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ブタの兄弟  作者: 遥胡
6/7

ブタ6

ブタは椅子に座って、お茶を飲みながら兄弟達のことを考えていました。

「ブタいちにいさんとブタさんは大丈夫だろうか?」

すると、≪コンコン≫とドアを叩く音が聞こえました。

「だ、誰だ?!」

ブタ二はこわばった顔で、ドアの向こう側にむけて言いました。

「ボ、ボクだよ、ブタにいさん。アイツに家を壊されて逃げてきたんだ!ここを開けて!」

「なに?!待ってろ!すぐ開けてやるから。」

ブタ二は急いでドアの鍵を開けました。

「大丈夫か?!」

そして、そのままドアを開けると、何か大きな物体がもの凄いスピードで家の中に入ってきました。

ブタ二は、その正体を見て呆然としました。

「本当にあっさり入れたなぁ。」

「だから簡単って言ったでしょう〜。」

「さすが白雪しらゆきね。」

「ご、ごめん、ブタ二兄さん。」

そこには、宿敵ともいえる人間3人組と捕らわれの身となっている弟がいたのです。

「お前ら、ブタ三を使ってっ・・・!」

ブタ二は手を震わせながら言いました。

「なによぉ。すぐに食べないで、使ってやったんだから感謝しなさいよ!」

赤美ちゃんはプンプン怒りながら、手を腰に当てて言いました。

「まぁまぁ、こうして家に入ることができたんだし。」

「そうね〜。そんなことより、今目の前にいる獲物をどうするかよね〜。」

そう言うと、3人はジリジリとブタ二に近づいて行きました。

ブタ二は恐怖で、目を離すことも動くこともできませんでした。

この後、森ではこの世のものとは思えないほどの叫び声が響いたそうです。



「さぁて。これで2匹ゲットね♪確か、あと1匹いたわよね?一番上のヤツ。」

赤美ちゃんが手をパンパンさせながら、ブタ二に尋ねました。

「少しでも生き延びたいなら、さっさと案内する方がいいよ〜。」

白雪はニコニコとブタ二とブタ三の顔を覗き込みました。

「逃げようなんて思わないことだよ。」

シンディはしっかりロープを持って言いました。

「わ、わかってるよ!こっちだ。こっちにブタ一兄さんの家がある。」

ブタ二は、赤美ちゃん達を誘導し始めました。

「ブタ二兄さん。こいつら連れて行っていいの?ブタ一兄さんも捕まっちゃうかもしれないよ。」

「仕方ないだろう?結局、こいつ等だけでもいつかはここに辿たどり着くだろう。だったら、僕たちの力でブタ一兄さんだけでも助かるように頑張ろう。」

「ブタ二兄さん・・・・」

ブタ三は尊敬の眼差しでブタ二を見つめました。




さぁ、とうとう仔豚の3兄弟と人間の3人娘の最終決戦の始まりです。

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