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架空法令集

軍の派遣に関する法律

作者: 尚文産商堂

*第1編 総則

第1条 目的

 この法律は、皇国軍の行動、国内もしくは国外派遣、及びその他皇国軍の行為のために必要な規則を定めることを目的とする。

第2条 定義

 この法律で使用する用語の定義については、「日本皇国軍に関する法律」の規定を準用する。

第3条 武器

 皇国軍は、その任務に必要な武器を携行することができる。

 2、詳細はそれぞれの派遣の規定に定めるほか、派遣命令に定める。



*第2編 災害派遣

・第1章 派遣要件

第4条 国会決議

 災害派遣を行うときは、国会による決議を必要とする。ただし、都道府県知事もしくは市区町村長により要請があったときはその限りではない。

 2、前項の国会決議を行う場合は、3分の1以上の賛成で足りるものとする。

第5条 要請

 都道府県知事、政令指定都市の市長、並びに政令によって指定する者は、地震及び津波を除く天災地変その他の災害に際して、人命又は財産の保護のため必要があると認める場合には、部隊等の派遣を防衛大臣またはその指定する者に要請することができる。

第6条 出動

 前条の要請を受け、軍省大臣またはその指定する者が派遣する必要があると判断した際は、要請があった地点の最寄りの基地より部隊等の派遣を命ずることができる。

第7条 緊急派遣

 第 条の要請を受ける前に、救援の必要があると前条の者が判断した場合は、要請を受ける前に派遣を行うことができる。庁舎、営舎その他の防衛省の施設又はこれらの近傍に火災その他の災害が発生した場合においては、部隊等の長は、部隊等を派遣することができる。


・第2章 部隊

第8条 最小部隊

 災害派遣を実施する際には、必要最低限の部隊を先遣隊として派遣する。

 2、先遣隊は、災害派遣先の最も近傍にある基地より派遣する。ただし、派遣命令により、別の基地より派遣することもできる。

第9条 先遣隊

 先遣隊は、災害派遣先の事情を原部隊へ報告しなければならない。

第10条 本隊

 先遣隊より報告を受け、上級部隊は、本隊を派遣する。

 2、本隊の派遣については、前章の規定による派遣命令を必要とする。

第11条 統合部隊

 複数の都道府県に被害が及ぶ、もしくは既に及んでいる場合は、複数の部隊による統合部隊を置く事ができる。

 2、統合部隊を置く場合は、派遣された部隊の最上級者が統合部隊の部隊長を兼ねる。

第12条 徴用

 災害派遣に伴い、必要な物資を徴用することができる。

 2、徴用する場合に必要な費用は、国庫の負担とする。

第13条 武器

 災害派遣にて武器を携行する場合は、警察官職務執行法にしたがうものとする。



*第3編 原子力派遣

・第1章 派遣要件

第14条 原子力派遣

 原子力派遣は、原子力災害対策特別措置法による派遣要請を受けて派遣する。

第15条 地震及び災害派遣

 地震もしくはその他の災害により、原子力災害が発生した場合は、前条の規定に関わらず原子力派遣を行う。

第16条 立ち入り規制

 原子力派遣を行う際、現場へ先遣隊を送り、周囲の立ち入りを規制する。


・第2章 部隊

第17条 緊急派遣

 先遣隊を派遣する余裕がない場合は、原子力災害が発生した場所の最も近傍の基地より、緊急に派遣する部隊を編成し、派遣する。

第18条 先遣隊

 第 条により、原子力派遣の派遣要請があった場合は、原子力災害の現場の状況を確認するための先遣隊を派遣する。

 2、先遣隊は、原子力に詳しい軍属からなる。

第19条 本隊

 先遣隊による報告を受け、軍務総省大臣が本隊を編成し、指揮し、派遣する。

第20条 徴用

 原子力派遣に伴い、必要な物資を徴用することができる。

 2、徴用する場合に必要な費用は、国庫の負担とする。



*第4編 地震及び津波派遣

・第1章 派遣要件

+第1節 地震派遣

第21条 緊急派遣

 地震が発生した場合、近傍の状況を把握するため、激しい地震動を観測した地域の基地より、基地の最上級者により緊急派遣を行う。

 2、激しい地震動とは、おおむね震度5弱以上の揺れを引き起こす地震動を言う。

第22条 地震派遣

 前条第1項の基地より報告を受け、軍務総省大臣は、閣議を事後もしくは事前に開き、その了承を経たうえで、地震派遣を行うことができる。

 2、軍務総省大臣が、派遣命令を行うことができない状況であれば、内閣総理大臣、陸軍省大臣、空軍省大臣、海軍省大臣、宇宙軍省大臣が代理として派遣命令を行う。

第23条 国会決議

 3分の1以上の賛成による国会による決議を行い、地震派遣を行うことができる。

第24条 派遣要請

 激しい地震動を観測したそれぞれの都道府県ならば都道府県知事、市区町村ならば市区町村長は、内閣総理大臣に対して、地震派遣の要請を行うことができる。

 2、内閣総理大臣は、第1項の要請を受けた場合、地震派遣を行うことを決定しなければならない。


+第2節 津波派遣

第25条 津波派遣

 著しい被害をもたらした津波に対して、津波派遣を行う。

 2、津波派遣は、地震派遣を行わない時のみ行うことができる。

第26条 国会決議

 津波による著しい被害が発生した地域の市区町村長もしくは都道府県知事により要請がされた場合は、国会議員の4分の1以上の賛成により、派遣を決議することができる。

第27条 派遣指示

 前条の場合、もしくは内閣による決定に従い、軍務総省大臣は津波派遣を命ずることができる。


+第3節 地震防災派遣

第28条 地震防災派遣

 大規模地震対策特別措置法による警戒宣言が布告され、地震災害警戒本部長からの要請があった場合、軍務総省大臣は、地震防災派遣を命じなければならない。


・第2章 部隊

第29条 緊急派遣

 地震及び津波派遣について、内閣もしくは国会並びに都道府県知事もしくは市区町村長による要請もしくは派遣命令が無い場合、激しい地震動もしくは津波による著しい被害が発生した場合は、要請もしくは派遣命令を受ける前に、各基地の長の権限により派遣することができる。

第30条 先遣隊

 地震、地震防災及び津波派遣について、派遣命令を出された後、命令を受けた基地は、速やかに状況を確認するための先遣隊を派遣する。

 2、先遣隊は、適時に原部隊へ報告をしなければならない。

第31条 本隊

 地震、地震防災及び津波派遣について、先遣隊からの報告に従い、軍務総省大臣が本隊を派遣する。

第32条 徴用並びに武器

 徴用並びに武器携行については、第2編の規定を準用する。



*第5編 防衛派遣

・第1章 派遣要件

第33条 武力攻撃派遣

 内閣総理大臣は、我が国に対する外部からの武力攻撃が発生した事態又は武力攻撃が発生する明白な危険が切迫していると認められるに至つた事態に際して、我が国を防衛するため必要があると認める場合には、皇国軍の全部又は一部の出動を命ずることができる。

第34条 保護派遣

 軍務総省大臣は、都道府県知事もしくは政令指定都市の市長より要請を受けた場合に、内閣の承認を経て、皇国民を保護するための必要な措置をとるための派遣を行うことができる。

第35条 戒厳派遣

 軍務総省大臣は、戒厳令が布告された場合、戒厳令及び非常事態宣言に関わる法律に基づき、戒厳派遣することができる。


・第2章 部隊

第36条 先遣隊

 内閣総理大臣は、武力攻撃派遣を命じたときは、軍務総省大臣は、先遣隊を派遣しなければならない。

 2、保護派遣を要請されたときに、軍務総省大臣は、先遣隊を派遣することができる。ただし、緊急であれば先遣隊を派遣せずに、本隊を送ることができる。

 3、戒厳派遣を行うときは、常に本隊を派遣しなければならない。

 4、先遣隊は、適時に原隊へ状況を報告しなければならない。

第37条 本隊

 武力攻撃派遣を命じたときは、各軍に対し、必要な部隊を派遣するように命ずることができる。

 2、先遣隊を派遣することができない状況であれば、軍務総省大臣は、本隊を派遣する。

 3、本隊は、有事の状態になるまでは派遣してはならない。ただし、内閣の承認を経たときは本隊を派遣できる。この場合、遅滞なく国会に報告をし、30日以内に国会の承認が得られない場合は、30日以内に部隊を撤収しなければならない。

 4、前項但し書き以下の場合、すでに交戦が行われている場合は、交戦が終了する時点で、撤収しなければならない。ただし、国会承認期限後30日以内に、国会の全議員の過半数により決議を行った場合、もしくは国会議員を選ぶ権利がある皇国民の3分の1以上の署名がある場合は、引き続き本隊を派遣することができる。



*第6編 雑則

第38条 大使等の要請

 特命全権大使、特命全権特使、特派大使、政府代表、全権委員代表、参事官、総領事並びに一等理事官より、内閣総理大臣もしくは国務大臣に対して、本法に規定がある派遣を要請することができる。この場合、それぞれの規定を準用する。

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