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box&girl  作者: 山之内右彦
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今朝、ポストに箱が届いていた。その箱は赤銅色の鉄で出来ていて簡単に開封出来そうではない。

部屋に戻るとあまり開けない埃の溜まっている押し入れから工具箱を取り出した。

つけっぱなしのテレビは家の近所の銀行で強盗犯が逮捕されたが、盗まれた金が行方不明で警察が総動員で捜索していると報じていた。

溝もなく、ネジもはまっていない変な箱は溶接した痕跡が見られた。耳を当てて箱を上下したが、音はしなかった。

住所を記した紙はついておらず、どこから来た物なのかも特定できない。

謎の箱を手に入れてしまった。

ゴミ箱に投げ捨てようかと迷ったが、爆発物の様な危険物だったら困るのでとりあえず机の上に放置しておくことにした。

朝ご飯に作った目玉焼きは鉄の箱の解体作業のせいで冷めてしまいまずかった。

ふと横目で見た箱は静かに机の上で蹲り、開けられるその瞬間を待っている様だった。

非力な自分に力仕事を期待されても仕方がないし、正直不気味なので友人にあげる事にした。

今日は休日なのでみんな家でのんびりしている事だろう。丁度今日は何の予定もないので高島の家で暇を潰そうか。

友人高島は車の作業を職業としていて溶接業者にも顔が利く奴だ。

玄関を開けると爽やかな朝の空気が漂っていた。天気に恵まれており暇潰しには丁度いい天候だった。

箱を持ち、車に乗った。

車は家を購入出来る資金を持っていた自分には不釣り合いな程安物だった。しかも中古車のセール品だ。

何で家を先に買ってしまったのかは今更後悔しても遅いが婚約者になるはずだった人がいた。

その人は二日間自分の金で建てた家に住んでいた。

山田雪という名前だった。名前とはほど遠い褐色の肌を持っていた彼女はスポーツが出来た。

硬式テニスの有望な選手だった彼女は国内でも非常に強い部類に入っていた。

しかし、国内の試合に出かける前日に行方不明となってしまった。

「ドライブしてくる」の一言を残して。


助手席においた箱は座っている静かに微笑む無表情な少女を彷彿させていた。雪とは違う白い肌の女の子だ。

自分の空間が世間にさらけ出されるのを微笑みながら待ち望んでいるという期待のオーラを纏っている。

焼かれて強引に引き離される鉄と鉄の軋む音を想像し、強引に引き裂かれる少女の服を思った。

卑猥な考えが脳を周り始めたので気を箱以外の方向に向けたかった。ラジオをつける事にした。

音楽番組で丁度今週のCDランキング一位が発表されており、女性のDJが勿体ぶって発表した曲は若者達に支持されている変なミュージシャンの曲だった。

ラジオから流れてくる最近の流行歌は聞き飽きていた。

騒音の様に鼓膜を揺らし続ける流行歌を消してしまいたくて耳を塞ごうとしたが、ハンドル操作が不可になるのを畏れてやめた。

ラジオを消し、運転に集中する事にした。外の風景は相変わらず明るい色彩を保っている。

街の付近に入り話題の銀行を見たが、警察や報道陣がごった返し入り口すらも見えなかった。

しかも中継車が道路にたまり、路上は混雑していた。

仕方なく違う路地に入り高島の家へ向かった。


ひび割れた壁の目立つマンションの駐車場に車を停めた。太陽が崩れ落ちそうなマンションに隠れていた。

高島の勤務する会社は営業実績が芳しくないらしい。いや、会社というよりも街工場とでも言っておこう。

鉄の箱を慎重に抱きかかえながらコンクリートの階段を上った。

錆びの目立つ「高島」の表札が貼ってある扉を開けると靴が6足あり乱雑していた。

高島以外の誰かが来ているらしい。知っている奴だったら少し嬉しい。

友人に会う期待と足を忍ばせて室内に入ると四畳の部屋が血液で赤くなっていた。

人間の体はほとんどが水分で出来てるという事を改めて知った。床一面が真っ赤だったからだ。

部屋の隅に転がっている肉片にはナイフが刺さっていて机の上に置いてある首は謎の惨状を演出していた。

切り離された手が掴んでいる鉄の箱は表面が赤く染まり林檎になってしまった様だった。


鉄の箱?


鉄の箱が高島の手に入っていた。台所からビニール手袋を拝借して高島の血液にまみれた箱を手に取ってみた。

自分の持つ箱と同等の重量を感じた。手の中に二人の少女の姿を浮かべて消した。

今女性を求めているのは変だと思う。しかもこんな悲惨な状況下で。

友人が友人ではなくただの肉になっており、両手を埋めているのは謎の鉄の箱。

箱をリュックにしまい電話を警察へとかけた。

つながらない。よく見ると電話線が切断されている。

仕方なく携帯電話でかける事にした。

電話をして数分で警察がやって来た。立ちながら事情聴取を受けたが、事件に関係している重要な事は一切知らないので可否を適当に答えた。

近所の人が若い警察官に「叫び声はしなかった」と言っていた。

自分が玄関をくぐった時には高島はもう殺されていたのだ。鉄の箱を片手に持ちながら。

死んだ高島の体を調べた結果、頭に打撲の様な跡が存在しているらしい。

気絶している間に切断されたのだろうか。想像すると微かに吐き気を催してきた。

鉄の箱は家に帰って洗ってみると今朝手に入れたものと同じ形をしていた。やはり溶接してある。

凶暴性のない表情をし、虐待嗜好を感じさせる雰囲気を醸し出していた。なぜだろうか。

人々の探求心をそそる事件がこの市で立て続けに起こったのだからマスコミは騒がないはずがない。

銀行強盗逮捕と謎のバラバラ殺人はどの放送局に回しても報道されていた。

友人Aとされ顔と声にモザイクをかけられた自分がテレビに頻繁に登場する様になってきた。

高島の勤務していた町工場が映し出され「この事件は謎の事件で犯人が見つかっていません」とマスコミが視聴者の探求心を囃し立てていた。

市は一気に知名度が全国区になり近県から来る野次馬やマスコミの集まるゴミの集積所となっていた。


箱は一週間経過しても開く素振りを見せずに押し黙っている。

二つの箱は机の上で静かに自分には聞こえない会話をしている様だった。

「この箱を持っていると不幸があなたに降りかかります」という迷信めいた物だったら自分はすぐさま捨ててしまおうかと思っていた。

デパートで変な奴に話しかけられなかったなら。


「お前鉄の箱を知ってるか?」

丁度肉のコーナーに立ち寄った時だ。横から顔に初老の男が話しかけてきた。

知らないメーカーの帽子を被っており擦り切れたジーパンと薄着の長袖を着ていた。

「箱なんて知らないですよ。」

突き放す様に嘘の答えを返すと男は「そうか」と一言呟いて立ち去ってしまった。

内心安心しながら「どうして知っているのだろう」と疑問に思った。

帽子の下あたりから少し黒ずんだシミが見えていた。男は何かを見据えていた様な目だった。


急にこの箱の持つ意味が知りたくなって捨てられなくなってしまった。

謎の男がこちらに背中を向けながら違う売り場に歩いていく映像が脳内で繰り返し再生される。

高島が死んだ日と同様に暇を持て余しながら一人寂しく冷め切ったココアを飲んでいた。

電子レンジで温めたものの、箱の事を考えたりテレビのチャンネルを何回も変えていた為に冷めてしまった。

ニュースではこの市の事はもうほとんど扱われなくなり、マスコミの姿も見られなくなっていた。

変な熱はなくなり街はいつもと同じ静けさに包まれていった。


3つ目の箱が手元に届いたのは冬も終わる予感を漂わせていた最中だった。

外ではトレーナーを着ている人をあまり見かけなくなり、半袖の人さえいた。

暖冬と言われている今日では雪もほとんど降らず気温もそんなに低くはならなかった。

自分はのんびりと過ぎゆく日々を体感していた。

今日も適当にドライブするコースを決めて、車に乗ったのだった。


笛吹岬という岬にいいカーブがあり、自分はそこのカーブを好いていた。

強度の感じられない白いガードレールで塞がれた海への道。

低い丘を歩く恋人たち。数年前は僕もあそこを歩いていた。

風が比較的強くないこの丘は絶好のデートスポットとなっていた。

僕は車を狭い駐車場に止め、いつか歩いた道を歩いた。


舗装されていない道路の素晴らしさを感じる事が出来た。

砂利が靴と擦れあい小さな音をたてる。耳当てを外し、風を耳の中に進入できる様にした。

風は歓声を上げる様に「ひゅうーひゅうー」と高音を発していた。

僕は岬の先端に到着すると水平線を見つめていた。

太陽は違う方向にあった。夕暮れ時にやってくると丁度水平線の向こうに消えていくのである。

その風景は写真家にも人気である。僕もカメラを買い立ての頃はよくここに撮影しに来た。

「これはいい。」と満足できる様な写真は少なかったが彼女の写真に収まっている夕日を見て喜ぶ顔を見て満足出来た。

生憎、一年前にカメラは壊れてしまい使い物にならなくなった。

写真は机の引き出しにでも眠っているのだろうか。

もし写真がなかったら僕はどうしようか。あの写真には彼女が幾枚も写っているのだ。

夕日だけの写真もあるが、大多数は彼女が夕暮れを背景に写っている。

僕は彼女を自分なりにだが愛していたのだと思う。

短い同居生活だったがそれなりに楽しめたし、彼女という人間を少し知る事が出来た。

友人は女性の扱いが下手で毎回毎回女性関係で失敗し独房でもいいから逃げ込みたいと言っていた。

彼よりは僕のほうが女性関係はうまく言っていた。

適当に冗談を交わし適当に料理を作ったり作ってもらったりしていた。

肉体関係も人並みに上手くいっていた。


岬の先端で落ち行く太陽を見ながら哀愁に少し浸った後、僕は車へ戻った。

駐車場への道では多くのカップルを見た。大体のカップルが二人とも嬉しそうな幸せそうな顔をしていた。


家に帰っても夕飯を作る材料が全くない事に気づいた。

岬近くのデパートへ行くことにした。車窓を通りすぎていく風景がだんだんとコントラストを落とす。

デパートにつくと僕はまず肉売り場へと直行した。

店の店員が暢気そうに立っている。客はその店員を気にもとめず陳列棚を見渡していた。

僕は牛肉に手を伸ばし、オレンジ色の籠へ入れた。

赤い肉に所々白い部分が見える。そんなにいい肉ではなかった。

もしかしたら賞味期限が切れているのかもしれない。余分な考察だと思ったが念のため定価や賞味期限などの書かれた白いシールに目をやった。

書かれている日付を今日の日付と比べたり、体に害のある薬物が使われていないかを確認した。

特に何も異常な事はなかったが元に戻した。

僕は白いものが嫌いだった…というより色のないものが嫌いだった。

だから白いアスパラガスは勿論口に含む事が出来ない。

過去に何かあったのだろうか。自分では白い食べ物が嫌いな理由が思い出せない。


牛肉を買うのを諦めて次は野菜売り場へ向かおうとした。

まさにその時だ。あの初老の男が目の前を通り過ぎた。

彼が僕を釣ろうとしているのか、はたまた何らかの偶然が重なり起こった出来事なのかわからずにいた。

何年か前に旅行で購入した腕時計はすでに午後7時を指していた。短い針が絶え間なく動いている。

時計の針の速度を追い抜かしてしまう様に鼓動が早くなってきていた。

自分以外に箱を知る者はこの男しか知らない。


運良く籠に入っている品物は少なく早めに購入をすませる事が出来た。

自分はレジ近くの陳列棚の影に隠れて男を見ていた。男はウーロン茶とセサミを買っていた。

恐ろしく無表情で対応した店員の差し出した釣りを即座に奪うと足早にレジを去った。

追いていかれまいと自分はばれない程度に間を開けて追った。

アスファルトの上を走る衝撃に耐えきれず揺れる視界が僕の疾走感を物語っている。

男は白い軽自動車に乗ると鍵を挿入し回した。エンジンが掛かったのを確認すると僕の方を見て笑った。

絶妙な距離を置いたにも関わらず僕の追尾にこの初老の男は気づいていたのだ。

直立不動の木偶の坊みたいな僕を笑って吹き出したかの様に軽自動車は排気ガスを吐き出し去っていった。

遠ざかって街頭に消えていく軽自動車を僕は虚ろになってしまった目で眺めていた。

空は砂埃が充満した真っ暗な洞窟を照らしているライトの様な淡月を浮かべたまま曇っていた。


家に帰り、料理を作る気分も無かったのですぐさまベッドへ横たわり眠ってしまった。


「ねえ?」

甘い声が僕の耳元に浮かんで消える。繰り返されるリビドーを促すサイレン。

僕は横たわり両手を伸ばすと細密な体に触れた。柔らかさだけで出来ている様な体がそこにはあった。

重い瞼を開けると一人の仮面をつけた女が僕の方を向いて笑っていた。

狐の仮面をつけた女は僕が起きたのに気づくと僕の両手を体から払い床へと立った。

「ちゃんと鍵は閉めないと駄目でしょう?」そう呟いて彼女は細い腕を組みながら僕を見下ろしている。

変な緊張の影響で睡眠の薄い膜を破いて意識が僕の頭へ落ちてきた。

そうだった。僕は鍵も閉めずにいきなり襲ってきた空虚感に苛まれて眠ってしまったのだ。


「一体、君は誰だ?」

相手は僕が少し動揺しているのを見透かしているらしく余裕のある表情でこう言った。

「私?私は鉄の箱がどうなっているか見に来ただけよ。」

鉛筆の芯みたいに通った声は僕の心へ突き刺さる。少しの動揺はその痛みに耐えかねてさらに動揺し出す。

心の揺り籠が倒れ中で眠っていた"疑問"という赤子が起き出す。誰もこの赤子を宥める人物はいない。

だから僕は口を開いた。

「この鉄の箱は一体何なんだ」

「これ?これはね〜…」

腕組みを解き、彼女は右手の人差し指を自分の下唇に柔らかく押しつけ微笑んだ。

彼女が唇を押すだけでこの部屋に甘い臭いが散布されるような気がした。

「実は、この箱には…」

そう彼女が言いかけた時に、台所の方から爆発音が聞こえた。花火が数発破裂した様な激しい音。

僕は部屋に彼女をおいて昨日の服装のまま台所へと向かった。


何かが破裂した後が床に残っていた。立ち上っている煙幕にいきなりシルエットが現れた。

隆々とした筋肉の鎧に包まれているその姿態はボディビルダーそのものであった。

煙幕の中から現れた筋肉の塊の様な真っ黒に日焼けした男は右手を出して汚く笑った。

よれよれのズボンを穿いただけで上半身は裸。横には巨大な鞄が置いてある。

突き出された右手は握手を意味しているのか、はたまた、僕の頭部を握り潰そうとしているのか。

僕が戸惑っていると、筋肉男は微笑みを無くし強引に握手してきた。殺すつもりは無いらしい。

「僕の名前は川室武一だ。職業は言えない。君の名は?」

「…今木良太だ。」

「いきなり派手な登場をしてしまって済まない。僕を派遣した施設からの命令だったんだ。すまないねぇ。」

またも汚く笑って弁解をすると、鞄から分厚い札束を取り出し奥の部屋へ放り投げた。

金銭の授与を拒否しようとすると川室はそれを見抜いたのか舌打ちをして人差し指を左右させた。

「遠慮はいらない。こんな早朝から迷惑だったろうからね。そんな事より君には話したい事があるんだ……そこの邪魔者を消してからね!」


キン


ファルセットの様なおかしな銃声。穴の開いた仮面。こぼれ落ちる血液。仮面には血管の様な罅。

川室の放った銃弾は僕の部屋から抜け出してきていた彼女を貫いた。

僕が唖然として床に倒れた彼女を見ていると川室は笑って天井を指さした。

天井には大きな穴が開いていて、上には拳銃を標準装備しているロボットがいた。

「こいつがいるから、君はここから逃げられない。僕の話を聞いてもらおうか。大丈夫、人は来やしない。」

僕を無理矢理椅子に座らせると川室は笑いながら言った。

「ロボットが銃殺したあの売女は僕の施設と対立している平和主義集団の差し金さ。君の持っている鉄の箱を手に入れて廃棄処分しようと企てていたのだろう。」

「何が入ってるの?」

「機密だから言えないんだよ。悪いね。」


あっさり重大な答えの部分に対する問いを受け流された僕は椅子に座ったままの姿勢を何分も続けた。

石像の様な僕を他所に川室は鼻歌を歌いながら鞄の中を探ったりホワイトボードを出したり何かの準備を行っていた。

爆発により壊れた床は直さないのだろうか。こいつが帰るまでに直さないならば殴ってやろう。

川室の作った変な状況に苛立たしさを覚えてきた。

平和主義集団の女性があのまま生きていて川室が現れなければたぶん僕は行為に至っていたかもしれない。

狐の仮面を破って彼女の本当の顔を見ながら悦に浸ったりしていたろう。

快楽を阻害されると人間は苛立つ動物なのだろう。今、身をもって体験した事だから言える。

川室は大きなホワイトボードの金具を組み立て、ペンを置いた。

そして、何らかの図を書き出したのだった。それは勢力図の様だった。

「わかりやすく君を図の中心において近況を考えてみようじゃないか。」

中央の方にひどく汚い字で「今木」と書き、丸で囲んだ。そこから線を四本ほど引いた。

力が入りすぎていて非常に文字が太い。垣間見える壁の裂け目から溢れる陽の光が眩しい。

「君は今僕らと敵対している組織との抗争の中心にいるんだ。」

川室の目付きが変わった。

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