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お家、お城?お屋敷です

 「お爺ちゃんこれ・・・なに・・・」

 「ワシに聞かれても、まさかこんなに大きいとは思ってなかったからのう」


 そう、今いるのは先週デロに貰った屋敷なのじゃが。これは屋敷というよりも「城」と言った方がいい広さだった。

 場所はカムタール王国の都から北へ進んだところにある町で、ここには一つの迷宮ダンジョンがある。そんな町の外れ大助の貰った屋敷はあった。

 既に大助は自分の事について彼らには話してある。


 「ま、いいんじゃねぇか。国王持ちなんだし。すきに使わせてもらおうぜ」

 「そうだね、そうだよね。わ~凄いな~私、お城に住むの夢だったんだ~」

 「大丈夫ですかレイ。なんか声に覇気がありませんが・・・」

 「ん~ぜんぜん、ダイダイ大丈夫だよ~」


 人はあまりにも自分の常識から外れた物事を目にすると壊れる。どこかでそんな事を聞いた気がするが、まさか事実だったとは・・・。

 とりあえず壊れたら叩いて直す。これ基本!なんじゃが、流石にかわいそうだし、揺すってみる。


 「レイ現実じゃ。早く中を見に行こ」

 「そうだぜレイ、さっさと行くぞ。この機会を逃したら次はいつこんな家に住めるかわからねぇぞ」

 「そ、そうだよね、ね」


 いまだにテンションが怪しいレイを連れて門をあける。


 「「「「お帰りなさいませご主人様!!」」」」

 「メイド来た━━━━━━!!!」

 「お、お爺ちゃんどうしたの」

 「じいちゃん大丈夫か!?」

 「赤羽さん!?」


 危険じゃ、これは危険すぎる。まさかのメイドじゃ。リアルメイドじゃ!スッばらしぃ!!

 おっと、年甲斐もなく取り乱してしまった。


 「すまんのう、大丈夫じゃ」

 「皆様お帰りなさいませ。

 私この屋敷の執事になりましたセバスと申します。今後はこの屋敷の使用人の管理及び旦那様のお世話をさせて頂きます」

 「そうか、よろしく頼むよ。部屋はこちらで決めていいかのう」

 「はい、問題ありませんが陛下より手紙を受け取っておりますのでどうかそちらをお読みになってからにしてくださいませ」


 大助は封蝋のされた手紙をあけて読む。どうやらこの屋敷の注意事項のようなものがかかれてある。

 一通り読み終えると早速皆で部屋を選ぶことにした。屋敷は四階建てで、一階に食堂と大浴場、使用人控え室があり。二階と三階には各十部屋あり最上階は七部屋に加えて書斎がある。そこで大助五人は最上階の景色がいい部屋を使うことにした。

 ちなみに使用人は庭の隅にある別棟べつむねの部屋を使うことになっている。

 

 「うあ~ふかふかだよ。ふかふかだよ!」

 「ほらレイルはしゃがないんですよ」

 「わかってるよ~。でもでも!すっごいよ!ふかふかの天蓋付ベッドだよ!このあふれでる衝動、止められないよ!」

 

 ベッドの上ではしゃぐレイルを嗜めてはいるものの、聖の目もキラキラと輝いていることから物凄く興奮しているのだろうということがわかる。やはりこうゆう贅沢は憧れるのだろう。


 「ガジル、今日は疲れたからワシは休ませて貰うよ」

 

 一瞬不思議そうな顔をしたが察したのだろう。結局、今日は皆で休むことになった。

 そこでワシは書斎に入ってみることにした。同じ階の扉を出て右の一番奥にそれはある。ということになっているのだが・・・


 「流石に扉もないのはありえないじゃろ・・・」


 そう、書斎には扉がなかったのだ。まあ魔力の痕跡(魔力痕)から扉の位置はわかるが。扉のある場所に手をかざし魔力を流す。


 「魔質を照合・・・賢者と確認。解除コードをどうぞ」

 「●●▲■●○★□◇」

 「・・・認証コード確認しました。合言葉をどうぞ

 魔王を倒し・・・」

 「おっぱいを守る!!」

 「合言葉を確認しました。どうぞお入り下さい」


 突然何もなかった場所に一枚の扉が浮かびあがる、それは手をかけてもいないのにひとりでに開いた。

 中に入ると灯りが点る。すこし埃っぽいが、長い間放置されていたとは思えないほどきれいだった。

 棚から一冊本をとってみた。


 「んんん!?」


 なんとそれはただのエロ本だった。表紙には薄い布をかけただけの、その、かなり起伏の激しいお姉さんの絵が描いてある。


 「ん、これは封印した方がよさそうじゃ」


 とりあえずもとあった場所に戻す。よく見ると棚の上にエロ本と書いてあった。それでいいのか賢者!

 一回りして気になった本を机に置き腰かける。かなりクッションの効いた座り心地のいいものだった。


 「旦那様、中にいらっしゃいますか」

 「ん、おおいかんいかん。あまりにも座り心地がよくてねてしまったようじゃ」

 「どうしたんじゃ?」

 「はい、お夕飯のしたくが整いましたのでどうぞ食堂にお越しくださいませ」

 「そうだったのか、わざわざありがとう」

 「いえ、これが仕事ゆえ。では私は失礼致しますが何かご用件はおありでしょうか」

 「いや、ないよ」

 「作用でございますか、では失礼致します」


 ワシはすこし急いで食堂へむかう。まさか午前中からずっと書斎にいたとは思わなかった。階段を降りるといい臭いがしてくる。


 「あ、やっと、やっと来た~。もう!レイお腹ペコペコだよ。お腹と背中くっついちゃうよ~!」

 「すまんのう。先に食べててくれてもよかったんじゃよ」

 「そういうわけにはいきません。ここの主は赤羽さんなのですから」

 「そうだぜ!それに皆で食べた方がメシもより旨くなるだろ」

 

 確かにそうじゃ。しかし、なんとも不思議じゃ。こちらの世界に来てまだ少ししか経っていないというのにもうこんなに仲間ができて、まさに転移特典というやつじゃろ。


 「あ~、あ~、もうお腹すいた~!!」

 「おお、じゃあ早く食べようかのう」


*****


 「いや~うまかったな~」

 「んっ、レイもう食べられないよ~」 

 「皆様お風呂の準備が整いましたのでどうぞお入り下さい」

 

 セバスに案内されお風呂へ向かう。奥が女湯、手前が男湯だ。大助とガジルはもちろん手前の風呂に入った。


 「ふぁぁ~気持ちいいな、こりゃ天国だぜ」

 「そうじゃな」

 

 とても広い浴室の中には外の映像が映されており、上を見上げるとキレイな星々が輝いているのが観られる。まるで日本の露天風呂のようだ。

 

 「あ~あとは可愛い女の子とお風呂に入れたら最高なんだがな~」

 「ホッホッホッ、それはむりじゃな」

 「地がいねぇや」


 ガゴゥォン


 ウィィィン


 「これは、なんだ!?━━━とかいった方がいいか?」

 「いや、要らんじゃろ。それより誰かを読んで灯りがをつけて貰わないとじゃな」

 

 ガジルが立ち上がってセバスを呼びに行こうとした瞬間どこからともなく壁に映像が映った。


 「うぉぉぉぉ!!」

 「こらっ!みちゃだめじゃろ。何処かに消すためのスイッチがあるはずじゃ」

 「でもこんなのめったにみられねぇぞ」


 そこに映っていたのはレイと聖の裸じや。レイの胸は大きくも小さくもないが、腰回りが細くお尻が適度な大きさで、スタイルがいい。聖はとにかく凄かった。着痩せするタイプなのだろう。胸はレイの倍くらいの大きさなのに。腰は細く足もスラッとして長くキレイじゃ。以前はよくみれなかったがとてもいいカラダをしている。


 「ん!?ちがうじゃろ!!」

 「な、なんだよ、じいちゃん、俺だってこれだけは譲れねぇぞ!!それに━━━」


 消えた・・・。ガジルが消えた。ついさっきまで目の前にいたのに・・・


 「な!?な、な、なんれ、なんであなたがこ、ここにいるのですか!?」

 「あっ、ごちそうさまです。━━━グボヘ」


 どうやら向こうのお風呂に行っちゃったようじゃな。な~む~。とりあえずワシはもう少し入ってから出るかのう。


 




 

 

最近投稿していなかったので忘れられていないか心配だったのですが、読んで頂きありがとうございます。


次回は月曜日に投稿できますのでどうぞよろしくお願いいたします。(もう書き上がっているので大丈夫)

ではまた!

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