あのニュースどうなった?〜JOC経理部長自殺〜
コロナウイルスの流行、ウクライナの戦争、テレビをつけたりスマホを開けばそういったニュースが目に入ってくる。こういったメインストリームのニュースから目を背けることはほぼ不可能といっていい。
だがしかし、だがしかしだ。そういったメインストリームのニュースに一度は登場したものの、その後ぱったりと見なくなったニュースに覚えはないだろうか?そういった「忘れられたニュース」にフォーカスしてみたい。
・JOC経理部長自殺
2021年6月7日9時20分ごろ、東京都品川区の都営浅草線中延駅で、日本オリンピック委員会(JOC)幹部である50代男性が電車に飛び込み、搬送先の病院で死亡が確認されたと報じられた。電車の運転士は「男性がホームから線路に入ってきた」と話しており、警視庁は自殺とみているという。
オリンピック準備期間中のJOC経理部長の自殺。本来であればマスコミの格好の餌食になりそうなネタだが、私の記憶では当日報道されただけでその後の報道は一切なかった。何か報道できない理由でもあったのだろうか?
・マリエインスタライブ炎上騒動
2021年4月13日、モデルで実業家のマリエさんが、かつて大物芸人から「枕営業」の誘いを受けたことをインスタグラム動画で告白、話題となった。雑誌モデルとして人気が出、まだそれほど芸能界に馴染みのない18歳当時、出演していたバラエティ番組のMCである大物芸人に収録前に挨拶できなかったことから呼び出された酒席で、「やらせろ」と迫られたのだという。
このニュースはインターネットでは連日話題になっていた印象だが、テレビでは一切報じられなかった記憶がある。一時暴露本を出す噂もあったがそれも立ち消えた。本人は今もsnsに頻繁に投稿している様だが、ブランドの宣伝ばかりであの話題はもう触れていない。当時の告白の真偽のほどはともかく、下世話なゴシップが大好きなマスコミが報じないなんて、何か特別な理由があったのだろうか?
・内閣府職員変死事件
2014年1月20日、福岡県北九州市若松区沖の響灘において、内閣府の30歳男性職員が遺体で発見された事件。
「北九州市若松区沖の響灘で1月、内閣府の男性職員(30)が遺体で発見されていたことが第7管区海上保安本部(北九州)などへの取材で1日、分かった。ゴムボートで漂流していたとみられる。海保は事件性の有無や死因について「捜査中」としている。海保によると、1月18日午前9時45分ごろ、航行中の船から「響灘の防波堤約500メートル沖で漂流しているゴムボートの中に1人倒れている」と118番があった。
海保の巡視艇もゴムボート内に人影を確認したが、荒波でボートは転覆。20日朝になり、防波堤近くの海中で男性の遺体を発見した。
職員は黒色のジャンパーのようなものを着てウォン紙幣を所持していた。ゴムボートは長さ約3メートル、モーター付きで韓国製だった。職員は韓国に入国していたとの情報もある。」
ネットの情報では愛人がらみではないかという噂があったが、それにしてもこの事件も数日報じられただけで鎮火された覚えがある。まあ、こんなニュース日常茶飯事だからね、しょうがないね。
・ホリエモン側近自殺事件
2006年1月18日、ライブドア元取締役で、同社が出資する匿名投資事業組合を管理していたエイチ・エス証券副社長の野口英昭氏が、沖縄・那覇市内のカプセルホテルで血まみれの状態で発見された。野口氏は救急車で病院に搬送された直後に死亡し、沖縄県警は発見から4時間も経たないうちに「自殺」と断定する。
所謂「エクストリーム自殺」。いちいち立件してたら警察も疲れちゃうもんね。仕方ないね。
・ギリシャ債務危機
2009年10月、ギリシャにおいて政権交代が行われ、ゲオルギオス・アンドレアス・パパンドレウ新政権(全ギリシャ社会主義運動)下で旧政権(新民主主義党)が行ってきた財政赤字の隠蔽が明らかになった。従来、ギリシャの財政赤字は、GDPの4%程度と発表していたが、実際は13%近くに膨らみ、債務残高も国内総生産の113%にのぼっていた。
このニュース当時連日のように報道していた。でも、肝心の結局どうなった?のニュースは報じられていなかったと思う。Wikipediaにはこう書いてある。
2017年6月15日、ルクセンブルクで開催されたユーロ圏財務相会合にて、ギリシャに対する85億ユーロの追加融資で合意し、7月に予定される巨額の国債償還の資金を確保し、ギリシャ発の金融危機が再発する事態は回避された。
2018年8月20日、欧州安定メカニズムが第3次金融支援を予定通り終了させ、追加支援も行わないと発表した。
結局、EUが全力で支えてなんとかなった、という感じのようだ。こういった「ニュースに入り口は見たけど、出口は見てない」という現象は多々あるのではないだろうか。
・シリア内戦
2011年3月中旬以降、各地で反政府デモが発生し、反政府勢力に過激派武装勢力なども参加してシリア政府当局との間で暴力的衝突に発展した。シリア政府と反政府勢力との間の暴力的衝突がその後も継続する中、2014年以降はイスラム過激派勢力である「イラクとレバントのイスラム国(ISIL)」が勢力を拡大し、また、関係国がシリア情勢への関与を深めるなど、シリア内政は複雑化の一途を辿った。
2011年のシリア危機勃発以降全土で約40~47万人以上の死者、約670万人以上の国内避難民が発生し、周辺諸国等に約570万人以上の難民が流出(国連等、2021年11月時点) したとされ、今世紀最悪の人道危機と言われる状況が継続している。
2019年3月にISILが最後の拠点を失って以降も、シリア国内では、関係国も関与する形で、シリア政府軍と反政府勢力との間での軍事衝突が継続しており、特にイドリブ地域では2019年4月に露等の支援を受けたシリア政府軍と反体制派との間で戦闘が激化して以降、多くの国内避難民が発生し、人道状況が極めて悪化した。
こうした中、シリア政府は、2020年7月にシリア危機発生以降3度目(前回は2016年)となる人民議会選挙を実施した。2021年5月には大統領選挙を現行憲法に基づき実施し、アサド大統領が約95%の得票率で再選を果たした。
今もやっている、と頭では分かっていても平和な日本に住んでいると現実感がない。というのが正直な感想だ。テレビでもたまに思いだしたようにやるくらい。シリアの人口が2600万人ほどらしいので仮に死者、難民合わせて1500万人ほどと計算してもまだ1000万人残っていることになる。10年も戦争しててどうやって生活してるのだろうか?スーパーとかやってるの?周辺国の援助とか配給で暮らしてるの?今、ウクライナの番組は溢れているが、忘れられたシリアの生活を報じる番組はほぼない。ミャンマーも、リビアも、スーダンも、イエメンも。開戦の時だけお祭り騒ぎで後は放置。視聴率とれないからしょうがないのかね。
今回とりあげたニュース以外にも、引越しおばさんだとか川越シェフとか押尾学とかアニータとか紀州のドンファンとか、気になるニュースは絶えない。また機会があったら取り上げたいと思います。ご精読ありがとうございました。