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異世界スペースNo1(ランクB)(EX)(完結編)  作者: マッサン
第2次 烈風復活編
166/353

60 苦難 6

登場人物の簡易紹介(誰かわからない奴がいた時だけ見てください)


レイシェル:クイン公爵家の令嬢にして魔法戦士。

ノブ:地上最強の霊能者。

ジルコニア:ノブに同乗する妖精。

ドリルライガー:ドリル戦車に宿ったエネルギー生命体。

オウキ:元魔王軍空戦大隊の親衛隊。核戦争で荒廃した世界から来た拳法家。

エリカ:オーガーハーフエルフの女整備士。

シランガナー:人造人間型強化パーツ・ファティマンの一体。好きな古代遺産は万能壁画。

 伝説の黄金級機(ゴールドクラス)‥‥だがそれも無惨な残骸と成り果てた。

 それに背を向け、マスタージェイドはノブ達へ迫る。

『残るはお前達だが。ノブよ、返答は前と変わらんな?』


 浮かれたその声に、ノブは答えた。

『無論だ』


 その言葉を待っていたかのように、亀のケイオス・ウォリアーが虹色の光を放つ。

 それはオーロラのごとき虹彩のカーテンとなり、ノブ達の機体を包み込んだ。


 レイシェルの悲鳴があがった。

 彼女だけではない、ノブとライガーも苦悶の声を漏らす。

 彼らの機体のあちこちが、ひび割れ、あるいは溶け、またはさらさらと砂のごとく崩れ落ち、石のごとく変色する部分もあった。


【プリズミックミサイル】ーー様々な状態悪化を引き起こす変則的な攻撃呪文。いっさいの影響を受けない事は困難であり、術者のレベルが高いほど致命的な効果が起こされる。


 既に力を使い果たしていたノブ達は、この奇怪な魔力に抗う事は出来なかった。

 どの機体も行動不能に陥り、その場に倒れ、あるいはうずくまって動けなくなる。


 一人、勝利に酔いしれるのはマスタージェイド。

『ついにやったぞ。これでどれだけ研究が前進する事か。神蒼玉(ゴッドサファイア)が二つ、儂の物となった!』


 この世界で力を欲する者が求めやまぬ伝説の秘宝。縁なき者は一生目にする事さえない神具。

 それを同時に二つも手に入れ、老人は歓喜を抑えきれなかった。


 亀のケイオス・ウォリアーは黄金級機(ゴールドクラス)の残骸に近づく。

 先ずはそこから一つ目を拾うのだ。その後、レイシェルを捕らえ、目と鼻の先にある封印の地へ二つ目を取りに行くのである。

 亀が残骸に手を伸ばした。



 その機体を打つ、光と衝撃!

『ぬぐあ!?』

 混乱しながらマスタージェイドは悲鳴をあげた!



『ちと欲張り過ぎだろ、爺さん。ここまでやってテメエは無傷とはムシが良すぎるぜ?』

 嘯く声が残骸から届く。

 装甲と部品の半分以上が砕け落ち、残りが剥き出したフレームに張り付いているだけの、まるで骸骨になったかのようなクエイクベヒモス。

 それが動き、近づいたマスタージェイドに不意打ちを食らわせたのである!


 腕も片方しかないが、その残った腕が激しく光った。

『ストロンガーホーン!』

 ジェネラルゴーズが叫び、光の衝撃が辺りを吹き飛ばす!


 吹き飛ばされた物の中には、攻撃を放ったクエイクベヒモス自体もあった。

 動く事が不思議な程、壊れていたのである。もはや自らが攻撃する事自体に耐えられなかったのだ。

 駄目押しの爆発を起こし、今度こそバラバラに四散する。


 だがその一撃は亀のケイオス・ウォリアーを激しく打ちのめした。

 吹き飛ばされ、離れた地面に叩きつけられ、衝撃で土がえぐれてクレーターさえできる。


『む、ぬう!?』

 マスタージェイドはそれでも無事ではあった。

 だがあまりの威力に、操縦者も機体もすぐには動けない‥‥。



 だが流石と言うべきか、やがてはよろめきながらも立ち上がり、クレーターから外へ出た。

 しかしその時には、戦場跡には魔王軍の残骸以外は何も無かった。


 姿を消していたのである。

 ノブの機体も、レイシェルの物も、ドリルライガーも、クラゲ艦も。


 操縦席で歯軋りするマスタージェイド。

『ぐ、むう‥‥逃がしたか。後一歩という所で‥‥』


 しかし、残された物の中には黄金級機(ゴールドクラス)の残骸もあった。

 その中から感じる、力強く溢れる魔力の波動。

 逃げる事に精一杯で、秘宝神蒼玉(ゴッドサファイア)は置いて行かざるを得なかったらしい。


 それに手を伸ばし、残骸から引き抜く亀のケイオス・ウォリアー。

『一個は手に入った。だがもう一個を遠慮してやる必要は無いぞ』

 喜びと無念の混じるマスタージェイドの声が、無人となった戦場跡に響いた。

設定解説


・メタルアントライオン(強)


改造魔獣をサイボーグ化したメタルアントライオンの強化型‥‥ではなく、外側全面に追加装甲を施したもの。

この強化装甲には指向性の爆発機能が各所に搭載されており、内部からの操作で外側へ向けて大爆発を起こす。

この時、内部への被害はほとんど無いので、元のメタルアントライオンとして引き続き行動ができる。

ジェネラルゴーズが出撃する事を知って大急ぎで追加した装備のため、HP以外の性能を上げる所までは調整できていない。


基礎ステータス(強化改造や装備するアイテムにより、この数値は変化する)

HP:30000 EN:200 装甲:2000 運動:90 照準:155

射 熱線(MAP) 攻撃3000 射程・自機中心1―5

格 熱線    攻撃3800 射程1―7

格 大顎  攻撃4200 射程P1―3

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