人物事典
奥州再乱をご覧いただき、ありがとうございます。
このページでは、登場人物の簡単な解説を行うので、読む上での参考になればうれしいです。
奥州人または奥州藤原氏幕下
大河兼任 おおかわかねとう (1155?-1190)
本作の主人公。大河次郎兼任とも。兄を幼くして亡くす。
秋田県五城目町または青森県弘前市の生まれと伝わる。
周りの人望あつく、奥州藤原氏滅亡後は奥州再乱の大将に推された。
大円 たいえん (1157?-1215?)
兼任の弟。新田三郎入道とも。大円の名は今作での設定。
僧侶となり、各地より情報を集めていたのだろうか。
忠実では反乱の際に、弟の二藤次と真っ先に鎌倉へ従ったという。
2017/2/16追記。出家前の名前は新田三郎近綱が有力。
二藤次 にとうじ (1158?-1194?)
兼任と大円の弟。大河二藤次忠季とも。曽我の苗字に変わるのは今作での設定。
兼任を"陽"とするならば、二藤次は"陰"である。
忠実では反乱の前すでに鎌倉の御家人となっていたという。
大河兼友 おおかわかねとも (1175?-1190)
兼任の息子。幼名は鶴太郎。
今作では1189年に戦死したという設定。
実際は土民に殺されて生涯を終えたという説もある。
安東高季 あんとうたかすえ (1156?-1230?)
津軽藤崎の領主。安藤五郎の称が正しく、”高季”は今作での設定。
兼任の盟友で、江留沼の戦いでの連携プレイも信頼し合っているからこそ。
忠実では北条義時の家来として陸奥へ入ったとも、
在地の豪族出身で兼任を背後から討ったとも伝わる。
2017/2/16追記。本名は安藤五郎高任が有力。
小野真備 おのまきび (1151?-1225?)
安東氏家臣で、高季の忠臣。今作のみの存在。
兼任・二藤次・高季の三者間で重要な役目を担う。
藤原秀栄 ふじわらのひでひさ (1125?-1193?)
十三藤原氏当主で、奥州藤原氏三代目の藤原秀衡の弟。
白髭公は今作での設定。平泉より逃げてきて、十三湊に拠点を移す。
秀栄の名のもとに、奥州再乱の軍勢が集められた。
佐藤信重 さとうのぶしげ (1155?-1200?)
奥州藤原氏家臣で陸奥国信夫郡領主の佐藤元治庶子。
源義経家来の佐藤継信忠信兄弟はその兄。兼任の寝こみを襲う。
"信重"は本ページのみの設定で、多くの佐藤含む諸氏が北へ逃げ込んだのは事実。
2017/2/16追記。本名は佐藤七郎信政が有力。
坂東人または源氏幕下
工藤祐経 くどうすけつね (1147-1193)
源氏家臣で伊豆国伊東の領主。武勇策謀と共に長ける。
曽我兄弟にとっての仇だが、かつては彼らの祖父が祐経にとっての仇だった。
子孫には宮崎県の戦国大名となった伊東義祐がいる。
工藤祐先 くどうすけさき (1186-1251?)
祐経の次男坊。日向国へ下った祐時は兄にあたる。
父を殺された恨みを抱え、曽我兄弟を保護していた二藤次へ矛先が向かう。
青森県内では、田舎館工藤氏の祖ともいわれる。
曽我祐成 そがすけなり (1172-1193)
曽我兄弟の兄の方。曽我十郎祐成とも。
曽我時致 そがときむね (1174-1193)
曽我兄弟の弟の方。曽我五郎時致とも。
虎御前 とらごぜん (1174-1238)
元は相模国平塚の遊女。曽我物語原作では祐成の妾。
本作では二藤次と親しい仲にするため、彼と同じ年齢にしました。
なので読む上では35~40歳ぐらいの気持ちでお願いします。
源頼朝 みなもとのよりとも (1147-1199)
鎌倉の征夷大将軍。現実は利用されるだけの存在。
北条時政 ほうじょうときまさ (1138-1215)
源頼朝の義父。伊豆国北条の領主。"時"の字を曽我時致に与えたという。
陰のフィクサーであり、その腕は工藤祐経と同じかそれ以上。
江馬義時 えまよしとき (1163-1224)
時政の子で、北条政子の弟。源頼朝の義弟。北条義時と同一人物。
江馬の苗字は、戦で滅んだ敵方の家を継いだもの。
父の代理人として、策謀の手伝いをする。
曽我広忠 そがひろただ (1170?-1233?)
相模国小田原の曽我本家出身。曽我兄弟の義理のいとこ。
二藤次の養子になったのは本作の設定。
青森県内では、平賀曽我氏の祖ともいわれる