第1章「覚醒の夜」・3
「『アートマン』か……」
食事とシャワーを済ませた蒼は日課のゲームを遊ぶ気にもならずいつもより早めにベッドに入ったが頭に浮かぶ雑念のせいでまったく寝付けない。まだかすかに残っている首を締められた痕。自分の影から出現した『彷徨える影』。どれもこれも否定しようがない現実で、だからこそ蒼は心の中に渦巻く不安を拭い去ることができなかった。
「……」
むくりとベッドから体を起こした蒼は寝間着から私服に着替えて家を出る。わけもなくあの陸橋に行きたいと思った。そこに白が居るのではないかと。
(……最近ずっとあの月を見る気がする……本当に何なんだろう)
蒼は頭上に浮かぶ赤い月を辟易とした顔で見上げる。やはり彼女は今もこうして蒼みたいにあの月を見つめているのだろうか。
「やっぱり居ないか……」
そうして歩いて五分くらいの距離にある陸橋へ到着したが、そこには誰も居らず、車も全然通っていなかった。どこか期待はずれのような気持ちで蒼は踵を返し、大人しく来た道を戻ろうとした。その時だった。
「……?」
突然なにか気配がした蒼は後ろを振り返り、目の前に広がる闇を凝視する。街灯の頼りない輝きが規則的に連なる歩道、その向こうに『何か』が居る。
蒼の後方にはツンツンにセットされた金髪にピアス、スタジャンにジーンズという出で立ちの少年とノースリーブのパーカーにホットパンツ、ストライプのニーソックスとキャップ、そして緑色のメッシュの入った髪が特徴的な少女が居た。しかし蒼が注目したのはその二人組の背後に立っている『異形』だ。それはこの現代日本の閑静な住宅街において似つかわしくない巨大な『ロボット』と『魔女』だった。全長三メートルはゆうに超すであろう『ロボット』の方はオレンジ色を基調としたカラーリングで、マッシブなフォルムの、いわゆる『スーパーロボット』っぽい見た目をしており、エメラルドのような緑色の丸い宝玉に乗った『魔女』の方はというと裸の女性のマネキン人形がツバの大きな帽子とマント、二匹の蛇が絡みついた意匠が施された杖を携えた見た目をしている。どちらも決して作り物ではない。目の前の光景に驚愕し、硬直した蒼だが、少年と少女もそんな蒼の存在に気付いた。
「おっ、お前まさか『コレ』が見えるのか」
「ま、まさか……」
目を丸くした金髪の少年が親指で『ロボットのアートマン』を示す。
「そう、『アートマン』。アンタも持ってるでしょ?」
「くっ……!」
蒼はわずかに後ずさり、ふたりから距離を取る。
「……そんな身構えなくても特に悪いようにはしないわよ」
「初対面の相手にそんな態度取られるとこっちも結構傷つくというかなんというか……でもまぁ目当ての相手がすぐに見つかってラッキーだったな」
「最初に外見の特徴を伝えられた時は地味過ぎて見つかりっこないと思ったけど案外そうでもなかったわね」
どうしたものかといった様子で後頭部を掻きながら金髪の少年がゆっくりと蒼の方に近づいてくる。しかしその時、蒼の脳裏に一瞬ノイズのようなイメージが浮かんだ。
――お前のせいだ。
――謝れ!
――お前のせいでアイツは……!
「……るな」
「あん?」
顔を俯向け、わなわなと肩を震わせる蒼の様子に金髪の少年は怪訝な表情を浮かべた。そのときだった。
「こっちに来るな……ッ!!」
「うおっ!?」
「ちょっ……いきなり何して……!」
いきなり蒼の背後から『彷徨える影』が現れ、一瞬の警告も猶予も与えず拳銃を発砲した。青い尾を引く弾丸は金髪の少年とメッシュの少女の間を通り抜けて闇夜へ消えていく。しかし肌に伝わるただならぬ殺気にふたりははっと息を呑む。
「マジかこいついきなり撃ちやがった! やべぇ!!」
「そっちがその気ならこっちだって容赦しないわよ……! 『賢者の原石』!!」
「そ、そうだな! 相手がワルなら成敗するのがヒーロー……『鉄王』!!」
ふたりの呼びかけに応じ、『魔女』……『賢者の原石』と『ロボット』……『鉄王』が動き出した。『賢者の原石』が繰り出すのは周囲に浮かぶ六つのエメラルドの宝石を使った全方位攻撃だ。それらの宝石は高速で空中を縦横無尽に飛び交い、あらゆる方向から『彷徨える影』に向かって特攻を繰り返すが、『彷徨える影』はそれらの攻撃を二挺拳銃ですべて撃ち落としてみせた。それに続いて背後から襲ってきた『鉄王』のプレス機のようなパンチも身体を横にするという最小限の動きだけで回避し、がら空きの胴体に連射を叩き込んだ。
「うおっ!!」
バランスを崩した『鉄王』が背中から倒れ、警戒を強めた少女が『賢者の原石』を下がらせる。しかし蒼はふたりを圧倒しているこのチャンスを逃さず、『彷徨える影』を相手に接近させた。
「迂闊なんだよ! 喰らいな!」
しかし金髪の少年が叫ぶと同時、倒れていた『鉄王』の右手がいきなり動き出し、ぎゅっと何かを掴んだ。すると突如『彷徨える影』の足元から青白い稲妻が生じ、その全身を貫いた。
「なにっ!?」
「ナーイス」
強烈な電流を浴びて硬直する『彷徨える影』に『賢者の原石』が反撃に出る。手に携えた杖……『ケリュケイオン』を地面に突き立てると、空中に巨大な魔法陣が出現し、その内側から緑の光線が放たれた。莫大なエネルギーを秘めたそれは無防備な『彷徨える影』に直撃し、そのままなす術なく『彷徨える影』は闇に溶けてしまった。
「……っ!!」
『彷徨える影』の受けたダメージがフィードバックしているのか胸に走る鈍い痛みに堪えきれず膝から崩れ落ちた蒼はその場にうずくまる。しかし怒り心頭といった様子の少年は無抵抗の蒼に近づき、彼の胸ぐらを掴んで無理やり身体を起こさせるとその顔面にパンチを叩き込む。
「うぐっ……!」
鈍い音とともに蒼の身体はゴミ捨て場に倒れ込む。口の中を切ってしまったようで唇の端から血が伝う。
「アンタ正気!? 『アートマン』の力でアタシたちを殺すつもりなの!?」
倒れている蒼に少女が詰め寄り、『賢者の原石』が彼の喉元に『ケリュケイオン』を突きつける。しかし蒼の敵意はまだ消え去っていない。
「『彷徨える影』……!」
倒れ込む蒼の頭上に先程撃破した『彷徨える影』が再び出現し、ふたりははっと息を呑んだ。
「なっ……! なんでアンタがまたそれを呼び出せるのよ! それはさっきアタシたちが……」
「くそ、上等だ! そっちがその気ならこっちも本気を出してやる! 死んでも文句言うんじゃねぇぞ!!」
対する少年と少女も頭に血が上り、それぞれの『アートマン』で『彷徨える影』に攻撃を仕掛ける。しかしそんな混乱は一瞬にして収まった。
「畜生なんだよ今度は!?」
「『死想の聖母』……!? まさか……!」
「……!」
三体の『アートマン』がぶつかり合う直前、強烈な風が吹いたことでその場に居た全員を吹き飛ばしたのだ。邪魔をしたのは誰かと三人は乱入した人物の姿を確認するが、それは全員が知る人物だった。
「深雪白……?」
ぽつりと蒼が彼女の名前を呼ぶ。
蒼を庇うように立っていたのはまさしく彼のクラスメイトであり謎多き少女・深雪白だった。そして彼女の隣には片翼片角で黒衣を纏う『死神』……『死想の聖母』が大鎌を携えて佇んでいる。
「……轟も萌葱も頭を冷やして。私たちはこうして争っている場合じゃない……」
「どきなよ白! そいつはアタシたちを殺そうとしたのよ!」
「そうだぜ! このまま報復もなしに野放しになんてできっかよ!! 邪魔するってんならお前も……!」
ふたりを嗜める白に少年……山吹轟と少女……若葉萌葱は『アートマン』で攻撃を命じる。しかしふたりの攻撃は白には通用しなかった。
「争っている場合じゃないと言っているの」
『鉄王』の雷撃と『賢者の原石』の砲撃は『死想の聖母』の大鎌の一振りによって霧散した。その様子を見て冷静さを取り戻した轟と萌葱は大人しく『アートマン』を戻す。
「ちっ……わーったよ! 好きにしろ! オレはもう知らねー!」
「……ほら、キミも」
「えっ、ああうん……」
白に従い、蒼も同じく『彷徨える影』を引っ込めた。しかし轟も萌葱もあまり納得していない様子だ。
「でもそいつはどうするのよ。アタシたちを襲ったのにまさかそのまま帰すつもりじゃないよね?」
「……それについての心配はいらない。後は私に任せて」
「……ふーん、そう。好きにすれば?」
「まぁいいや。じゃあオレたち先帰るわ」
白の言葉を信じ、案外大人しくふたりは一緒にその場を立ち去る。その背中を見送る蒼は己の右手の掌に視線を落とす。
「……どうして僕はあんなことを……」
自分がやってしまったことの重大さを再確認し、蒼は膝を震わせた。何故彼らを攻撃してしまったのか自分でも理解できなかった。それゆえに自分が持っている『アートマン』の力に恐怖を抱く。
「着いてきて」
しかしそんな蒼の気持ちを無視して白は彼の上着の袖を引っ張る。どこか連れていきたい場所があるようだ。
「着いてくって……どこにさ」
「来ればわかる」
「……」
仕方なく蒼は白に着いていくことにした。正直なところ素性の知れない白と一緒に行動するのは不安しかないが、それ以上に自分が持つ『アートマン』の力の方がもっと不安なのでこの力について学ぶためにも白に着いていく方がいいだろう。
これからどうなってしまうんだろうと蒼は三日月が浮かぶ夜空を仰いだ。
◆◆◆
夜〇時。蒼と白はふたり並んで電車の座席に座っていた。他に乗客はおらず、ずっと無言のままここに居る。そもそもどこを目指しているのかもわからないが蒼が何度質問しても白は「すぐにわかる」の一点張りだ。
「……で、いつになったら目的地に着くの……?」
「そろそろ着くから」
「はぁ……」
再びの無言。
なんだか気まずさを感じてそわそわする蒼だが横目で白の様子を確認しても彼女は無表情で何を考えているのかわからない。その浮世離れした美貌といいまるで精巧なロボットのようだ。蒼はぼんやりと窓の外に広がる『彩羽市』の街を眺める。オフィス街とベッドタウンふたつの面を宿すこの街にいつからかなんとも言えない違和感のようなものを抱くようになっていた。一見平和だけど指先一つで簡単に壊れてしまいそうなそんな不安だ。
「……どうして轟や萌葱と戦っていたの?」
うまく説明できない不安に押しつぶされそうになっていた時、ふと隣の白が尋ねた。
「……実のところ僕はさっきのことをよく覚えていないんだ……」
蒼は赤く腫れた頬をさすり、轟に殴られた時の感触を思い出す。あの時は頭の中が真っ白になっていて本当に自分でもわけがわからなかった。でも確かなことは自分がとてつもない恐怖を抱いていたことだった。
「……でもなんだか、とても怖かったんだ」
「あのふたりが?」
白の言葉を蒼は首を左右に振って否定する。
「最初は『アートマン』なんてわけのわからない力を見せてきたふたりを恐ろしいと思ったのかもしれない。でもそれはちょっと違ったんだと思う」
蒼はじっと己の掌を見つめる。そこに感じるのは己の分身である『彷徨える影』が握る冷たい拳銃の感触だ。その冷たさが蒼の背筋を凍てつかせる。
「本当に怖かったのは……勝手に僕の身体が動いたことだった」
我ながら子供じみたくだらない言い訳だと思う。でもそうとしか説明できなかった。
「僕は衝動的に『彷徨える影』の引き金を引いていたんだけど、あんなこと本当はするつもりなかった……いきなり目の前が真っ暗になって……気がついたらあんなことになっていた。君が止めてくれなかったら僕やあのふたりがどうなっていたかわからないよ」
そう、いきなり『アートマン』を見せて蒼を驚かせたとはいえふたりは蒼に対して全く敵意はなく、先に攻撃したのは紛れもなく蒼で、だから悪いのはすべて蒼なのだ。だからふたりの傷ついた顔や怒った顔を思い出して蒼はとても申し訳なく思う。
「もしかしたら僕はとても恐ろしい人間なのかもしれない」
「ふぅん……」
白の返事はそっけない。しかし変に同情されたり擁護されるよりはこっちの方が蒼にとっては気が楽だった。そしてちょうど同じタイミングで電車がどこかの駅に停車し、白は無言で立ち上がった。
「ここで降りるの?」
「そう」
白に続いて蒼も電車を降り、小さくなっていくテールライトをぼんやりと見送る。ふたりがやってきたのは寂れた小さな無人駅だった。山の方にあるようで、遠くを見ると無数に煌めくビルのシルエットが見える。駅名標を確認するが字は掠れてよく読めない。おそらく利用客が少ないマイナーな駅なのだろう。
「ん……?」
しかし何かその風景に違和感があり、蒼はじっと目を凝らす。赤い月を中心に何か黒い影が浮かび上がっている。それがなんなのか蒼にはまったく見当がつかない。
「あれは……」
「気付いた? あれがこの街の真実」
『彩羽市』の中心に広がるオフィス街、それをまるごと呑み込むほどの大きさを誇る何かがそこにあった。暗いのに加えてシルエット自体が朧げでよく見えないが、目と足が複数あり、巨大な蜘蛛のように見える。そして今まで蒼が月だと思っていたものはその影のちょうど胸のあたりに浮かんでいる。
「なんなんだアレ……」
「『怒りの日』。そう名付けられたけど私たちもまだその正体は掴めていない。でもあれは少なくとも私たちが『アートマン』の能力に目覚めるより以前にそこに居た。一度もアレが動いた気配は無いけどいつ動き出して街をめちゃくちゃにするかはわからない」
白も蒼の隣に立ち、じっとその「怪物」を凝視する。やはり彼女は無表情で何を考えているのかわからない。しかしあの「怪物」の危険性はその口ぶりからも伝わってきた。
「……あんなの倒せるの?」
「とても難しいと思う。だからキミの力が欲しい。とても危険だし無理強いはしないけど」
改めて蒼は自分の生活する街の上に佇む『怒りの日』をじっと見つめる。目を覚ましたアレによって街を破壊されるのはごめんだが、かといってあんな化け物と正面から戦うのも無謀だ。いきなりあんなものを見せられても答えなんてすぐに下せない。
「……少し考えさせて」
「わかった。でも返事はできるだけ早くにお願い。私たちは近い内にアレの掃討に向かうつもりだから」
彼女のそんな言葉を聞いて蒼は唖然とする。
「アレを掃討って……そんな無茶だ! できっこないって……」
「できなくてもやるしかない。あの『ニラートマン』を放っておくことはできないから。そうしなければいつかアレはこの街を滅ぼしてしまう。それだけは避けなくちゃいけない」
「そんな……どうして……」
どうして恐怖を覚えないのか。
『怒りの日』を見つめる白に蒼は信じられないものを見るかのような目を向ける。何故自分の身が危ないというのにこれほどの覚悟を決められるのか彼にはわからなかった。しかしなんとなくだが確実にアレにはタイムリミットがあるのだと蒼にも理解できた。おそらくもう間もなく。
「僕は……どうすればいいんだ」
そんな弱音を吐くが白は何も答えてはくれなかった。
◆◆◆
夜〇時をとっくに過ぎた何もない山の中で蒼は途方に暮れていた。ここには白以外誰も居ないし店や民家も無い。こんな時間ではバスや電車も使えない。
「そういえばもう電車無いけど僕たちどうやって帰るの? どこかに泊まるとか……」
「大丈夫。クルマを呼んだ」
「タクシーとか?」
「あれ」
白が指差した方を見るとぐねぐねに曲がった車道のずっと向こうに眩しいヘッドライトが見えた。それはどんどんと近付いてきて、やがて蒼たちの前に停車する。最近発売した大手メーカーの高級車だ。
「どうぞ」
どうすればいいのかと蒼が立ち尽くしていると後部座席に先に座った白が招き入れ、蒼もおずおずとドアを開けて白の隣に座る。
「し、失礼します……」
座り心地がこの上なく快適でびっくりしていると運転席の方から渋い声がした。
「キミが夜見君かね」
「あ、はい、夜見蒼です……もしかして深雪さんのお父さんですか?」
運転席に座る男が振り返り蒼と目が合う。高校生の娘を持っているにしては若く見える壮年の男だ。髪は若干白髪交じりだが身体は適度に鍛えられていて黒縁のメガネが知的に見える。その顔は以前どこかで見た記憶があった。
「ああ。深雪黎人だ。いつも娘が世話になっているね」
「いえいえそんなこと……」
「娘のわがままで遅い時間にこんなところまで連れてこられて大変だっただろう。家はどこだね? 送らせてもらう」
「えっと……」
蒼は自分の住所を教え、黎人はその住所をナビに入力して案内を表示し、車を目的地に向けて発進させる。よほどいいタイヤを使っているのか悪路極まりない山の中でも座り心地は快適だ。しかし社内では誰も一言も話さず、なんだか気まずい。蒼は気を利かせて口を開く。
「そういえば失礼ですが……黎人さんって心理学系の本とか出されてますか? 『オートマータの世界』っていうタイトルの」
学校から帰る途中蒼が目にした本について尋ねると黎人は前を見ながら首肯する。
「ああ、よく知っているね。恥ずかしながら私の著作だよ。それがどうしたのかな?」
「あの内容の意味についてうよく知りたくて……」
「そのままの意味だよ。人は心を捨てることで真の幸福を得られる。私の長年に渡る研究から導き出されたシンプルな答えだよ」
「心を捨てる……」
黎人の言うことはやはりよくわからない。しかし蒼は少しだけその理屈がわかる気がした。辛いと感じる心があるから人は自分は不幸だと考えてしまう。ならば辛いと感じる心が無ければ人は幸せなのかもしれないと。
「着いたよ」
「あ、ありがとうございます」
するといつの間にか車は蒼の住むマンションの前に停まっていた。長い時間考え事をしていたようだ。蒼は慌てて持ち物を持って車を出る。
「さようなら夜見くん」
「さ、さよなら深雪さん。また」
車内の白が窓を開け、蒼に向かって小さく手を振り、蒼も同じく手を振り返す。
「では失礼する」
すると深雪親子を乗せた車は走り出し、住宅街の向こうへと消えていく。ひとり残された蒼はただ静かに小さくなっていく赤いテールランプを見送った。なんだか色んなことがあった一日だった。