毒8
翌日と翌々日も森に行ったが、森に入る前に毒剣の準備をしたのでフォレストウルフに会うことはなかった。
やはり毒の臭いに敏感に反応して避けているのだろう。
街に来て3日目、基本レベルが5に上がった。
たぶん、レベル4に上がってから80匹ほど倒しているので、やはりレベルアップのための必要経験値(討伐数)は倍々になっているようだ。
【ステータス】
名前:ゲンゴロー
年齢:16
性別:男
種族:人族
レベル:5
HP:39/50
MP:40/50
スキルポイント:1
スキル:毒耐性Lv.10
ユニークスキル:鑑定
無限収納
魔物は基本レベルとHP・MPが必ずしも合っていないが、俺のHPとMPは基本レベルの10倍の値で固定のようだ。
そして、ついにスキルポイントを1手に入れた。
これにより、好きなスキルを一つ手に入れることができるようになった。
ステータスにスキルポイントの欄があったので、この時のために欲しいスキルを考えていたので、俺は悩むことなく『水魔法』のスキルを手に入れた。
なぜ水魔法にしたのかというと、先日、薬師の店へ狩りの途中で集めた薬草を売りに行った時に、回復ポーションの作り方をダメもとで聞いてみたら、意外にもあっさりと教えてくれた。
回復ポーションは水魔法で作り出した水を使って薬草を煮て作るとのこと。
煮ている最中にも魔力を込めたりしなければいけないらしいが、一番大事なのは水魔法で作り出した水を使うということであり、水魔法の使い手が非常に少ないために作り方を教えても問題ないとのことだった。
薬師になるための最低条件が水魔法を使えるということのようだ。
ちなみに、最近食中毒などの人が増えて回復ポーションが売れているらしいので、もし回復ポーションを作れるようになったら普段より高く買い取ってくれるとのこと。
さっそく雑貨屋でアルコールランプのようなものと小さめの手鍋を買い、宿で回復ポーションを作ってみる。
水魔法の使い方が分からなかったが、鍋に手をかざして水が出てくるように想像したらチョロチョロと手から水が出てきた。
ステータスを確認しながら魔法で水を出してみたが、MP10使って回復ポーション一本分の100㏄の魔法水を出せるようだ。
さらに薬草を煮ている間に込める魔力がMP10使うが、思ったよりも簡単に回復ポーションを作ることができた。
薬師の店で回復ポーションを一本銅貨5枚で買い取ってもらえる。
俺の今のMPだと一日に回復ポーションを2本作れるので、それだけで一日銀貨一枚の収入となるのは嬉しい。
毎日コツコツ作ろうと思う。
ただ、薬草を煮だした臭いが宿中に広がってしまい、宿の店主に怒られた。
回復ポーションを作るのは街の外の方がよさそうだ。
それから毎日ゴブリン狩りに出かけるとともに、回復ポーション作りにも精を出した。