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名も無い物語  作者: 天駆真龍
第一章 物語の始まり
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第五話 世界の停滞

 一回きりのいい場所で投稿して、すぐに再編集して続きかいたら止まる前に書けた。

楓「説明回、だけどそこまで重要かな、この設定。始める原因にしかならないよね」

 そりゃ、世界の一周の極々一部だし。世界観が大きいと活かしきれない設定が多くなるし。

楓「それが世界の核心部分だからたちが悪い」

 謎は全ては明かさない。だって、英雄だろうが神霊だろうが、上の次元に行けないんだから。全て解るわけがない。

楓「……彼らを「キャラクター」として見るか、「人物」として見るかのちがいだね。案外想ってるんだね」

 想ってる? 馬鹿なこというな。想ってる奴を平然と殺せるわけないだろ。


 何かを繰り返すっていうのはよくあるさ。不変なかれど不動あり、ってね

 食事を終えて、作者が『世界の停滞』について話し始めた。

「『世界の停滞』っていうのは、いわゆるループ、簡単にいえば同じ時間を繰り返す、ということだよ。詳しくは違うけど、大体はそんな感覚でいいよ」

 さも平然と言い切る作者だが、それはおかしい。なぜなら──

「おかしいよ、それ。同じ時間を繰り返すなんてこと、できっこない」

 ──シロハの言うとおり、そんなことを起こせるはずがない。

 例えば、ある地点Aからある地点Bに歩いたとしよう。

 かかる時間は何分だ? その道は無限に続いてなんかなく、歩く人もちゃんと地点Bへと動いている。

 同じ時間を繰り返すとは、同じ場所にいるわけでもなく、いつかたどり着く場所に向かっているのに、その場所にたどり着けないようなものだ。

 この状況の説明をすれば、地点Bは地点Aから地点Bへの道のりの通過点にすぎないということ。

 破綻しているだろう。同じ時間を繰り返すとは、つまりそういうことだ。

「詳しく話すと長くなるし、ここは要点を話そうか。

 一つ、『世界の停滞』は同じ時間を繰り返す。

 二つ、『世界の停滞』は現象である。

 三つ、『世界の停滞』は誰も気づけない。

 四つ、『世界の停滞』には特異点がある。

 五つ、『世界の停滞』は特異点を乗り切る事で解決できる」

 作者が淡々と進めていくが、それでは疑問が増えるばかりだ。

 が、そこは作者。疑問には答えるようで、とりあえず予想して答えた。

「多分みんな疑問あるだろうし、予想して答えるよ。問い1、誰が起こしたか? 解、世界自体。問い2、誰も気づけないのになぜ気づけたか? 解、事前に知らせられているだけ。気づいた訳じゃない。 問い3、そも、なぜこんな現象が起こる? 解、数多くの世界が崩壊する恐れがあるから。これでいいかな」

 その回答で多くの、というより頭を離れなかった疑問が晴れた。

 世界は概念と生命が混ざった、絶対の存在だ。それが壊れる程の事態は肝が冷えるが、この世界のように不完全な世界も多い。

 俺はあの回答で満足だったが、約一名納得出来ない人物がいた。

 儚げな白き髪を揺らし、「てーぶる」に乗せていた体を起こし、水野美伊奈は問いた。


「その情報を美伊奈たちに渡して、何を望んでいる?」


 ──おまえの目的はなにか? と。

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