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パーティーで連携して戦うのです!

いつも読んでいただき、ありがとうごさいます。

ブクマしてくてた方、ありがとうごさいます。

評価していただき、ありがとうごさいます。

南門から出て、草原を抜けて遺跡跡に向かう。

天気も良くて、遠征日和だ。


「とりあえず、このまま南に進んで草原を目指そう」

「街の周りは、冒険者が討伐で殆どモンスターを、倒してしまったようですね」


街の周りには、モンスターの気配は全くない。

採取の依頼を受けた冒険者が数人ウロウロしている。


「メルオルの街は大きいし、上位も下位も冒険者が多いから街の周りは安全なのよね」

「ただ、この前のギルドの急な閉鎖があった時は、かなりの冒険者が混乱しましたけど」

「でも、あれ以来ギルドの雰囲気が変わったのよね。職員も変わってたし、依頼や報酬の見直しがあったなんて噂もあったし」


あれは、運が良いのか悪いのか、俺達のせいだったけどね。


そんな話をしながら、随分と進んできたが、前方にモンスターらしき影が見える。


「モンスターがいるな、数は五匹か?」

「わたくしが、蹴散らしてやりますの!」

「プヒーッ!」


ディベルとアレキサンダーは、やる気満々だ。


「ちょっと待ってください、一応調査なんで少しくらい観察しませんと」

「そうだな、ちょっと様子をみるか」


そういって、気付かれないように距離を取り観察する。


「あれは、ステッペンドッグね。群れで行動して獲物を狙う雑魚モンスターよ」

「結構、色んなところに生息するモンスターですね」

「犬なのです?」

「そうね、犬型のモンスターってとこね」

「違いは目を見れば分かるぞ、目が異常に真っ赤なのがモンスターだな」


確かに、ここから見える犬型のモンスターも目が真っ赤だ。


「他の群れが合流しましたね、数が十二匹に増えました」

「この辺りが縄張りなのかな?」

「なら、今のうちに討伐しちまおう」


これ以上増える前に、ステッペンドッグを倒すことになった。


「まず、サナエが弓で牽制、左からサクジロウ、右からツェイス、嬢ちゃんは魔法の準備をして待機だ」


オルトガ師匠の采配で、風下から素早く動き身を隠す。ツェイスさんは、さすがエルフなだけあって動きが早い。

サナエさんが、弓を引き絞り矢を放つ。

ステッペンドッグの一匹に命中して倒れる。


一瞬の出来事に、他のステッペンドッグが戸惑っているところに、左右から襲撃する。


「くらえっ!」


ドスッと、音がしてツェイスさんの槍が二匹同時に仕留める。

そして、ステッペンドッグが刺さったままの槍で、他のステッペンドッグを薙ぎ倒す。

速い!ツェイスさんが一気に四匹倒した。


モンスターの意識が、ツェイスさんに向く。


俺は、隙だらけのステッペンドッグの群れに飛び込み、正確に喉笛を掻っ切る!

あっという間に、三匹が血を吹き出し倒れる。

こちらに気付いたステッペンドッグが飛びかかって来たが、予測していたので躱すことなく、急所を突き蹴り飛ばす。

吹っ飛んだ仲間を避けるステッペンドッグに死角から刃を滑らし、二匹続け様に切り裂いた。


不利と感じたのか、残りのステッペンドッグが、逃げ出そうと走り出した。


「逃がしはしないのです!」


後方からディベルの声が聞こえ、光の筋が幾重にも連なりステッペンドッグを貫いていく。

ステッペンドッグ十二匹は、四半刻かからずに全滅した。

周りを確認し、他にモンスターがいないか警戒する。


「はじめてパーティー組むのに、良い連携取れてるじゃないか」


オルトガ師匠が、顎をさすりながらそう言ってきた。


「ツェイスも、犬っころ二匹も刺したまま槍を振り回すなんて、かなりパワーファイターだな」

「えぇ、子供の頃から、筋トレばかりしていましたので」

「ツェイスは、昔から勉強嫌いで、運動ばかりしてたもんね」


ふむ、二人の雰囲気から察するに、幼馴染ってやつだな。羨ましい。


「それにしても、ディベルちゃんの魔法すごいね」

「確かに凄かったね。何人か魔導師とパーティー組んだことあるけど、あんな魔法見たことないよ」


二人に褒められて、ディベルが踏ん反り返りポーズをしている。


「あのくらい、わたくしにかかれば簡単なのです!」

「プヒーッ!」


ぽんこつ女神に手刀をくれながら、先に進む準備をする。


「さて、先に進むか」

「今回は、アレキサンダーが出番なかったので、次は一緒に戦いたいのです。」

「アレキサンダーちゃんも戦えるの?」

「あぁ、そいつは俺と同じくらいの強さがあるからな。特訓でも、完全勝利をしたことない、ギリギリの勝負ばかりだ。」

「そ、それは確かにすごいですね」


サナエさんの問いに答えると、横でツェイスが顔を引きつらせながら笑っている。

まぁ、普通は信じられないよな。


「時間があるときに、手合わせするのも良いんじゃないか?」


オルトガ師匠が、そんな提案を言ってきた。

どっちとだ?俺とか?豚とか?


「僕も、先ほどのサクジロウ君の動きを見て、手合わせしてみたかったんですよ。正直、今まであんな動きをする人見たことなかったです」


よかった、俺とらしい。

師匠以外と、まともに手合わせしたことないので俺も楽しみだ。


「わたくしも、手合わせしたいのです」

「プヒーッ」

「弓は、手合わせって出来なのが残念なのよねぇ」


ディベルとアレキサンダーも、特訓好きだなぁ。

たまには、俺以外の的を相手にしてもらおう。


「そうだな、サナエ嬢は俺が相手してやろう。弓での接近戦とかも教えてやる」

「え、弓で接近戦ですか?そんなの聞いたことないですよ?」


普通は、そう思うよなぁ。

オルトガ師匠が、ディベルの所で何かやってるかと思えば、何か持ってきた。


「こいつは、折りたたみ式の小弓だ。普段は小さく折り畳んで携帯し、いざという時に簡単に弓になる優れものだ」


オルトガ師匠の持つそれは、片手で持ったまま弓に変形した。


「凄い!」

「小さい弓に、短い矢で接近戦が出来るぞ。飛距離は出ないが、至近距離での性能は高い。これをサナエ嬢にやるから、使いこなせるように頑張りな」

「本当ですか、ありがとうごさいます!」


サナエさんが喜んでる。

ほんと、オルトガ師匠は何でも持ってるんだな。



そんな感じで、何度かステッペンドッグと戦い、適当に調査書を書いていたら、日が傾いてきたのでキャンプをすることにした。


「そういえば、道具屋でキャンプ用品を買ってましたけど、サクジロウ君達は荷物らしい荷物持ってないですよね?どうしたんですか?」


やっぱり気になりますよね?


「ふふふふふっ、このわたくしに抜かりは無いのです!」


そう言って、ディベルが踏ん反り返りポーズを決めていた。

あっ、こいつの袖に色々入ってるんですよ、と言ってディベルを羽交い締めにして、無理やりテントを引きずり出す。

案の定、二人はポカンとした表情でこちらを見ている。


「サクジロウ君と、ディベルちゃんて仲が良いんだね」

「プヒーッ」


予想外の答えが返ってきたのと、豚が憤慨してた。


「おら、お前らいつまでもふざけてねぇでキャンプの準備しろ」


オルトガ師匠は、すでにお酒を飲んでいた。

さっさと、テントを組み立てて食事の準備をしよう。

ツェイスさんと、サナエさんも手伝ってくれたので、思ったより早く準備が終わった。


ツェイスは、エルフなのにパワーファイターです。

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