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ブタの兄弟  作者: 遥胡
4/7

ブタ4

赤美ちゃんが、奥へ奥へ進んで行くと、わらで作った小さな家らしき物が建っていました。

「なに?この家。ってか、家なの?これ。藁が山づみになってるだけみたいな・・・。」

赤美ちゃんは眉をひそめながら、藁の家をジロジロ見ました。

すると、中からブタさんの声が聞こえてきました。

「お、お前なんかに食べられないぞ!ボクは、この中にいれば安全なんだ!お前なんかさっさと帰れ!」

赤美ちゃんは、その言葉を聞いた瞬間、ドス黒いオーラを出しましたが、次の瞬間にはにっこりと花のような笑顔を向け、

「そっか、そっか。」

と、行ってどこかに行ってしまいました。

ブタ三は、足音が遠ざかっていくのを聞いて、大喜びしました。

「やった〜!とうとう、あの赤美に勝ったぞ!ボクはとうとうやったんだ!!」

ブタ三は、叫びながら家中を飛び跳ねました。

すると、どこからか黒い煙がモクモク出てきました。

「な、なんじゃこれ〜!!」

ブタ三は、とても驚きました。

外で赤美ちゃんが、ブタ三の藁の家に火をつけたのです。

「わざわざ家で料理しなくても、ここで丸焼きにして持って帰ればいいよね。」

赤美ちゃんは、火のついたマッチを次々と藁の家に放り投げました。

そのときの、赤美ちゃんの顔は、まさに悪魔・・・いえ、大魔王のようでした。

しかも、口元がうっすらと笑っていて、さらに怖さが増していました。

それに答えるように、火はどんどん大きくなりました。

中にいたブタ三は、大慌てです。

「ゲホッゲホッ!ブホッ!このままじゃ酸欠になって死んじゃうよ〜。」

涙目になりながら、必死に逃げ道を探しました。


やっとの思いで、ブタ三が家から出てきたときには、藁の家は、ほとんど灰となっていました。

しかし、ブタ三はそれを悲しんでいるひまはありませんでした。

外には、大魔王の微笑みのごとく、すさまじい顔とオーラを出している赤美ちゃんが立っていたのです。

「さぁ、豚!他の豚共のところに案内してもらいましょうか♪」

赤美ちゃんは、ブタ三をロープで縛りながら言いました。

ブタ三は、その手際の良さとオーラで、従うしかありませんでした。

ブタ三は何度もうなずきました。

赤美ちゃんは気分が良くなったのか、可愛らしく微笑むと、ブタ三をスルスル引きずって、ブタ三が示す方へ歩いていきました。



さて、1匹捕まってしまいましたが、他の兄弟はどうなってしまうのか・・・!?

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