オタク少女との談話
「ねぇ雨野クン。」
昼休み隣の席になってしまった紅花が話しかけてきた。
「...なんだよ。」
「一緒にお弁当を食べないかい。」
「食わない。」
「いやいや、机くっつけてお弁当を食べるというのは学園者ではお約束だろう。」
「それは創作の話だし、第一それは友達同士の場合だろ。俺とお前は友達でも無いしなりたくもない。」
「えっ、もしかして友達以上の関係になりたいのかい。ごめん、無理かな。」
「勝手に勘違いして勝手に振るな。」
「まぁ、冗談は置いておいて、一緒に食べよう。」
「いや、いい。」
「そうかありがとう。」
そう言って紅花は机を横にした。
「お前人の話聞いてた?」
「えっ、いいって言ったのは雨野クンじゃないか。」
「いや、いいって言うのはそういうのじゃなくて...いや、もう良いわ。」
私は赤花と会話をするのが面倒臭くなり机を横にして紅花の机に机をくっつけた。
「最初から大人しく一緒に食べてたら良かったのに。」
「お前マジで友達無くすぞ。」
「そういえば雨野クンは弁当を作って貰ってるのかい?」
「そうだな、母親が作ってる。」
「えー、残念。両親が遠くで働いてたりなんなりで親が家に居ない訳じゃないんだね。」
「そんな訳無いだろ。あと予め言っておくが俺は家事ほとんど出来ないからな。」
「えー、そんな見た目してるのに珍しいね。」
「お前マジぶん殴るぞ。」
「あっ、知ってるかい雨野クン。この学校の図書館にはラノベが置いて有るんだよ。」
「今時の学校はどこも置いて無いか?俺の中学には置いて有ったぞ。」
「えっ、それは羨ましい、私の中学には置いて無かったよ。」
「珍しいな。」
「そうなんだよ。だからリクエストしても置いてくれなかったから、自分の金使って買わなきゃいけなかったんだよ。」
「へぇー、大変だな。」
「ところで雨野クンの好きなラノベはなんだい?」
「俺の好きなラノベ?」
「うん。」
「やっぱハルヒかな。」
ハルヒとは涼宮ハルヒが設立したSOS団のメンバーを中心に展開する非日常学園ストーリーである。
「今の高校生にハルヒを好きな人居たんだね。たしか2007年にアニメ放送だったかな。」
「そうだな。ちなみに一巻は2003年に初版発行だぞ。」
「へぇ、古いね。」
「うるせぇ名作は何年経っても名作なんだよ。」
「いやぁごめんごめん。」
「...じゃあお前の好きなラノベは何なんだよ。」
「私はスレイヤーズ。ちなみに竜破斬の詠唱も出来るよ。」
「いや、スレイヤーズはハルヒより古いじゃねぇーか!」
主人公くんはツンデレ寄りの人ですが前回と今回はマジで嫌がってます。