ブタ1
ある森の奥深くに、3匹の仔豚がいました。仔豚たちは、輪になって話し合いをしていました。
「どうしよう。ブタ一兄さん。このままだと僕たち食べられちゃうよ。」
「ブタ二兄さんは、この中で一番小さいからまだいいじゃないか。ボクなんか一番太ってるから絶対先に食べられちゃうよ!」
「落ち着け、ブタ三。何とか逃げ延びる方法を考えるんだ。」
3匹は考えました。
『ブーブー』鳴きながら考えました。
ひたすら考え続けました。
『ブーブー』が『フーフー』になるまで考え続けました。
『フーフー』が『フィフィ』になりかけたとき・・・
「そうだ!」
ブタ一が急に立ち上がりました。ブタ二とブタ三は目をまん丸にしました。
「ど、どうしたの?」
「何か思いついたの?」
ブタ一は、二匹の質問に満面の笑みを浮かべて答えました。
「アイツに捕まえられないように、僕たちの家を作ってそこに非難すればいいんだよ!」
「そうか!それは、名案だね。じゃぁ、早速材料を集めよう!」
「そうだね。じゃぁ、3匹それぞれの家を作ろうよ!そしたら、1匹の家がダメになっても残りの2匹の所にいけばいいもん!」
3匹は、そうと決まれば是は急げと、自分の家を作るための材料集めに行きました。
しばらくして、3匹は集めてきた材料を使って、≪カンガン≫≪カンコン≫≪カシュカシュ≫≪ワサッ≫と、自分の家を作っていきました。
「「「できた〜!!!」」」
3匹は、それぞれの家を見ようと集まりました。
ますは、ブタ三の家です。
「ボクは藁の家を作ったんだ♪とても涼しくて快適だよ☆」
「へぇ〜、これはいいね。」
「ブタ三にしてはいい物作ったんじゃない?」
「ブタ二兄さんは、ボクを侮りすぎだよ!」
ブタ三は、ブヒブヒ怒りながら言いました。
「こらこら、喧嘩は駄目だよ。じゃぁ、次はブタ二の家を見せておくれ。」
「おう!僕の家は木を使って建てたんだ!家といえば木!木材の香りに包まれて午後のひと時を過ごすのさ♪」
ブタ二は、目をキラキラさせて自分が作った家に案内しました。
「へぇ〜、これはいいね。」
「・・・・・・・ブタ一兄さん。それ、さっきも言ったよ。」
「何を言うんだいブタ三。一回目の「へぇ」はドの音から始まったけど、二回目の「へぇ」はレの音から始まったんだよ!」
ブタ一は誇らしげに言いましたが、ブタ二とブタ三は、
((ほとんど変わんねぇじゃねぇか!!))
と、思いました。
でも、そこは兄想いの優しい弟達。そんな事、口が裂けても言いません。
「じゃ、じゃぁ、次はブタ一兄さんの家を見せてよ!」
「ブタ一兄さんは、どんな家を建てたの?」
「僕?僕のは凄いよ〜。今回は頑張ったんだよ♪まぁ、見てよ!」
ブタ二とブタ三は、その言葉を聞いてワクワクしながら兄の家を目指しました。
さて、弟達が見た家とは・・・!??