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異世界スペースNo1(ランクB)(EX)(完結編)  作者: マッサン
第2次 烈風復活編
129/353

23 暗躍 3

登場人物の簡易紹介(誰かわからない奴がいた時だけ見てください)


レイシェル:クイン公爵家の令嬢にして魔法戦士。

ノブ:地上最強の霊能者。

ジルコニア:ノブに同乗する妖精。好きなDAイモスの精神コマンドは魂があるのに防御系が無いA。

 暗雲の下に、煤け、ひび割れ、穴の開いた尖塔がある。戦いによって無残に砕かれた尖塔が。

 尖塔だけではない。砦全体が同じような有様だ。はた目には廃墟としか見えないだろう。

 これが以前はコノナ国最強と謳われたガデア魔法騎士団の砦だと、誰が信じるだろうか。


 だがこの砦には、まだ住人がいるのだ。

 叩きのめされた本来の住人達と、それの上に君臨する支配者達が。


 支配者の頂点に立つ男は中庭にいた。

 身の丈2m、黄金の鎧を纏った屈強な大男。

 歳の頃は三十前後か。乱れた灰色の髪と太く荒々しい眉が男の野蛮さを隠す事なく醸し出す。

 凶悪な笑みを浮かべる野獣のような顔の、左目は古傷で縦に切られて潰れていた。

 この男こそ魔王軍陸戦大隊長ジェネラル・ゴーズ。


 彼につき従っている老人ーーマスタージェイドが淡々と報告する。

「元騎士団のグスタは破れたようですな。そのまま姿を晦ましたようで」


 ふん、とゴーズは鼻息一つ。

「しょせんそんなもんか。ま、見かけたら処刑するよう部隊には伝えとけ」


 (こうべ)を垂れるマスタージェイド。

「そういたしましょう。さて、次にレイシェルへ向かわせる者ですが‥‥」

 ゴーズは肩を竦める。

「仕方ねぇ、正規の親衛隊を向かわせるか。どうせこの騎士団に骨のある奴はいねぇだろうしな」


 だがマスタージェイドは砦の方へ目を向けた。

「しかしやる気のある者ならおりますぞ」

 視線が向く先は、砦から別の建屋へ繋がる渡り廊下。天井の吹き飛んだその廊下に、数人の人影がある。

 いずれもガデア魔法騎士団の鎧を着た者達だ。


「ほう? 自分から立候補してんのか?」

 意外そうに訊くジェネラル・ゴーズ。

 ほんの少しだが感心しているようでもあった。


「はい。レイシェルを捕えて帰れば、ここを出るも魔王軍での出世も思いのまま‥‥という事が広まっているようで」

 レイシェル達の元へ向かう前、グスタが漏らしたのである。

 その事を薄々マスタージェイドもわかっていたが、別に困りはしないので広めるに任せておいた。


「ふん。ならまぁ一人連れてこい。真っ先に名乗り出た奴でいい」

 そう言って元騎士団員達を見るジェネラル・ゴーズ。

 僅かに期待もあるようだ。


「ならば丁度おりますな」

 そう言ってマスタージェイドは元騎士団員達へ呼び掛ける。

「話は聞いていただろう。お前だ」


 元騎士団員達の中から、おずおずと、一人の騎士がゴーズの前に出て来た。

 ビクビクしている騎士を見下ろすジェネラル・ゴーズ。


「こいつか。ほほう‥‥腕が立つようには見えねぇが、まぁいいだろう。どうせこいつらの腕の差なんぞ取るに足らねぇ。ならやる気のある奴の方が見込みはあるわな」

 そう言って何かを取り出した。

「こいつもくれてやろう。持って行け」

 それを騎士へ放り投げる。


 慌ててそれを受け止める騎士。

 それは木製の指輪だった。

「これは‥‥?」


「あいつらを操るアイテムじゃ」

 そう言ってマスタージェイドが庭の片隅を指さす。


 そこは何本も植えられた樹木の陰。

 そこに明らかに異質なモノがあった。

 毒々しく禍々しい、自然に生まれる筈の無い、巨大な生物が。


 かつてレイシェルと同じ騎士団、共に戦った味方だった者から、また刺客が一人。

 魔王軍から異形の魔獣を借り受け、再びレイシェルへ魔の手が伸びる‥‥。

この時点の各キャラクターの設定レベル


ノブヒコ=アキカゲ レベル18

格闘185 射撃185 技量210 防御151 回避130 命中129 SP91

スキル:ケイオス5LV 超能力5LV SP回復 精神耐性


レイシェル=クイン レベル13

格闘164 射撃173 技量195 防御137 回避114 命中114 SP84

スキル:ケイオス1LV 底力3LV 援護攻撃1LV

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