9 猫の締め
つまりね、あたいは、お花のゴムを手にした時に、全てを思い出したって訳。
なんていうの?記憶の鍵?
朋ちゃんから頂いた大切な宝物だったから、催眠も解けちゃったのね。
なぜ、あんなところに隠されてたかって?
リリカが、最初に隠したって白状したわ。
彼女も色々と、辛い思いをしてきたのね、そしてもちろん、あたい達は、リリカを許したの。
だって、仲間ですもの。
それに、泣いていたわ。自分が間違っていたって、何度も何度も謝ってくれたの。
あたいは、教えてあげたわ。
あたいにとって、リリカは唯一のリリカだわ、ってね。
そしたらさ、最近調子に乗って、ちょっとうざったいのよ。まぁ、あたいは大人だから我慢してあげるけどね。
というか、一度突き放したら、腐ったミカンみたいになっちゃったのよね、あの娘、メンタル弱いみたい。
それよりも、どうしてリリカみたいなひよっ子が、私達を操れたかってことよ。
簡単な催眠のようだけど、私達全員にかけるって、大変なことだと思うわけ。
リリカは、よく覚えていないのだけど、最初だけ、はっきり声がした、と言っているの。
怪しくない?
もし黒幕がいるのなら、今後も私達は気を付けなくちゃならないってことよ。
でも私達、弱っちぃでしょ?
戦う練習しなくちゃね。
シュッ シュッッ! あ、パンチよ。
ということで、謎の女は、ただの、メンタル弱い女だったって訳。
あたいのお話、どうだった?
ふふふ、返事は聞かないわ。
じゃあね。また、お話できたら教えてあげる。
ばーい。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。