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~モブの俺、幼女になる~

作者: 零堵

「……まじかよ……」

そんな事を呟いてしまった。まあ、呟きたくもなるってもんよ。だって……俺の今の状態を一言でいうと……女になってるって事。

まず俺の事を話そうと思う。俺は普通の高校生だった。まあ……ぼっちだったけどな?

友達とか彼女とかいなかったし。学校にだって、一人で寂しく通っていたしな……別に引きこもりじゃ無かったけど。そんな俺だったが……気が付くと、女の子になっていた。

しかもどう見ても幼女。これ…誰得ですか?って感じなんだが? 身長からしてどうみても5歳児っぽいんだよな? 何で女になってるって解ったと言うのは、まあ察してくれ。

で……これから俺は何をすればいいんだ? ちょっと考えてみよう。

俺は元々高校生だった。けど今はどう見ても幼女。で、今いる俺の居場所。

どう見ても俺の部屋では無く、子供用の寝室っぽい感じの部屋。鏡があったので、改めて自分の姿をみて驚いた。

「目がオッドアイに銀髪、なんだよこれ……」

まず髪の色が銀髪で、右目が赤色、左目が青色のオッドアイだった。どうみても純粋な一般人じゃない感じがする。と言うかここ、俺のいた世界なのだろうか? もしかしてこれってラノベとかよくある異世界転生とか言うんじゃね? 俺もラノベは好きだったし、そういった異世界転生物の作品は結構読み漁ってはいたけど、まさか自分が体験するとか思わなかった。こう言うのって、自分の本体が死んだりして、神様とかに会ってチートとか色々な特権を与えるとかそんな感じが異世界転生じゃないの?って思うけど、俺……神様とかに会ってないぞ。気が付いたらこの姿だしな?

普通の高校生でモブだった俺が、オッドアイの幼女になって何をしろって言うんだよ。マジであり得ねえ……どうせならチートとか貰って、異世界に行ってハーレムとか目指すとかでもいいんじゃないかって感じだけど、この体じゃあそんな事って絶対に無理だし。だから何を目的にすればいいんだよって思ってしまうじゃないか……まずは……自分に出来る事から始めるか……

俺はそう決めて、とりあえず何が出来るか探ってみる事にした。

数十分ぐらいたって解った事。流石幼女って言った所か、体力がなさすぎる。

ちょっと歩いただけで、なんか疲労感がものすごく感じるし、元の体との身長差が違うので、目に見える視界が低いので、平衡感覚が狂いそうになってしまった。

だから休憩しながら、体を動かして解った事。

俺は……見た目が変わっている普通の幼女だと言う事だった。勿論、チート能力、もしかしたら魔法とか使えるのかって一人で思いつく限りの魔法を叫んでみたけど、全く反応なし。

体力が無さすぎるので、ちょっと叫んだだけで息切れしたりもしてしまったので、再び休む事に。

この体……マジでやりにくい……と言うか病弱すぎるだろ……ちょっと体力つけないとこれからやばいかも知れない。だって……元の姿に戻る方法とか全く解ってない状態だからな?

とりあえず……出来る事は一通りやった。後は……この部屋の外に出て、情報収集だが……

一体何が待ち受けているのか? かなり不安がある。こっちは何も出来ない普通の幼女だからな?

まずは深呼吸して落ち着くか……ふう…………よし、覚悟は決まったな。

こうして俺は、部屋の外に出る事にしたのだった。






ここからは色々なことがありすぎたので、簡潔に纏めようと思う。

まず……思った通り、俺は元の世界とは違った世界。異世界にいた。

で、俺がなっている幼女、なんか……魔王って呼ばれてる男の娘らしいですよ?

この魔王って呼ばれている男、銀髪のイケメンだった。こんな男が女にモテるのだろう。別にう、羨ましくないけどな? で、その魔王。一言で言うとかなりの過保護だった。

俺に抱き着いてすりすりしてくるし、ちょっとうっとおしいレベルで俺の事を可愛がってくる。

一応こんなのでも父親なので、魔王って呼ばれているぐらいだし、試しに「お父様」って呼んでみたら、この魔王「違うでしょ? パパでしょ?」って言ってきやがった。マジでうざかった。

でも……魔王って事は、その魔王を退治しに来る勇者っているんじゃないか?って思ったので、この魔王に「パパ、勇者っているの?」って可愛く言ってみると「勇者? 勇者ならいるじゃないか、部屋にいるぞ」って言われて案内された部屋にいたのが……勇者だった。

ちなみにこの女勇者、どうやら俺の母親らしい。何でも元々勇者は、魔王退治を目標に旅をしていて、魔王に直面するとその美貌にあっさり陥落。で、魔王に求婚を迫って今じゃすっかり魔王とラブラブなんだそうです。ちょっと何を言ってるんですかね? この女勇者は? ちなみにこの女勇者。元転生者だそうです。何でも神様っぽい者に魔王を倒したら元の世界に戻してあげると約束してたのにそれをあっさりと裏切って、魔王と一緒に暮らしているって感じなのだそうで……で、魔王とラブラブしてあっさり妊娠。俺と言う美少女を産み落としたと。戻る気全然ないじゃん……じゃあ俺、このままこの魔王と勇者の子供として過ごす羽目になるのか? モブだった俺が? マジかよ……俺はちょっとだけ思っていた。

もしかしたら他に転生者がいて、魔王とかそういった感じの奴を倒したら元の世界に戻すとかあるんじゃないか……って、けどこれじゃあ元の世界に戻れないし、元の姿にも戻れないと思う。

元の世界には俺の両親だっているのに、俺がいなくなって悲しんだりはしてないだろうか……って思ったけど、翌々考えたら家の親は放任主義だったし、俺には妹がいたから、両親は妹の方を溺愛していた気がする。ま、今はこんな幼女だし、考えても仕方がないか……なら、やれる事は一つ……

この両親に愛されるように振舞って行く事にしよう……それしか生きる道がないしな?

そう考えた俺は、この魔王夫婦に思いっきり甘える事にしたのであった……





~短編で書いてみました~

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