棒
一人の男性が1本の棒を横切った。
「何だ?これ」彼は拾い上げると首をかしげた。
とりあえずきれいだったので家に持って帰った。
普通の木についている棒ではない。もっときれいな鉄の棒だ。
長さは大体30㎝ほど、真っ白で真ん中より少し上には丸い円があった。
家に持って帰ると、こっそり部屋に持ち込んだ。
そこではとりあえず地面に置いておいた。テーブルに向けて。
だが、晩御飯を食べて戻ってくるとベッドの方向を向いていた。
動かした記憶は一切ない。だから、転がって動いたのだろうと思った。
あの少し大きくなっているところが。
彼は棒を拾い上げると眺めていた。
すると、手のひらで棒は方向を変えた。
いくら方向を変えようとしてもベッドの方向を向いて動かない。
仕舞いにはベッドの下を覗いてみた。そこには磁石などが仕組まれていないかと思ったからだ。とても強力な。
だが、そこには磁石などなかった。
あったとすれば彼がずっとなくしていたものだった。
ベッドの下を見なかったのは大きな間違いだったが、この棒が見つけてくれた。
彼がそのものを拾ったとたんに棒はいうことを聞き始めた。
それから1年間、何事もなく彼の必要なことをどんな時でも教えてくれた。
道に迷えば息道を教えてくれて、物をなくせばそのありかをいつも教えてくれる。
仕事も手伝ってくれることはあった。
彼はその1年間、とてもいい暮らしをしていた。
何一つなくさず、迷わず、仕事もスムーズにできていた。
だが、ある日、それは変わってしまった。
悪い方向に。
彼はいつものように棒を信じて動いていた。
だが、恋人と2年ぶりにあったとき、棒は彼女を攻撃した。
彼は慌てて棒を抑えた。だが、棒の力は強かった。
そう簡単には止めることができなかった。
少しの間は止めていることができたが、手が滑り、飛んで行ってしまった。
もう一度つかんで抑えつけた。
だが、棒は無理やりでも彼女に襲い掛かろうとした。
仕舞いには折ろうとした。彼女を守るために。
硬かったが、少しずつ曲がってきた。
棒の力は確実に増し、逃げ出そうとしていた。
仕舞いには軽い音を出して2つになった。
何も動かなくなり、地面に落ちた。
だが、それはとても悪い考えだったということはすぐにわかった。
彼の恋人はそのまま駆け出していて、彼の財布はなかった。
彼女はスリだったのだ。彼は全く気付かづにいたのが悔しかった。
どうやらあの棒があっていたようだ。地面に落ちていた棒を見た。
棒はピクリとも動かずに死んでいたように見えた。
僕はこの棒を壊したことで人生が壊れたのだった。
そして、戻ることはもうなかった。
このつらい、悲しい人生は。
いつまでたったとしても戻ることはなかった。
彼はゆっくりと家に帰って言った。
手には白い棒を持って。一人の男性が1本の棒を横切った。
「何だ?これ」彼は拾い上げると首をかしげた。
とりあえずきれいだったので家に持って帰った。
普通の木についている棒ではない。もっときれいな鉄の棒だ。
長さは大体30㎝ほど、真っ白で真ん中より少し上には丸い円があった。
家に持って帰ると、こっそり部屋に持ち込んだ。
そこではとりあえず地面に置いておいた。テーブルに向けて。
だが、晩御飯を食べて戻ってくるとベッドの方向を向いていた。
動かした記憶は一切ない。だから、転がって動いたのだろうと思った。
あの少し大きくなっているところが。
彼は棒を拾い上げると眺めていた。
すると、手のひらで棒は方向を変えた。
いくら方向を変えようとしてもベッドの方向を向いて動かない。
仕舞いにはベッドの下を覗いてみた。そこには磁石などが仕組まれていないかと思ったからだ。とても強力な。
だが、そこには磁石などなかった。
あったとすれば彼がずっとなくしていたものだった。
ベッドの下を見なかったのは大きな間違いだったが、この棒が見つけてくれた。
彼がそのものを拾ったとたんに棒はいうことを聞き始めた。
それから1年間、何事もなく彼の必要なことをどんな時でも教えてくれた。
道に迷えば息道を教えてくれて、物をなくせばそのありかをいつも教えてくれる。
仕事も手伝ってくれることはあった。
彼はその1年間、とてもいい暮らしをしていた。
何一つなくさず、迷わず、仕事もスムーズにできていた。
だが、ある日、それは変わってしまった。
悪い方向に。
彼はいつものように棒を信じて動いていた。
だが、恋人と2年ぶりにあったとき、棒は彼女を攻撃した。
彼は慌てて棒を抑えた。だが、棒の力は強かった。
そう簡単には止めることができなかった。
少しの間は止めていることができたが、手が滑り、飛んで行ってしまった。
もう一度つかんで抑えつけた。
だが、棒は無理やりでも彼女に襲い掛かろうとした。
仕舞いには折ろうとした。彼女を守るために。
硬かったが、少しずつ曲がってきた。
棒の力は確実に増し、逃げ出そうとしていた。
仕舞いには軽い音を出して2つになった。
何も動かなくなり、地面に落ちた。
だが、それはとても悪い考えだったということはすぐにわかった。
彼の恋人はそのまま駆け出していて、彼の財布はなかった。
彼女はスリだったのだ。彼は全く気付かづにいたのが悔しかった。
どうやらあの棒があっていたようだ。地面に落ちていた棒を見た。
棒はピクリとも動かずに死んでいたように見えた。
僕はこの棒を壊したことで人生が壊れたのだった。
そして、戻ることはもうなかった。
このつらい、悲しい人生は。
いつまでたったとしても戻ることはなかった。
彼はゆっくりと家に帰って言った。
手には白い棒を持って。




