表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

Bondage♡Lover

作者: 忍龍

baitやbribeと迷いましたが直球でbondageでいってみました、省略するとびーでえるです

世の中ってのは、うまくできてるよーでできてないとゆーか

皮肉という名の過剰なスパイスが効いてるというか…


えーと、わたしの名前ですか、相原小夜華と申します、はい

半分ほど名は体を現していまして、小さいけれど華やかではないです…


わたしの今生の舞台であるこの世界は、見た目は前世とほぼ同じビル群が立ち並び、スマホやらPCやら、様々な娯楽溢れる活字中毒のわたしにはとても素晴らしい世界です


いわゆるところの喪なわたしは、今世でも活字中毒を発症し、治る見込み皆無という…

まぁわたしのことはどーでもいーんですけどね!


ところで話は戻りまして、わたしには前世では腐った女子な友だちもサクセスストーリーageな友だちも、俺の嫁達(複数形)は二次元にしかいねぇ!!な友だちもいたので、耐性はあるつもりです


という前フリで察せられた方もいらっしゃることでしょう


今世のわたしの生きる世界は、実に9:1の割合で女性の多い世界なのです…!


そうすると圧倒的に少ない男性は、それこそ前世では魔法使いになってしまいそーな殿方であろうともモッテモテのウッハウハなワケで・す・が…!



「蘇芳君、この書類を頼めるかい?」


「鳳部長…もちろんです」



…なんでたかだか書類一枚を渡すのに見詰め合うのか、キミらがそーゆーアレなソレなのは分かったから、そーゆうのはアフターにやってくれたまえよ


…とかいう諸々の苦言をオブラート百八枚重ねでそっと飲み込み、イケメン二人を視界に入れないように極力視線を外して入力作業をしているわたし、超ガンバレ!


っていうか、なぜに同性に走るんだよ、男ならこの状況喰らい付くべきだろ!!とか思うのは分かります、うん、分かっておりますとも!


でも、でもですよ


聞いて下さい、聞くも哀れ語るも哀れな彼らの話を…



いや、ぶっちゃけ実際にそんな状況になったら、そーなっちゃうのも仕方ないかなー…って


うん、つまりですね


少ない男を獲り合って、女同士の髪を振り乱して爪を立てて化粧崩れまくりの取っ組み合いとか正気を疑うような醜い争いだとか、逆×××されちゃったりとか

そーゆーアレでソレなトラウマを幼い頃から何度も何度もオートリピートで植え付けられて来た彼らは


大抵の場合同性に走るか、吹っ切れて(っていうか人としての理性がぶっ壊れて)種馬もかくやとゆー感じになるかのどっちかなんですよね…


いや、格式のあるやんごとなき感じのお家柄にお生まれの殿方なんかはそれはそれは強固な保護を受けたりもするらしーんですけども

それでも、完全に隔離されて女の嫌な面を見ないでいられるかとゆーと、やんごとなきお家はお家でイロイロあるんだろーなー…



……とか。



いや、一応ね、男性保護のための法律もあるにはあるんですよ?

でもねー、法を施行したりとか取り締まるのも人口比の関係上、ねぇ?


ということで、うん、まぁそういうことです


あ、こんな状況ですから勿論女性同士のカップルも多いんですよーとか何のフォローにもなりませんか、そうですか


アニメや小説なんかもそういう女性嗜好が顕著に現れてまして、大勢の女性の中からイケメンがたった一人だけわたしを選んでくれる系とか、前世でもわりと幅を利かせていたハーレム系とかですね、物凄く平等にお前ホストかよ、とかいう感じの男が卒なく女性の間を渡り歩いてたりしますけど、現実とは違って醜い争いは起きずきゃっきゃうふふしてます、オマエラ現実を見ろ


…そして、まかり間違って、たった一人、お前だけが俺のオンリーワン!に見事選ばれてしまうとですね……



「相原さん、これをどうぞ」


「……天上院さん、これは?」


「護身用スタンガン、ナイフ、催涙スプレー、カラーボール、それから」


「あ、わかりました、はい、え、で、これをなぜにわたくしめに…」


「僕の大切な女性にもしものことがあったら大変ですからね」


「あ、はい、え、あー……は?」



今、聞いてはいけない何かを聞いてしまったような……



「取り合えず、引継ぎは三日で終わらせましょうね

 家は既に安全面を考慮したものを購入してありますが、

 後からいくらでもリフォームできますから、貴女の好みにしましょう

 これから殆どの時間を過ごす空間ですから居心地に拘らないといけませんよね」



……え?



襲い掛かる女性たちを千切っては投げ千切っては投げ(物理)て難攻不落の女の毒手を受けたことがないことで有名な顔も能力もスタイルもお家柄もオールナンバーワンなイケメン天上院誉(わたしと同期さんですが役職は遥か彼方の…げふんげふん!、素晴らしく二次元なお名前ですね!)さんからそっと手渡されたリボン付きのそれらと彼の顔をわたしの目線はいったりきたり…



「義母様にはもう話はつけてありますので、ご安心下さい」


「おかあさま?」


「はい、僕らの」



えーと…?

あ、補足ですが、婚姻制度については同性婚も(女性限定で)オッケーですが、未婚の割合は高いです

わたしの母なんかはバンクで自分の卵子と受精卵をつくってもらって産んだクチですね

中には男性を襲…いえ、自然妊娠の女性もいますが、バンクの利用が一般的です

わたしは自分の趣味に突き抜けたいので喪でもボッチでも問題ナッシングです、あ、古いですか?



「そしてこれが僕の心です」


「え?」



するっとわたしの薬指に…



「発信機とバイタルサイン送信機能付きです、

 有事の際には大音量で威嚇し通報もしてくれます」



うぉぉぉおおおおそれなんてこうそくぐぅぅぅぅううううううううッッ?!



いっそ武器と評しても過言ではない程に殺傷力のありそうなデカい金剛石様が鎮座まします指輪で薬指を拘束されて三日後

いつの間にか退職し、アパートは引き払われ、最新のハイテクで守られた新築のお家(要塞)でなぜかわたしは専業主婦してました



「…どうしてこうなった」


「大丈夫ですよ、ネットも繋がっていますし、TVも国内外の有料chを網羅しています

 家にいながらにして買い物もレンタルも全部可能ですよ

 健康診断や妊婦検診の医者は訪問医を契約していますし

 デートや冠婚葬祭などは二人で外出しますから僕が安全を保障します

 運動は僕と二人きりでしましょうね」


「なんと、あ な た が ネ申 か!!」



わーなんにもしんぱいなんてありませんね!



…あれ?

だって隠しておかないと嫉妬に狂った女性達になにされるかわかりませんもんね☆

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 天上院さん本当に神ですね 小夜華ちゃんに成り代わりたい……! 凄く面白かったです
2014/05/03 01:01 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ