7 召喚 7
地球から異世界へ転移したジン。
到着早々戦闘に巻き込まれ、巨大なロボット兵器に乗る事になる。
初戦を勝利で飾り、戦艦へと誘われた彼は、これからの戦いに闘志を燃やすのであった。
こうしてジン達の旅は始まった。
だがふと気になり、ジンはブリッジから出る前に皆へ言う。
「ところで相談なんだが。ステータスを見る限り、俺は格闘値の方が射撃値より高くて適性があるらしい。今の機体は射撃戦機みたいだから、他に適当な機体があれば乗り換えたいんだが……」
「どれどれ」
ジンが訴えると、ヴァルキュリナがジンのステータスを表示した。
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ジン=ライガ
レベル4
格闘156 射撃154 技量182 防御135 回避90 命中97 SP68
特殊スキル
ケイオス2 底力7 援護攻撃1 援護防御1
スピリットコマンド【スカウト】
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モニターの隅には『次のレベルまで256』などと表示もされている。
(やっぱ経験値が実在して、それでレベルアップする世界なのか。まぁあれだけ苦労したんだから、自分ではお手軽感は無いが)
微妙に上がったレベルを見ながら考えるジン。
そんなジンに、ヴァルキュリナが非情な現実を告げる。
「確かに格闘向きだな。しかしこの艦には、廃墟で鹵獲した三機しかケイオス・ウォリアーは残っていないのだ」
「マジか! あの三機に格闘型機体なんて……Bクローリザードって奴しか無いだろ。おいダインスケン、ちょっとお前のステータス確認させろ。射撃が得意なら俺と変われ」
「ゲッゲー」
ジンの要求にただ鳴くダインスケン。
ヴァルキュリナがステータス画面を切り替える。
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ダインスケン
レベル4
格闘158 射撃146 技量181 防御128 回避98 命中94 SP68
ケイオス2 底力6 援護攻撃1 援護防御1
スピリットコマンド【ヒット】
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「ジン以上に格闘型じゃン!」
リリマナがおかしそうに笑った。
「回避もジン以上だ。リザードよりピルパグの方が頑丈だが、どうする?」
ヴァルキュリナの言葉にジンはしかめ面をする。確かに、より脆い機体へ乗るのは不安だ。そして疑問もあったのでジンはそれを訊く。
「そのスピリットコマンド、効果は?」
言われたヴァルキュリナがカーソルを合わせた。
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【ヒット】次の攻撃を確実に命中させる。
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「こ、こいつ……明らかに俺より強いじゃねぇか! スジが通らねぇ」
わななくジン。
「ゲッゲー」
ダインスケンは無表情で鳴くだけだ。
「あの……ボクのも確認した方がいい?」
「そうだな。見てみよう」
ナイナイが遠慮がちに訊くと、ヴァルキュリナがさらに画面を切り替える。
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ナイナイ
レベル4
格闘150 射撃156 技量179 防御126 回避97 命中100 SP68
ケイオス2 底力5 援護攻撃1 援護防御1
スピリットコマンド【フォーチュン】
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「一番射撃向きか。MAP兵器を使わせるならナイナイしかねぇな……」
ジンの呟き。それは機体の乗り換えは当分無い事を意味していた。
一人、胸の内で愚痴る。
(機体とパイロットで得意武器が一致しないとか、いつの時代の調整だ……)
ステータスも「全部999!」とかやるべきだったか?
でも今のエッジは「チートスキル・石が無尽蔵! いくらでもガチャを回せる!」なんだろうな。
だったら現金の方を無限にして欲しいわ。そうすりゃ自分が出資者になって毎年1本新作を造ってもらえるのにな。
出資者権限で口出しして「ここ数年、昭和TV版DEビルマンがずっと出演してるんだけど」とか他のユーザーに言わせてぇ。
DDに出演はしてるが、やっぱりというか何というか漫画版が土台だからな……。
一応SSRは3つとも集めたが、課金額は塵芥レベルなんで制圧10の敵に片手で捻られる程度の強さにしかできてない。
デビルオーブは課金力……。