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異世界スペースNo1(ランクB)(EX)(完結編)  作者: マッサン
第三次 疾風怒濤編
254/353

32 進撃 5

登場人物の簡易紹介(誰かわからない奴がいた時だけ見てください)


ジン:地球から召喚され、この世界で改造人間にされた男。

ナイナイ(ナイナ):異世界からこの世界に召喚され、ジンと同じ改造を受けた少年にして少女。

ダインスケン:異世界からこの世界に召喚され、ジンと同じ改造を受けた爬虫人類。

リリマナ:ジンに同乗する妖精。

ヴァルキュリナ:ジン達を拾った女正騎士。竜艦Cガストニアの艦長。

クロカ:女ドワーフの技術者。Cガストニア所属。

ゴブオ:ジンについてきたゴブリン。

アル:冒険者の少年戦士。

パーシー:スイデン国所属の少年騎士。

コーラル:スイデン国所属の青年騎士。


レイシェル:クイン公爵家の令嬢にして魔法戦士。

ノブ:地上最強の霊能者。

ジルコニア:ノブに同乗する妖精。

ドリルライガー:ドリル戦車に宿ったエネルギー生命体。合体形態・ザウルライガー。

リュウラ:クラゲ艦・Cウォーオーの艦長を勤める魔法戦士の少女。

エリカ:オーガーハーフエルフの整備士兼副艦長。

オウキ:元魔王軍空戦大隊の親衛隊。核戦争で荒廃した世界から来た拳法家。

 二隻の艦が辿り着くと、大賢者はすぐに格納庫の隠しシャッターを開けた。

 艦を収容した後、主だったメンバーは大賢者の部屋へ向かう。


 大賢者トカマァクは、水晶玉がいくつも浮かぶ部屋で、依然かわらぬ調子で待っていた。

 人工の一つ目でにっこり笑い、触手でバンザイを見せる。

『ノブ、おかえりなさい。今日は御馳走を出しますよ』

 一礼するノブ。

「ご無沙汰しております、我が師よ。ここへは相談があって参りました」



——その日の夜。夕食の刻——



 格納庫には大量の食糧が届けられた。

 なぜかそれを外に持ち出し、岩山に囲まれた野外で焼肉を始めるCウォーオーのエルフ作業員たち。

「肉だァ!」「酒だァ!」「ヒャッハー!」

 景気良くドブロクを呷り出す。なぜかゴブオも一緒に。


 なお、Cガストニアのクルーは正規の軍人が中心なので、届けられた食材を使った食事を艦の中でとっている。



 その頃、主だったメンバーはダンジョン居住区内の食堂にいた。

 ノブとトカマァクの師弟で作られた料理が次々と大皿に乗せられ、立食形式で振舞われる。

『難しい話ですので、せめて雰囲気は和ませたいのですよ』

 大賢者はそう言って皆に食事を勧めた。


 無論、本人もそれを食す。

 金属箱のボディの底面がガバリと稼働し、金属の牙が並ぶ口が大きく開いた。

 鶏の腿肉を骨ごとバリバリと噛み砕く。


(口、あったんですのね‥‥)

 なんだか意外に思うレイシェル。

 消化器官がどうなっているのかはわからないが、食べているんだから有るのだろう。


 真上を向いて酒をドボドボと口へ流し込んだ後、大賢者は一同へ言った。

『さて、相談された件‥‥敵の本拠地へ乗り込む方法です。解決法自体は思いつきましたが‥‥』

「ど、どんな方法でしょうか?」

 緊張した面持ちで訊くヴァルキュリナ。

 スイデン国でも高名な伝説の大賢者に、彼女は敬意を抱いて緊張もしていた。言葉はどこかぎこちなくなる。


 まぁ彼女を含め、ガストニアのクルーは皆が大賢者の予想外の姿に大いに驚いたものだが‥‥。


 だがそんな彼らを含め、その場の皆が大賢者に期待をこめて注目した。

 大賢者は語る。

『高空長距離移動用の艦用装備を造り、敵陣上空高度9000mほどをマッハ255でぶっちぎれば、なにもさせずに本拠地まで行けます』

「そりゃまぁそうだろうが‥‥艦が耐えられるのか‥‥?」

 ちょっと不安になるジン。

 物理学だのなんだのはよくわからないが、相当な衝撃があるように思える‥‥下手すれば死ぬレベルの。


 だがここは魔法の存在する世界なのだ。

 大賢者はにこやかに答える。

『もちろん、対空気抵抗用のバリアもつけますよ。ほぼ同じ装備を100年少々前に造った事があります。あの時は最終決戦が空中要塞だったので』

「前例があるなら安心ね」

 リュウラはほっとしたようだ。

 それに体ごとコクコクと頷く大賢者。

『ええ。ですから装備の問題点も明確です』


 腿肉を盛った皿を手に溜息をつくエリカ。

「やっぱり問題があるのか‥‥」

 世の中、そう簡単にはいかないものだ。


 大賢者がチッチッチッと触手をふる。

『まず一つ、目的地の座標がわからなければならない。艦を目的地へ撃ち込むような物ですし、着地の際にブッ壊れる使い捨て装備なので。まぁ今回は既に場所がわかっているのでクリアしていますね』

 これはクリアしているのだ。

 だがジンは訊ねる。

()()()()という事は、他にもあるんだな」

 

 やはり頷く大賢者。

『はい。二つ目は作成時間です。二隻ぶんを今から造るとして、まぁ、来年の今頃にはできてるんじゃないでしょうか』

「もうちょっと前倒しできませんの?」

 困った顔を見せるレイシェル。

 これまで何年もの間続いている戦いが今日明日終わるとは思っていないが、やはり新装備一つに年単位で待つのは悠長に思える。


 そんな彼女に大賢者は答えた。

『できますよ』

「簡単に言うのね!?」

 仰天するリリマナ。

 大賢者は平然と答える。

『腕のいい技術者に手伝ってもらえば短縮できます』

 言われてジンは「ふむ」と一考。

「二隻の技術者や作業員達が手伝えばいいって事かよ」


「そりゃ、やれと言われたらやるけど」

 いまいち自信が無さそうなクロカ。彼女にとっては未知の作業になる。

「ああ。がんばるよ!」

 一方、エリカはやる気十分。小さくガッツポーズまでとっていた。


 そんな二人を見て、しかし大賢者は――

『ありがとう。でももう二人ほど心当たりがあるので、その人達を連れてきてください。完璧なメンバーが揃えば‥‥一週間でなんとか』

 目を丸くするジン。

「50倍速ってな‥‥まぁできるならありがてぇ。そのお二人はどこに?」

 その問いに大賢者は答える。


『ケイトとヘイゴー。三大国の、残り二つです』


 魔王軍と、そしてお互いに戦っている最中の二大国家だった‥‥!

設定解説


・Sブレイドバジリスク


魔竜型の白銀級ケイオス・ウォリアー。

青銅級機Bクローリザードの上位互換機で、出力と敏捷性が単純に向上している。

樹上棲イグアナの一種を模した機体であり、モンスターのバジリスクとは無関係。よって毒や石化といったバッドステータス系の能力は無い。

射撃武器には乏しいが、瞬発力・加速力・跳躍力の高さから敵との間合いを詰める性能も高く、中距離の制圧も容易に行う。

武器は鋭い鱗を飛ばす「スケイルダート」、より強く鋭い爪「ブレードクロー」、爪に微細な高速振動を起こさせて切断力を増す「インパルスクロー」、艦から射出された大型ドリルミサイルを敵に叩き込む「ブースタードライバー」。

さらに以前から使っていた合体技も、機体の性能上昇とともに威力を増している。


(10段階改造時)

HP:8500 EN:300 装甲:2300 運動性:170 照準値:210

射 スケイルダート    攻撃力4200 射程1~5  弾数10

格 ブレイドクロー    攻撃力4700 射程P1~3 消費10

格 インパルスクロー   攻撃力5700 射程P1~2 消費30

格 ドライバーブースター 攻撃力6500 射程P1~5 弾数1 戦意130

射 トライシュート    攻撃力6700 射程1~7  消費40 合体技 戦意110

格 トリプルウェーブ   攻撃力7200 射程P1~3 消費50 合体技 戦意120

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