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 二人の異形の男が酒場で激しく言い争っていた。そこはログハウス風の洒落た酒場で、もう二、三時間前まで掃除が行きとどいた清潔な店だったが、言い争いの余波で整然と並んでいた酒瓶はいくつも砕け散り、二人の傍のテーブルや壁は何度も拳に打たれヒビが入っていた。


 二本の脚で直立する蜘蛛のような姿をした男が手に持ったグラスを床に叩きつけながら言う。。

「じゃけえの。フォーカ―さん。そもそもそっちん組がウチとこの叔父貴を始末したりせなんだらこがあな話はせんで済んだと言いよるんですわ」


 背中に翼と、鷲の頭を持つ男は軽く冷笑して見せた。

「それは違いますね、タランティアーノサン。そもそも貴方の組の叔父貴が、我々のシマを荒さなければ無用な殺生をせずとも済んだんですよ」

「なにお!」


 タランティアーノと呼ばれた蜘蛛男は、激昂し、四本の腕を傍らの壁に叩きつけられた。フォーカ―は平静を装ってはいたが、テーブルの下に隠した拳を固く握りしめている。

 明らかにカウンターを仕掛ける為、挑発を重ね、相手の出方を待っていた。


 それをすぐ近くのカウンターの影に隠れて見守る二人の人物が居た。

 トレンチコートを着込んだ男はまだ若く、はしっこく、小ずるい光を目に宿していた。チョッキを着たもう一人は壮年で、この店のバーテンだ。


 飛んできた酒瓶を避けて二人は顔を奥に引っ込めた。

 若い男が口火を切る。

「話が違うようですが」

 バーテンは震えながら応じた。

「なにがかね。クロガネくん」

 男はこの店のマスターで、異能者のチンピラが喧嘩をしているので止めて欲しいと若い男――クロガネ――を呼び寄せたのだ。

「チンピラがやり合ってるって話でしたが、ありゃ筋モンだ。これは少々荷が重い」

「……本当かい」

「嘘付きゃしませんよ」

 その言葉でマスターは顔を青くした。こんな所でやり合う辺り間違いなくイケイケの武闘派だ。


「帰ってもらってよ!」

「出来りゃあやってますよ。こりゃおおまわりの仕事だ。もう通報もしとるんでしょ?」

「そんなこと言わずに。ね? ね?」

 バーテンは悲痛な声で頼み込むが、クロガネの表情は渋い。

「筋モン相手にすると後々面倒なもんでね。当初の予算じゃちょっとね」

 そう言ってクロガネは酒棚をわざとらしくちらちら見た。

「ツケ、チャラにしたげる」

「やってあげたいのは山々なんですが。自分もそうそう危ない橋は渡れんもんで。申し訳ねえ」

 クロガネの視線はまだ酒棚をうろついていたが、手先は既にコートの中の仕事道具を点検に掛かっていた。

 渋々、マスターは言う。

「……一週間。いや、一月、店のオゴリでやっていいよ」

 クロガネは満足そうに頷く。

「行ってきます」

 言うが早いがクロガネはカウンターから飛び出し、言い争う二人の死角から死角へ素早く移動。

「そこまでにしろクソども」

 両手のショックガンを二人に向けて飛び出した。

「クソじゃあ!? こん餓鬼ゃあ好き勝手ぬかしてくれはりますなあ! どちらはんどす!?」

 タランティアーノがもはや何弁なのかすら解らない気勢を上げる。

「武装探偵クロガネだ。善良な市民の財産をここまで痛めつけて。お前ら、何も思わんのか」

 フォーカ―は静かに答える。

「ウチはこの店からみかじめは頂いてませんからね。特に思う所はありません。タランティアーノさんの所はどうです?」

「もらっとりゃせんです」

「何も思わないそうです!」

「それがクソだと言うんだよ!」

 クロガネの中で何かが切れた。両手の銃の引き金に指が掛け、勢いよく、飛び込んで行く。


 そこに三人目の異形が登場していた。

 衣服以外の総てが硬質の黒。鈍い光沢を放つ禍々しい黒だ。そして額に頂く巨大な一本角。そして人の顔では表わせぬ程の憤怒が人間離れした相貌に満ちていた。

 勇敢な登場も空しく、クロガネの両手に握る銃が吹き飛んだ。フォーカ―が羽を礫の様に飛ばしたのだ。

 上首尾に鷹笑いするフォーカ―をクロガネの拳が遮った。


 フォーカ―は思案する。確かに距離があった。如何にして詰められたのか。いや! 今はそれより!

 迫る二発目の拳をバックステップでかわしフォーカ―は怒鳴る。

「タランティアーノさん! 一時休戦といきましょう。こん餓鬼ゃあ思ったよりやります!」

「ようがすフォーカ―さん!あんさんとのケリはこのクソ餓鬼の後に!」

 タランティアーノが勢いよく吹き出す蜘蛛糸をクロガネは横っ跳びにかわす。が。


「いかん!」

 距離があると侮った。微かだが踵に浴びている。

 だが構っている暇はない。今はフォーカ―が先だ。射程内にいる内に仕留めなければ。機動力のある相手を逃がす訳にはいかない。

 小走りに距離を詰めつつ。コート内に忍ばせていた苦無をありったけフォーカ―とヤツが退避しそうな空間に投げ、あるいはバラ撒く。

「陽動にもなりはしません!」

 思った通り、フォーカ―本体を狙った苦無は羽礫で撃ち落とされる。

 視線はクロガネを警戒したまま距離を取ろうと飛んだ先。

「何!」

 空中に静止し、待機していた苦無がフォーカ―の翼を斬りつけた。

 クロガネの異能は『静止』。無生物の運動や形を固定する彼の能力が発動していたのである。

 次にすべきはタランティアーノの対応。そう思って椅子を蹴りあげ牽制としようとした矢先。

「足が!」

 足が! 床から持ちあがらない! スニーカーを脱ごうとした所へ、駄目押しの蜘蛛糸が直撃する。今度は足首ごと絡め取られている。

「少しだけ、と侮ったようやのぉ……!」

 その場に釘付けにされたクロガネにタランティアーノが歩を詰める。

 苦し紛れにコートの内に手を入れるが。


「それも禁止」

 驚くべき速さと勢いで飛ばされた蜘蛛糸に、コートと手を接着されてしまう。

「残念やったのぉ! ワシの蜘蛛糸は自由に粘度をかえられるんじゃが!」

「どんな理屈だ!」

「知らんわ! オドレは自分の能力説明出来るんかい!」

 クロガネは残った自由な手を苦し紛れにタランティアーノに向ける。するとコートの袖口からワイヤー付きの苦無が軽い破裂音と共に飛び出した。

 しかし、さらに吐き出される蜘蛛糸に苦無は勢いを失い、残った手も封じられ。打つ手のないクロガネをタランティアーノは念入りに蜘蛛糸で丸めた。

「さて、好き勝手言って。好き勝手やってくれましたね……」

 フォーカ―が痛んだ翼をさすりながら這いつくばるクロガネに歩み寄る。

「落とし前はどのようにつけられるおつもりか」

 その頭を踏みつけ、にじる。

「申し訳ありませんでした。ご勘弁下さい」

 絞り出すようなクロガネの声。

「は?」

「調子に乗っていました。許して。許して下さい」

「は? え?」

 優位の二人は呆気に取られる。

「平に。平にご容赦を。自分の如き弱虫毛虫のクソ虫が。銀河のつわものと名高いお二人に挑もうなどと。身の程を弁えぬ愚挙でございました。どうぞ、広い心でお目こぼし下さい」

 暫く状況の飲めなかった二人もこれには堪らず吹き出した。

「ど、土下座のプロ。まさかマジだったとは恐れ入りました」

「とてもおもしろい」

「では! ではお許し頂けるので!」

 クロガネの声がパっと明るくなる。

「駄目」

「あれだけカッコイイことやっちゃった責任は取ってもらわないと。ねえ?」

 ふう、とクロガネの息が漏れる。

「そうか。駄目か」

「そうです。駄目です」

 絡め取られていた筈のクロガネが。勢いよくフォーカ―に飛びかかった。

「そう言うだろうと思ったよ!」

 クロガネは命乞いで時間を稼ぎつつ床に飛散したガラス片で蜘蛛糸を切断し、ギリギリ飛びかかれるだけの稼働域を確保しておいたのだ。足は床にくっついたままだが、これだけ近ければ上体だけの動きで。

「こちらもそうくると思いました」

 フォーカ―はそれを難なくかわして見せ、タランティアーノは追加の蜘蛛糸でクロガネをラッピングする。

「おまんの如き策士気取りの考えることぁお見通しよ。こちとら年季が違わあ、年季が」

 いかん。クロガネの生存本能が全力で警鐘を鳴らす。今度は本気でヤバい。

「さて。どう料理してあげましょうね」

「許して! 許して下さい! マジで許して!」


「駄目」

 必死で声を張り上げ、今度はマジの命乞いをするクロガネだったが、ヤクザは冷徹だった。

「ホントに勘弁して下さい。ハグを。ハグをしようとしただけなんです!」

「やっぱりアステロイドでスマキにするのが手っ取り早いですかね」

 クロガネの血の気がさっと引く。かつて旧時代のヤクザは被害者をコンクリート漬けにして海に沈めるのが流行ったという。

 そして現代のヤクザはアステロイドベルトに生身で放り出すのがポピュラーなやり口だと耳にしたことがあったからだ。

「助けてくれたらなんでもしちゃうよ! 靴にキスだってしちゃうもんね! そこの八本足のキミ! 八つ靴をお持ちなら八つ全部にしてあげるよ!」

「駄目」

 すげなく答え、タランティアーノは体重を掛け、クロガネの頭を踏みつけた。

「ははは駄目かそうか」


 ヤバい。マジでお星様になっちゃう。

 クロガネが己の命運を諦めかけた時だった。

 鋭い風切り音とロケットエンジンの轟音が耳に届いた。

「今度は誰や!」

 タランティアーノの誰何の声。クロガネは顔を上げようとするが脚は仮借なく圧し掛かっている。

 誰か。闖入者があったことは間違いない。しかし踏みつけられたクロガネはただじっと床を見つめながら耳をそばだてる他なかった。

 争う音。そしてやくざ者二人の悲鳴のような音が聞こえる。しかし、不思議なことに瓶が割れたり、床や壁の砕ける音は聞こえなかった。

 音が聞こえなくなると、頭上の重みは消えていた。

 おそるおそる辺りを伺うと、事態は収束していた。クロガネが手を焼いた二人は完全にのびていた。

 そして――パワードスーツを身に纏う女が立っていた。

 女。そう、女だ。フルフェイスのメットで顔は見えなかったが、クロガネにはそれが解った。

 体を覆う真紅のメタルスキンはしかし、その流麗なラインまで隠さなかった。体の線の細さ。しなやかな脚。腕。大きくはないが、たしかにある胸の起伏。締まった腰。

 美しかった。背中に備えた武骨な翼状のバックパックですら神々しく見える。

 見惚れていると声が掛かった。涼やかな声が。

「探偵の方?」

「え? ええ」

 答えると、女はバックパックからブレードを引き抜き、クロガネに静かに歩み寄った。

 ドキリとしたが、その鋭利な刃はクロガネを厳重な梱包から解放する為のものだった。

「お勤め御苦労様です」

 労いにしては平淡で感情の籠らぬ声だったが、それが却って心地良かった。

 ここまで無様を晒しておいて、必要以上に優しくされては恐らく惨めな気がしただろう。

 クロガネの戒めが完全に解けると、女は再び口を開いた。

「今日は帰って結構です。業務レポートはいつも通り提出すること。店主の方は?」

 それだけ言うともうクロガネへの用は済んだとばかり、踵を返す。

 呼ばれたマスターはカウンターの影から、そろそろと這い出した。

 弁済や清掃のことなど事務的な話が始まる。

 クロガネはもう一度、乱闘の跡をまじまじと見る。散らかり方は、クロガネが蜘蛛糸に包まれる直前と変わっていない。

 どうやったかは解らない。想像もつかないが、とにかく。この女は――瓶一つ割らずにあの二人を片付けたのだ。




 喫茶ルポレは名前の通り喫茶店だが、昼の営業が終わるとインターバルを置いて夕方五時からまた営業を再開し、仕事に疲れた人々の憩いの場としてアルコールも楽しめるようになる。

 店の客は大体常連だが、排他的な空気はなく、初見の人間は良く言えばフレンドリーに、悪く言えば慣れ慣れしく根掘り葉掘り身の上を聞かれ、二回目からは常連の仲間入りをしている。

 一人でちびちびやりたい時には不向きだが、訳もなく寂しい時や、嫌なことにしろ良いことにしろ、誰かに聞いて貰いたいことが有った時にはうってつけの店だ。

 堅気の客も多いが、更に多いのが、自警団員や用心棒、賞金稼ぎ、武装私立探偵などの、社会の表裏を行き来し、荒事に慣れた連中である。にも関わらず店内の雰囲気は和やかだった。

 この店で揉めようものなら理由の如何に関わらずつまみ出される。

 その日も席は五分ほど埋まり、心地良い賑わいが店に満ちていた。

 カウベルが鳴り、新たな客が入る。プロレスラーのような巨大な男だったが、顔の作りはどこか柔和で、さほど威圧感はない。羽織っていたコートを脱いで先客と女主人に挨拶し、カウンターの席につく。

「クロガネ、来てませんか?」

 空席にコートを無造作に放り、男が尋ねる。

「まだだよ」

 女主人が答える前に、先にカウンターに着いていた先客が言った。

「ノドカさん。来てたのか」

 ん。と女が答える。

「小遣い稼いですぐ来るって言ってたんだけどさー。かれこれ来ないの」

 ウェーブの掛かった髪を茶髪に染めた今風の女だった。

 軽く袖の余るクリーム色のセーターに、ワイドパンツ。靴は丸みのあるショートブーツと全体的に柔らかい服装だったが、眼差しはやや厳しく、我の強さを感じさせる。

「あいつに何か用?」

 少しばかりハスキーな声も強気な印象を補強していた。

「いや。なんとなく、来ている気がしたものだから」

「ご注文は?」

 女主人が聞くと、武宮はカウンターに向き直る。

「いつもので」

「ドライマティーニ」

「出来るだけ」

「ドライで」

 そう言ったかと思うと、二人はイェ―、とかフ―、とか言いながら、身を乗り出して握手。組み方を変えもいちど握手。独特のやり方で拳を二、三度小突き合わせた。

「……飽きないね」

「飽きる飽きないじゃないの」

「お約束だからね」

 またカウベルが鳴った。

 注目の集まる入口に、えらくみすぼらしい格好のクロガネが現れた。服のあちこちにシワやほつれが見つかったし、蜘蛛の糸か何かが体に纏わりついている。

 しかし馴染みの客達は特に慌てもせず、普通に挨拶をしたり、今度は誰にやられてきたんだ? などと冷やかしている。クロガネがこんな格好で入店するのはほぼ恒例行事と言って良かった。

 そして、それをからかい、イジって迎え、「いや、負けてない」から始まる八割法螺話で二割が言い訳の彼の武勇伝を聞くのもこの店の名物なのだが……。

 武宮はクロガネの目線の焦点が有っていないことを訝っていた。

 そして、挨拶は必ず返す、冷やかされればかならず言い返すのに、今晩はひたすら黙りこくっているその姿に、常連客達もなにか常ならぬものを感じ始めていた。

 女店主は電話を手に取り医者がすぐ連絡が取れるよう準備する。

 武宮は席を立ち、立ちつくすクロガネをそっと最寄の椅子に座らせた。

「クロガネ。どうした?」

「あ、ああ」

 やっと返事らしい返事をしたことにまずは安堵し、質問を続ける。

「マジで具合悪いのか? それとも何かあったのか?」

「ああ」

 クロガネはそう答え、しばらく宙を眺めた後、ぽつりと言った。

「恋、らしい」

「コイ? サカナ系のヤツにやられたのか?」

「恋の病らしい」

 瞬間、店の中がどっと沸きかえった。正しく世に言う大爆笑である。笑わない者は居なかった。ただ、一人。ノドカを除いて。

○「それで。それで? 相手はどんな娘だ?」

 遠巻きに見ていた客が、どんどん押し寄せて来る。

「天使と言えばいいのか……女神と言えばいいのか……」

「そういうのはいいんだよ!」

「顔とかスタイルとか性格とか面白エピソードとかを待ってるんだよ!!!」

 ぽつりぽつりと話すクロガネとは対照的に興奮気味に客が問う。

「わからん」

「は?」

 どよめく客達。質問を絞って再開してみる。

「スタイルは?」

「良かった」

「声は?」

「良かった」

「性格は?」

「わからん。一目惚れだから」

「顔は?」

「わからん。メットしてた」

「は?」

 さらにどよめく客達。武宮呆れて聞く。

「それでどこに惚れるんだよ……」

「わからん」

 またしても店内にドッと笑いが起こった。

「これは記録更新あるぞ!」

 盛り上がる店内。クロガネの恋話は店内では鉄板エピソードと化していた。

「いやー。合コン行って、そのまま昏酔強盗された話が最強だと思う」

「俺はアレが好き。行きつけの喫茶店で告っていけなくなるやつ」

「にわかかお前ら。OLに振られて負け犬の目をして帰ってくるやつがナンバー1やろーが」

「キャバ嬢に惚れて、その彼ぴっぴ(通常人)にボコボコにされる話も捨てがたいぞ」

「とにかく!」

「今回は!」

「どうなるかな~?」

 ニタニタと笑い、期待した視線をクロガネに向ける客達。

 クロガネはそんな観衆を表情の無い瞳でじっとり見つめ返し、視線の合った客達は身構えた。さすがに冗談が過ぎたか。クロガネの爆発から身を守る術を各人算段

し始める。

「帰る」

 しかしクロガネはおもむろに立ち上がって、覚束ぬ足取りで店を出て行った。

「マジか」

「あいつ、一杯も呑んでかなかったぞ」

「アル中待ったなしのクロガネが」

「ツケ未払い二十八万七千円のクロガネがだ」

「あいつ何しに来たんや」

 何もかもが妙だった。

 店内はまたもざわつき始めるが、今度のは先程のそれとは色合いが違っていた。

 そんな常連客を余所に、ノドカはただただ呆然としている。

「どうしちゃったんだろうね」

 女主人が当惑した顔で武宮に聞いた。

「これは……一波乱ありそうですね」

 武宮は自分の腹を摩りながら答えた。迫りくる何事件の重圧に早くも胃がじわりとした痛みを訴えていたのである。


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