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異世界スペースNo1(ランクB)(EX)(完結編)  作者: マッサン
第三次 疾風怒濤編
237/353

15 脅威 7

登場人物の簡易紹介(誰かわからない奴がいた時だけ見てください)


ジン:地球から召喚され、この世界で改造人間にされた男。

ナイナイ:異世界からこの世界に召喚され、ジンと同じ改造を受けた少年にして少女。

ダインスケン:異世界からこの世界に召喚され、ジンと同じ改造を受けた爬虫人類。

リリマナ:ジンに同乗する妖精。

ヴァルキュリナ:ジン達を拾った女正騎士。竜艦Cガストニアの艦長。

クロカ:女ドワーフの技術者。Cガストニア所属。

ゴブオ:ジンについてきたゴブリン。

アル:冒険者の少年戦士。

パーシー:スイデン国所属の少年騎士。

コーラル:スイデン国所属の青年騎士。


レイシェル:クイン公爵家の令嬢にして魔法戦士。

ノブ:地上最強の霊能者。

ジルコニア:ノブに同乗する妖精。

ドリルライガー:ドリル戦車に宿ったエネルギー生命体。合体形態・ザウルライガー。

リュウラ:クラゲ艦・Cウォーオーの艦長を勤める魔法戦士の少女。

エリカ:オーガーハーフエルフの整備士兼副艦長。

オウキ:元魔王軍空戦大隊の親衛隊。核戦争で荒廃した世界から来た拳法家。

 二機の黄金級機(ゴールドクラス)が率いる、白銀級機(シルバークラス)で構成された軍団。

 かつてない苦戦の中、ノブが嫌な汗を流しながら、メガネの奥から敵軍を睨みつける。

『これが魔王軍の本気という事か‥‥!』


 だが事態はさらに悪化した。

 戦闘MAPに新たな敵機が表示されたのだ。Sコープスウンカが数体現れる‥‥敵増援!

『お前達は街を攻撃せよ。敵に黄金級機(ゴールドクラス)を与えるな』

 空戦大隊長ジェネラル・ルードが指示を出すと、マスターマミー達は頷いた。ウンカが翅を広げ、山道を超えて街へと向かう。


鬼甲戦隊(きこうせんたい)が強化されると知って先手を打ってきたのか! よくそんな情報を嗅ぎつけたものだ‥‥今回の攻撃はそのためか)

 ノブは敵増援を追おうとする‥‥が、生き残っているウンカがEムーンシャドゥの前に立ちはだかった。

『クッソ! 本来の目的を優先か。ちょっとは油断して隙を見せろよテメーラ!』

 ジルコニアがノブの肩で悪態をつく。


 だがウンカの別動隊へ矢が撃ち込まれた!

 敵を阻むのは――二機のBソードアーミー。ありふれた量産型の巨人戦士機だが、肩にはスイデン国の紋章がある。

『いかせん!』

 通信機から聞こえるのは騎士コーラルの声。隣の機体は少年騎士パーシーの物である。

『ここは僕らが食い止めます!』

 そう言って二機は敵の別動隊へ斬りかかっていった。


「こちらにも援軍ですわね!」

 勇気づけられて声が弾むレイシェル。力を振り絞り、再び敵へと立ち向かう。


 が、ノブは二機へ言った。

『いかん、やめろ。来るな』

 出鼻を挫かれた形で振り返る、レイシェルのSエストックナイト。

「の、ノブ!?」

 確かに敵は強いが、だからといってこの言い草は――


 と思ったレシェルだが、彼女は見た。

 援軍の二機が、ウンカ別動隊の群れにサンドバッグみたいに打ちのめされているのを。

 通信機から『うぉぉ‥‥』とコーラルの呻きが漏れる。

白銀級機(シルバークラス)の群れに、青銅級機(ブロンズクラス)の二機だけじゃ仕方ない‥‥』

 母艦Cウォーオーのブリッジでリュウラが溜息をついた。


 心意気はともかく、危機に陥る者が増えただけだった‥‥!


 だがリンチを続けるウンカの別動隊へ矢が撃ち込まれた!

 今度は上空からだ。そこでロングボウを構えているのは――鳥の頭部と翼をもつ機体、Bボウクロウ。

『お節介かもしれないけれど‥‥それでも、俺は!』

 それは別れた筈の、少年戦士アルの声だった。


『君が、なぜ‥‥?』

 敵に囲まれた中で、パーシーがか細い声で訊く。

『わかんねぇけど! 理由は後で考える! でも、今は!』

 叫ぶアル。機体はダガーを引き抜き、二機の巨人戦士を救おうと急降下をしかけた。


「心強い味方ですわね!」

 勇気づけられて声が弾むレイシェル。力を振り絞り、再び敵へと立ち向かう。


 が、ノブは言った。

『心が強くても、戦力的には厳しいと言わざるを得ない』

 出鼻を挫かれた形で振り返る、レイシェルのSエストックナイト。

「そ、そんな!?」

 確かに白銀級機(シルバークラス)の群れへ青銅級機(ブロンズクラス)が一機増えただけだが、だからといってこの言い草は――


 と思ったレシェルだが、彼女は見た。

 アルも含めた三機が、ウンカ別動隊の群れにサンドバッグみたいに打ちのめされているのを。

 通信機から『うぉぉ‥‥』とコーラルの呻きが漏れる。

白銀級機(シルバークラス)の群れに、青銅級機(ブロンズクラス)が三機になっても仕方ない‥‥』

 母艦Cウォーオーのブリッジでリュウラが溜息をついた。


 初登場機体は補正が貰える、などという甘えは許されない。危機に陥る者が増えただけだった‥‥!



 彼らを助けようと、レイシェルのSエストックナイトが走る。

 だがそれを阻もうと、空戦大隊長のGエリアルターミガンが飛ぶ。

 しかしその敵機を追って、ノブのムーンシャドゥが跳んだ。

『愚かな! 貴様もやられに来たか!』

 宙で向きを変え、エリアルターミガンがシャドゥへドロップキックで急降下をかける。

 だがノブは叫んだ。

『ブレイブドライバー!』

 ノブの叫びと共にシャドゥが光のオーロラを纏う。そしてドロップキックをしかける!


 空中で、二機の渾身の蹴りがぶつかり合った‥‥!


【フルカウンター】スキルの効果で、先にターミガンのキックがシャドゥを打った。

 だがそれを食らいながらも、スピリットコマンドと『王者の石の閃光』で威力を増したシャドゥのキックは敵機を打った。

 宙で弾きあう二機!


 傷つきながらも落下せずに飛ぶターミガン。

 傷つきながらも着地するシャドゥ。

 その間にレイシェル機は敵機の群れへと跳び込み、剣をふるい魔術を放った。

「今ですわ! お願い!」

 ウンカと切り結びながら叫ぶレイシェルの声を聞き、援護にきたCオーウォーが触手を伸ばす。味方増援の三機は次々ちと格納庫に収容された。


 それを横目にジェネラルルードは言う。

『小物であろうと敵へ容赦する気はない。だがそんな私を阻んで、見事救助して見せるとは。流石、陸戦大隊のゴーズに事実上勝っただけはある』

 そんな敵を見上げ、シャドゥは身構えた。


 一方、その間。

 もう片方の大隊長は動けない状態に陥っていた。


『【聖魔の領域、第六の段位。五芒の星が星幽界より降る。星は囚え圧す檻と化す】――エントラップメント・ペンタクル』

 邪悪な魔法を放つスカルラビット。

 だが飛来する星の輝きを、Sフェザーコカトリスは宙で旋回を続けて避けきる! オウキの後ろではファティマンのシランガナーがいつも以上に演算補助に懸命だ。

舞葬琉拳(まいそうりゅうけん)奥義!弧月風裂(こげつふうれつ)!』

 繰り出される手刀の竜巻! それはスカルラビットの装甲を裂いた。石化の魔力が黄金の装甲を侵食する。


 だが‥‥そのダメージは、黄金級機(ゴールドクラス)の有するHP回復能力により、高速で修復されていった。

 その光景を前にオウキは考える。

(やはり私だけでは倒しきれんか‥‥)

 敵の攻撃を回避したのも、実はスピリットコマンドを使っての事である。だから無限に行える事ではない。

 敵機と睨みあいながら、オウキはジワジワと()()()()()()()()()()()()いた。


 大隊長達に加勢せんと、ウンカの群れの半数が向かおうとはしていた。

 だがそれを阻む機体がある。

 移動不能状態の効果時間を脱したザウルライガーが!


 バッドステータスさえなければ、ライガーは白銀級機(シルバークラス)の群れであろうとビクともしなかった。

 敵の攻撃を強固な装甲で阻み、そのパワーで反撃を放って敵を吹き飛ばす。


 だがやはり白銀級機(シルバークラス)。確実に数を減らしてはいるが、援護しながらの戦いもあって、簡単に全滅させる事はできなかった。

(早く味方へ加勢しなければ‥‥!)

 内心、焦るライガー。


 食い下がりながらも苦戦するノブ達。

 だが――

『来た!』

 叫ぶリュウラ。

 街の門が開き、走り出てくる竜型艦Cガストニア。

 そして、その横腹のハッチが開き、鬼甲戦隊(きこうせんたい)の機体が三機全て出撃する――Sサンダーカブトも含めて!


「え? 改造作業は!? あと一週間はかかるんじゃなかったんですの!?」

 レイシェルがそう言っても、確かにSサンダーカブトは、仲間の二機の前に立って戦場へと乗り込んできたのだ‥‥!

設定解説


・初登場機体は補正が貰える、などという甘えは許されない


そもそも初登場機体でもない。

やられ役のザコ量産機として一章からずっと登場している。

それに乗って来て敵のネームドに大活躍とか、まーやらない。

自爆して見せ場を作るのは前にやってしまったしな。

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