメだって····そこ、やぁ····」

にやけ顔で何やらよからぬ夢を見ている真弥と真弥に抱き枕にされている桃寧がいた。

真弥はハッとしたように目覚める。

そして郁磨が冷たい視線を送っているのに気づき。

「ねぇ!桃寧ちゃん!郁磨くんが何かすっごいゴミを見るかのような目で見てくるー!」

桃寧の肩をガシッと掴みブンブンと揺さぶる。

「ふぇ·····真弥ちゃん·····?」

まだ眠いのかポーっとしている。

「あのー、イチャイチャは後にしてもらって早く朝ごはんを食べてくださいね?」

なるべく優しい口調で真弥達に言う。

「桃寧ちゃん、ちゅ〜」

真弥は桃寧にキスを迫る。

桃寧は止めることなく要求を受け入れる。

「真弥ちゃん·······」

体を密着させながら濃厚な口付けを交わす。

郁磨はその光景に耐えられなくなり。

「俺はもう学校行くからな!朝からイチャイチャすんなー!」

桃寧の部屋からバタバタと走りながら出ていってしまった。

真弥と桃寧は構わずキスを続けるがこの2人が遅刻したのは言うまでもない。

一方学校へ向かう郁磨はと言うと。

「朝からなんちゅうもんを俺は見せつけられてるんだよ······」

先程の光景が頭の中でフラッシュバックして悶絶していた。

「郁磨〜?どうしたの?」

後ろから女の子の声が聞こえる。

郁磨はその声の方へ振り向いた。

「あぁ、萌夏か」

最上萌夏(もがみもか)。郁磨の幼稚園来の幼なじみである。

「いや、今朝姉ちゃんが·······彼女とイチャイチャしまくってて」

「あぁ、真弥さんね····」

萌夏は桃寧と真弥の関係を知っているので何となく何が起こったかは推測できる。

「全く、俺だって中3男子だぜ?もうちょっと配慮して欲しいというか何と言うか」

「やっぱり郁磨は桃寧さんみたいな人がタイプなのかなぁ·····」

萌夏はボソッと呟いた。

「何か言った?」

「ううん、何にもないよ!」

2人はしばし沈黙した。そして、そのまま学校へ着いてしまった。

「郁磨に萌夏じゃんか、おはよ」

「おはよ、月」

永見月(ながみつき)。郁磨の友人であり、女の子っぽい容姿や名前から女の子に勘違いされやすいが男の子である。

その容姿のせいか、男子からの人気が非常に高い。

月とは幼稚園来の親友でいつも一緒にいる。

「郁磨〜、今日暑くない?」

5月半ばの今日はまだ春とは言えどもう初夏の陽気である。

夏では無いので教室の冷房はつけられず、窓を全開にして何とかしのぐ。

月は暑さに弱いため机にグデーっと突っ伏している。

「まぁ、確かに春の暖かさはもう過ぎた感じがするな」

ワイシャツをパタパタとはたく。

郁磨も暑いのは好きでは無いのでウンザリしている。

「郁磨、髪結び直すからゴム持ってて」

そう言って萌夏はヘアゴムを郁磨に渡す。

後ろ髪を束ねて、郁磨が持っていたヘアゴムで結び直す。

郁磨はその時見えた白く透き通ったうなじに目がいってしまった。

男子だもの仕方ない。

「何見てるのよ」

「別に·······」

郁磨は目線をすぐに逸らす。

「何よ······バカ」

萌夏はモヤッとした気持ちに、夏の暑さよりも腹が立った。


学校が終わり、それぞれが帰路につく。

郁磨は所属している陸上部が今日オフのため帰る準備をしていた。

「忘れ物はないな······」

教室を後にして正門を出た時、誰かに腕を掴まれた。

「誰?」

振り返るとそこには幼なじみがいた。

「い、い、郁磨!私と付き合いなさい!」

ひっさしぶりの投稿ですみません!

現実の方がすごく忙しくてですね、なかなか更新できずにいました!

それと最近はイラストを描くことに専念しておりまして、投稿頻度はガクッと落ちます!

それでも行ける所まで行きたいと思いますので、ゆっくりとついてきてください!

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