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第十二章 第四話
藤崎からの伝令は、二藤次の住まう平賀へ赴いた。真備の娘道子を藤崎に呼ぶためだ。
道子は訴えた。
「身を案ずるためならば、平賀に守衛を差し向けなさればよいではありませぬか。」
「それはいかんと安東様の申しつけです。二藤次を守ろうものなら、二藤次を正当化することになる。すると、奥州の心情が崩れ去ります。」
道子は伝令の袖を掴んだ。
「そんなの、あなた達の勝手よ。」
目が赤い。
「いいわよ。私はずっとここに残る。藤崎に行かないし、実家にも戻らないわ。」
道子は広忠に駆け寄った。そして、涙を流す。広忠は道子を抱きしめた。
広忠は思う。
“恨みは永遠に続く。なんとか、断ち切ることは出来ないか。”




