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第六話 解明クロニクル

まあそう言われても1ミリもわからんが、常に公園は誰かの意識内にあるから、昨日のあの家みたいなことは起こりづらいってことか?あーもうわけわかんねえ。もしそうだとしても依然として疑問は残る。


「止水栓が閉まっているとしたら、どうやって水が通ってるってゆうんだ」

「私が業者に確認させた時には、蛇口の穴から管を入れてちゃんとバルブのところでつっかえた!それもかなり細い管だから隙間が空いていたら絶対にわかるはずなのよ!でもその後水を出るか確認した後、今と同じようにちゃんと水は出たの!」

「それでその業者はすぐ帰ったのか?」

「いいえ!すぐにこの蛇口は点検作業が行われて、全部改装されたのよ!それで改装後に私はもう一度確認すると、また同じ現象が起こったの!」

「ここは絶対にバグが起こってしまう座標なのよ!そして私はこの謎を解明したいの!」

いやいやバグとかあるわけないだろ。お前の頭がバグってるんじゃ。


「解明するって、どうやって?」

「私がこの世界の不可解な事象をまとめたノートがあるから、それをいずれ見せるわ。この謎を突き詰めていったら絶対に答えに繋がる何かがあるはずなのよ!」

「なんで俺も付き合うみたいな感じになってるんだよ」

「だってあなた協力するって言ったじゃない!」

「ああ言ったよ!でもそれはお前がクラスみんなの前で謝ったらと言ったはずだ!」


そうしてコトリは腕組みしながら少し考えた後

「じゃあ協力してくれた後!謝ってあげる!」

「あーわかったわかった。でも俺の噂が学年中に広まる前に頼むぞ」

「了解!」


コトリが言った後、俺たちはそこで解散した

次の日。コトリはまた授業中に内職をしていた。もちろん勉強系の内職ではない、娯楽の方の内職だ。

俺は昼休みに急に腹が痛くなってトイレに行った。用を足した後、俺はトイレットペ―パーを取ろうとした。すると、見覚えのあるピンクのメモが落ちてきた。

昼休みが始まって10分後屋上で待ってる−−小鳥遊コトリ


あこいつ一線を超えたなと思ったよ俺は。見てるだけで俺を変態扱いをしてきたくせに、自分は男子トイレに侵入してこんな手の込んだことやってくるのかよ。

俺はそう思いながらトイレを出た後に、急いで屋上に向かった。手は洗ったぞ。

「おい!コトリ!」

そう叫んだが、コトリはいなかった。時計を見てみるとまだ昼休みが始まって5分後だった。


俺は待っている間に、コトリがいつもあんなに早く校舎裏に行くのと同じ方法で屋上に来るんじゃないかと思った。普通だったらどこからか裏道を使って来ると思うだろうが、あいつと俺は奇妙な二日間過ごしたんだ、あいつが何かワープ的なやつを使ってくるに違いない。


晴天の空が望める屋上のフェンスの角に寄りかかりながら、俺は空を見上げてあいつが来る方法を妄想していた。すると、一人の女子が階段からやってきた。

その女子は俺の隣にストンと座った。しかし可愛い、田舎でしかみることの出来ない儚げな顔をしている。肩くらいの長さの茶髪、大きな瞳、長いまつ毛が目立つ。とにかく男受けの良さそうな顔。それにしてもやけに体を密着させて座ってくるなこいつ。


「あの、僕たち初対面ですよね」

「ええそうですけど・・」

いやそう言われても困る。それにその綺麗に湾曲した体にピッタリ張り付いたワイシャツのボタンの隙間から、黒のレースの何かが見えるんですけど。


「ああの何か僕しましたか?それに同じクラスじゃないですよね」

「同じクラスじゃないですし、私はあなたがコトリ様を駅で舐め回すように見ていたなんて噂は知らないですよ、」

コトリさん、もう他クラスに噂は広まっています。早く弁明してください。

あとコトリ様ってなんだよ。あいつは様をつけていいような尊いお方じゃないぞ。


「あ、ぇえっと、それで何か用があるんですか?」

「いや私も呼ばれたので・・」

「あ、そうなんだ。へへ」

ちょっとコトリさん?早くきてくださいよお願いしますよ。話のきっかけを作ろうとしている俺は実に惨めであった。そう気まずい時間が流れていると

「よいっしょ」

そう言いながら、俺から見て正面の老朽化してちぎれたフェンスの断面、直径一ミリから、身長162cmのコトリが出てきた。絞り器からホイップクリームが出てくるように。

「あれ今日は早いわね」

俺はその気持ち悪い光景に驚いていたが、俺の隣にいたこのたわわな女子はもっと驚いていた。


「遅かったなコトリ」

俺はそう言った後口パクで、助けてと言った。早くこの子をどうにかしてほしい。なんとか言ってやってくだせえ。

「あれその子誰?」

俺の口パクはどうやら通じなかったようだ。

「いやお前が呼んだんだろ」

「え?呼んでないわよ」


は?さっき呼ばれたって

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