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曽我物語外伝 奥州再乱  作者: かんから
裏切の謎 文治五年(1189)秋
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第二章 第三話

 激しい音だ。まるで頭にたたきつけるような。この先など考えさせる余地を与えさせぬように、猛々しい声で遮っている。



  ”ん?”


 …………


 目を開ける。小さな木の小屋の真ん中、布団にいるようだ。


 頭はさえない。何があったかも思い出せない。いまだ現実ではないのか。ならば、再び閉じてみよう。閉じて、夢から戻れるようにしてみようか。……いや、どうやって。



 …………



 二藤次だ。あの裏切り者だ。


 真備はあぐらをかく二藤次の背中に話しかけた。



「助けたのか?」


 しばらく答えはなかった。庵の火だけが音をたてる。

 二藤次は言った。



 「助けたのではない。工藤殿から譲り受けたのだ。」



 「……どうする気だ。」


 「奥州の人間は、奥州の者が始末する。」



 ならば、早く殺してしまえばいいではないか。もったいぶらずに。何を考えている。真備は二藤次に投げかけた。



 「いいかげん、顔を見せろよ。こちらに向けろ。」



すると、二藤次は立った。そしてそのまま戸口へと向かった。


「これから私は、出かけねばならぬ。鎌倉軍の出発だ。そうなれば、このあたりは“がら空き”だ。」



 そういうと、最後まで表情を見せなかった。雨の中、傘をささずに走っていった。


……ならお前は、なんの為に裏切ったのか。この期に及んでの変節か、それとも無駄なる情かけか。




 何を考えている。


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